THE SOUND OF SHIMAKEN ~66th Anniversary Concert on 6.6
6/6(月) 18:30~ 東京芸術劇場コンサートホール 3階K列センター
【出演】 島健 / 東京ニューシティ管弦楽団
【ゲスト】井上芳雄 / 加藤登紀子 / 川井郁子 / 島田歌穂 / 中川晃教 (50音順)
「シマケンさん」こと、島健さんのアニバーサリーコンサートです。
(ご本人は「シマケンと呼ばれていますが本当はシマ・ケンです」と仰っておりました。苗字と名前の間は一拍置きましょう)
この日、2016年6月6日で66歳のお誕生日を迎えるとのこと。
しかもゲストの井上芳雄さんは今36歳で、6月6日がデビュー記念日で16周年になるとか。でもってこのコンサートのA席は6600円!
ですが諸事情のため私はB席、3階の最後列の席でした。
ここからはるかかなたの舞台を見下ろすと吸い込まれそうになりますが、3階席界隈はあっきーファンも多くて落ち着けました。
第一部は、島さんのピアノ曲やゲスト川井郁子さんのバイオリン曲など。
失礼ながら島さんは舞台音楽専門かと思っておりましたが、もともとがジャズの方なんですね。多彩な活躍分野にぴっくり。
川井さんとのピアソラ組曲がよかったなぁ。
島さんは、司会ももちろん、プログラム全曲のアレンジ、ピアノを弾きながらの弾き振りと、お誕生日なのに忙しそう。お話ぶりからもお人柄の良さが伺えます。「これから演奏する組曲は4楽章までありますが楽章ごとに拍手しても大丈夫ですからね~」とか気遣ってくれて、とても頼もしいです。
第二部で最初に登場したのは、あっきーでした。
紺色のジャケットは襟がパイピング付で、白いシャツに黒の小さなタイ。格式のある衣装でしたが、見た瞬間「え?高校の制服?」と思ってしまいました…
というのは、髪がびっくりするぐらい短くなっていたから!全体的にふんわり&前髪を厚く下ろしていて、思い浮かんだのは「あらしのまつじゅんみたい…」(大いなる勘違いしてますファンの方すみません)
いやーなんか「可愛い」を通り越してしまったイキモノが表れたようで、私のお目目もパチパチに
これはジャージー仕様?本番ではオールバックにしてカチカチに固めるのかな?でも本番までまだ少し時間もあるし早すぎない?いやいや13日にわうわうで生出演するときもカチカチに固めてんのよきっと!
…と妄想が頭を駆け巡っているうちに、ステージではあっきーと島さんのトークが進んでいました。
島さんとあっきーの馴れ初めは、デビューアルバムまで遡るとのこと。スタジオミュージシャンだった島さんは誰の曲だかはっきり認識していなかったそうですが、あっきーは「この風貌は一度見たら忘れませんよね」とちょい失礼な発言を挟みつつ、「フタツ、ヒトツ」のピアノ演奏で縁が持てたことを紹介していました。
ソロ曲は当然ながら「Can't take my eyes off of you(君の瞳に恋してる)」。この曲をフルオケで歌うのは、去年5月の「ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2015」以来かと記憶しますが、磨きがかかってたなー。サビ部分の迫力がすごかった。
続いて落ち着いたスーツで登場した芳雄さんによる「最後のダンス」、今日の死神は礼儀正しそう。相変わらずトークが面白いです。一旦ハケると見せかけて、島さんが「せっかく二人が揃っているから」と促してあっきーを呼び込み、そして「僕こそ音楽」のイントロが流れて…
私は初演のM!は井上版しか観ていないし、それほどの思い入れはありませんが、「井上芳雄と中川晃教が一緒のステージで『モーツァルト!』の楽曲を歌う」ことが、どれほど奇跡的で大きな意味を持つか…は十分理解できます。みんなが待っていた瞬間でした。
♪ぼく・こ・そミュージック~ のフレーズ最後の綺麗なハーモニー、芳雄さんがハモる方だったこと、あっきーは相変わらず♪ミュージック~の最後に「ック」って子音を強調したこと、何もかもに感激しっぱなし。
お互いに見つめあい、少しずつ立ち位置の距離を縮めながら歌う二人の間には、きっと私たちにはわからない葛藤があったのだろうと想像します。でも二人ともM!を卒業したからこその今日であったのだろうとも。
そしてもう1曲ということになり、「ここにコンスがいれば歌えるのになぁ」と請われて登場した島田歌穂さんとの「愛していればわかりあえる」。
これはアレだよね、会場中の女子全員が心の中で「歌穂さんそこ代われ」と叫んだよね…
確かに歌穂さんは何度も「幸せですっ」と言ってました。本当に歌穂さんと代わって二人の間に挟まったら、私なら即刻昇天
サプライズゲストのJUJUさんの「It Don't Mean A Thing」、加藤登紀子さんの貫禄ある「百万本のバラ」と「愛の賛歌」も素晴らしかったけれど、
この日一番印象的だったのは、アンコールのピアノ曲「星に願いを」でした。クリアで華やかな島さんのピアノを堪能できました。
6名のゲストから11本ずつの薔薇の花束をもらい、それでも謙虚な姿勢の島さん。
あっきーはご挨拶の最後に「音楽を愛しています!」と実に嬉しそうに言っていましたが、島さんこそ、音楽に愛されている稀有な存在ですよね。
いつまでも第一線でご活躍されますように。