「渇水」
2023-06-08 | 映画
「湯道」で銭湯を継ぐの継がないのでバシャバシャしていた生田斗真くん、今度は水が渇くのか…とかなりの期待。
観たあともいろいろ考えさせられる作品でした。
ただ、ネグレクトされた姉妹があまりにも不憫で、どうしてもそちらに引っ張られてしまう。
今なら児相に即刻通報だろうに誰も動かない違和感。
原作は30年前の出版だそうで、あの時代ならそれこそ「誰も知らない」ことになるのかも?
30年前の設定なら喫煙シーンの多さも納得か(あれ?スマホは出てきたよね)。
岩切は妻と上手くいかず家族の問題を抱えている上、決して幸せとは言えない家庭で育った過去を持っていて…そのことを貧困にあえぐ姉妹と重ねて表現したかったのがテーマなのかな。
生死に関わる貧困問題と私的な家庭不和では問題の大きさがアンバランスで、しかも家庭不和に至る原因を深く描いてないのでこれも違和感が残った。
ラストの「流れを変えるためのテロ」、ここはすごく気持ちよかった。
そこまでのザラザラして乾ききった質感の映像が、怒涛の水流で押し流されるような。
あとみんな大好き磯村勇斗、「どこにでもいそうな後輩」感が見事でした。
今上映している全ての邦画に出てるんじゃない?
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