それはまた別のお話

観劇とか映画とかの感想文を少しずつ

「武曲」

2017-06-23 | 映画

『日本で一番悪い奴ら』『怒り』などの綾野剛を主演に迎え、芥川賞作家・藤沢周の「武曲」を基に描く人間ドラマ。鎌倉を舞台に、境遇の違う2人の男が剣士として鍛錬を積み、本気でぶつかり合う姿を活写する。『私の男』や『ディアスポリス』シリーズなどの熊切和嘉が監督を務め、綾野と相対する高校生を、『2つ目の窓』などの村上虹郎が熱演。綾野の鍛え上げられた肉体も見どころ。


質実剛健、という言葉が似合う映画でした。
物語の運びに一切の抒情性なし。
時代の匂いとか、「あるある」的な共感とかからも程遠い。
女性の登場人物(前田敦子や風吹ジュン)も重要な役どころではあるが霞んでいる感じ。

…というぐらい「綾野剛にはじまり綾野剛で終わる」。
こういう劇画調の作品はあまり好まないんですが、彼の魂込めた演技に「血湧き肉躍る」気持ちになりました。
泥酔し続けるクズっぷりから、父親との対峙、そこからの変貌、ラストシーンの美しさ。
綾野剛といえば私は「そこのみにて光輝く」がベスト作品だと思ってますが、匹敵するぐらいの魅力でした。

内容が劇画なので、「そりゃないだろ」という暴力シーンや救いのなさが続き、
正直ストーリーは中だるみするのがちょっとアレなんですが、
コレ、思いがけず「地元映画」でした。
鎌倉学園はわかるとしても、まさか大船駅のデッキがあれだけフィーチャーされるとは!
鎌倉(と思われる)古民家も雰囲気あったなぁ。
地元でも上映館が少なくてあまり注目されないまま上映期間が終わりそうですが、もっと評価が上がってもよさそうな…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これからのあっきー予定を考える【6月下旬】

2017-06-14 | 日記
(自分のための覚書きにしています)

9月から10月のコンサート、Seasons of loveが発表になりました。
新歌舞伎座や明治座、これはもしやして花道を使うジャパネスクな演出?
「I Sing」ではなく「LIVE ACT」と銘打ってますが、演劇的要素が加味されるのでしょうか。
(追記:LIVE ACTという謳い文句は外れている模様)

夏のミュージカルのあと9月はコンサートが続き、「HEADS UP!」の準備を考えても、恒例のアレはどうなのかな。
そうですアレとは「THE WIZ」のことです。
久しぶりに聞きたいなぁ。
原点回帰ってことで12月はいかがでしょうか。


【6月からの公演とこれからの出演予定】 

6/9 オリンピックコンサート2017(東京国際フォーラム ホールA)
6/11 「うたに恋して!〜歌がつむぐ名曲ものがたり〜」出演(BS日テレ)
6/24 「グリーン&ブラックス」第3話出演 初回放送(WOWOWプライム)

7/26~8/26 ビューティフル The Carole King Musical Beautiful(帝国劇場)

9/9 一路真輝35th Concert(ゲスト出演)(シアタークリエ)
9/14 中川晃教コンサート2017 Seasons of love 名古屋公演(中日劇場)
9/17 岡本知高Concerto del Sopranista 2017-2018(ゲスト出演)(東京オペラシティコンサートホール)
9/24 中川晃教コンサート2017 Seasons of love 大阪公演(新歌舞伎座)

10/1 中川晃教コンサート2017 Seasons of love 東京公演(明治座)

11/12 中川晃教シンフォニックコンサート(豊中市立文化芸術センター 大ホール)
11/25 ミッキー吉野×中川晃教 スペシャルライブ(八ヶ岳高原音楽堂)

11月 NHKドラマ・大河ファンタジー精霊の守り人シーズン3 出演

12/14~12/17 HEADS UP!(KAAT神奈川芸術劇場)

2018年
1月 シアタークリエ10周年記念公演「TENTH」(シアタークリエ)
1月~2月 HEADS UP!(地方公演)
3/2~3/12 HEADS UP!(TBS赤坂ACTシアター)
9月 ジャージー・ボーイズ(シアタークリエ)
10月 ジャージー・ボーイズ(地方公演)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「オリンピックコンサート2017」 6/9

2017-06-10 | ライブ


「オリンピックコンサート2017 つなごう情熱、輝く未来へ!」6/9(金)19:00 東京国際フォーラム・ホールA 2階23列上手サブセン

【出演者】
指揮:藤岡幸夫
オーケストラ:THE ORCHESTRA JAPAN
ナビゲーター:藤本隆宏
合唱:NHK東京児童合唱団
ナビゲーター:藤本隆宏
ゲストオリンピアン:小谷実可子 / 小塚崇彦
ゲストアーティスト:新妻聖子 / 中川晃教

2014年にStarSが出演したとき以来のオリンピックコンサート、今回はB席で参加しました。
フォーラムAの2階席に初めて座りましたが、、、いやー遠かったよ
2階のB席は(おそらく)聖子ちゃんやあっきー目当ての人々が大半、肉眼でステージを見るとあっきーは3cmぐらいになってしまい、オペグラが大活躍でした。

