「糸」
2020-08-28 | 映画
中島みゆきの楽曲「糸」を基に描くラブストーリー。『アルキメデスの大戦』などの菅田将暉と『さよならくちびる』などの小松菜奈が主演し、日本やシンガポールを舞台に、平成元年生まれの男女の18年を映し出す。『ヘヴンズ ストーリー』などの瀬々敬久が監督を務める。『スマホを落としただけなのに』などの平野隆が原案と企画プロデュース、『永遠の0』などの林民夫が脚本を担当した。
元々は春に公開するはずだったこの作品。
この映画とドラえもんが公開を始めて、ああやっと本格的に映画館が稼働し始めたんだなーって少し安堵しました。
予告編を見ればわかってしまう展開だけど、ど直球の「いい話」だった。
(はじまりこそ「白夜行」だったけど)
北海道を動かずどっしり構える漣(菅田将暉)と、あちこち飛び回りながら波乱万丈な人生を送る葵(小松菜奈)…というか葵だけが主軸になっているような気がする。
平成史とともに送ると言っているわりに彼らの人生に大きな影響はなく、周りの人物の境遇も説明台詞のみだから現実感がない。
というか、夜逃げするファンドマネージャーや病に侵される母親のエピソードのほうが濃すぎて、こっちの話をもっと知りたかったよ…
だから今回は小松菜奈ちゃんばかり追っていた。
シンガポールに渡ってからの表情がとても綺麗だったし、衣装も素敵。
カツ丼ガッツリ喰い場面が絶賛されているのも納得でした。
あと斎藤工の編笠と成田凌のカラオケはハマリ過ぎ。
若干長い上映時間も全くだらけなかったし、ラストに向かって加速度がかかる作りは引き込まれました。
思ったところで思ったように「泣ける」映画って、やっぱよく出来ているんだろうな。
人が手を繋ぐとき、手を離すとき、ドングリをぶつけて背中を押すとき…
「糸」の音楽がこのテーマにぴったり合っていて、幅広い層に訴求する作品でした。