【プログラム第1部】
第一部は、「交響曲第9番『新世界より』第2楽章(ドヴォルザーク作曲)」や「だったん人の踊り(ボロディン作曲)」などのオーケストラ演奏に合わせて、過去のオリンピック映像がスクリーンに投影されます。
毎年思いますが、この映像の完成度が素晴らしいんですよね。今年は、「オリンピックで重要なことは、勝つことではなく参加することである」という言葉に合わせ、勝者の影にいる敗者の涙やアスリートを支えるスタッフに焦点を合わせた名場面が映しだされて感動的。

ゲストオリンピアンの小谷実可子さんと小塚崇彦さんのトークも面白かった。
「日々のトレーニングに集中していると、オリンピックは特別なものではなく一つの試合という感覚だった。むしろ全日本選手権や世界選手権のほうが次期出場枠がかかっているので、意識せざるをえなかった」という小塚くんの言葉が印象的でした。

【プログラム第2部】
さて目的の第2部です。

「止まらない一秒」中川晃教
あっきーは、小さ目の蝶ネクタイにフォーマルなスーツと黒エナメルの靴…だと思う(なんせ3cmだからよく見えない)。
アルバム「decade」ではEDMっぽいアレンジなので、この日のオーケストレーションはとても新鮮でした。あっきーは実に正統的な歌い方で、高音のきらめきもラストの囁きも魅力が凝縮されていて「この1曲で中川晃教を知ってください」という意思が込められたように思えました。
スポーツイベントを意識したような曲調と歌詞ですが、「特にオリンピックに当てて書いたわけではないですが」と言いつつも、後のトークではデビュー15周年を迎えたことやアルバム「decade」に収録されていることをさりげなくアピール。さすが。

曲終わりで「中川晃教と申します」と自己紹介、ここのトークは(たぶん)きっちりとした台本があり、硬いながらも淀みがありませんでした。

「GOLD」新妻聖子
聴いたことある曲だなぁと思ったら「カミーユとロダン」の中の曲なんですね。赤を基調とした豪華で煌びやかなロングドレスでした。

このあと、二人だけで少しトークがありました。
あっきーが「今日のドレスも素敵です」といつもの褒めっぷりなのに対し、聖子ちゃんは「いっぱい光らせてきました」と応酬。
この二人のやりとりを「夫婦漫才」と称していた人がいますがその通り文字では再現できません

「You Raise Me Up」中川晃教・新妻聖子
ワタシ的には本日のメインでした。
ソロの2曲は本人映像がスクリーンに映っていましたが、この曲は競技の映像が使われていたので両方見るのが忙しかったです。
音域的にはあっきーに寄ってくれたのかな?あっきーが控え目な感じでワンコーラスまるっと歌ったあと、聖子ちゃんが朗々としたハイトーンのソプラノを駆使して本領発揮。
ハーモニーを聴かせるというよりもお互いがユニゾンで響きを合わせるという形でしたが、あっきーのフェイクも炸裂していてとてもよかったです。テレビで放映するときもトーク含めて残ってくれるといいなぁ。

最後になってMCの藤本隆宏さん登場。
「何なんですかコレ!」と二人のデュエットを大絶賛してましたが、ミュージカル出演もしている藤本さんならではの素直な感想なんでしょうね。

それから3名でのトークが続きます。藤本さんから「お二人ともミュージカル界のスター、いや音楽シーンのスターでいらっしゃいますが、こうなるためには毎日何時間も練習が必要なんですか」という質問に対し「ぼく、練習、だいっきらいなんです」と告白するあっきー。聖子ちゃんは「この人天才ですから」と受けると「いやいや歌姫といったらこの人以外には誰も」「てなこと誰にも言ってんじゃないですかー」的なやりとりに発展。

ここのトークは台本がなかったのか、あっきーの顔つきも自由度が増して平常運転になってきました。(いや本当は3cmだからかなり脳内補完してます)
どの流れだったか忘れたけど、「You Raise Me Up」は「あなたが私を支えている」という歌詞ですよね…というのを受けて、日頃からマネージャーやスタッフがどれほど気を遣っているか、ミュージカルはカンパニーと呼ばれるチームでの作業が多いので雰囲気作りがいかに大切か、…だからもっとミュージカルを観に来てください!と紆余曲折して着地。
私の座っていたB席はゲストアーティスト目当てが多かったからか、二人の歌に対する拍手や前のめりっぷり(本当はいけません)が2割増しぐらいでしたが、「あっきーのトークがやっと着地した!」と万感籠った拍手でした

「オリンピック賛歌」
このあとゲストオリンピアンを舞台に呼び込んでトーク(荻原兄弟がホントに似ているのに改めてびっくり)、
最後は「オリンピック賛歌」を児童合唱団と一緒に斉唱。直立で楽譜を持って歌っているのに誰よりも動きが大きい晃教くん

アンコールでは、オケが演奏した「糸(中島みゆき)」をもう一度合唱団とともに。
敢えてなのかマイクバランスなのか不明ですが、ここでは主張せずに合唱団の声に紛れておりました。ステージへの出入りをするときは、常にお手振りをし、児童合唱団のメンバーには気軽に話かける。1階席を占拠していた関係者の方々にもそのハートは伝わったんじゃないかなぁ。

そうそう、藤本さんが「お二人が2020年になにかの形で関わられることを願っています」というようなことを仰っていて、これにも大きな拍手が起きていました。可能性なくもないよね…よいご縁につながりますように。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする