それはまた別のお話

観劇とか映画とかの感想文を少しずつ

「STAND BY ME ドラえもん 2」

2020-11-27 | 映画
3DCGアニメ『STAND BY ME ドラえもん』のシリーズ第2弾。原作コミックの一編「おばあちゃんのおもいで」を基に、タイムマシンで過去に戻ったのび太と、亡くなった祖母の再会を描く。『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』でも組んだ山崎貴と八木竜一が前作に引き続き監督を務める。

シリーズ1はTVでチラ見する程度で、映画館での3Dドラえもんは初めて。
まず映像の質感にびっくり。
ドラえもんは低反発素材でポヨンポヨンしてて、鼻の頭はカチカチしてるし首の鈴はキランキランだし…
なのに見慣れた平面ドラえもんのイメージは損なわず。
昔の産院の待合室の空気感と、未来都市の空気感の落差のつけかた。
あと、しずかちゃんがめちゃめちゃカワイイ。
ウエディングドレスのときの揺れるピアス、どこに売ってるの?買います!

前作は誰もが「ドラ泣き」できたけど、今回はそれほどでもなかった。
タイムマシンで時空を頻繁に行き来するし、後半に伏線ががーっと回収されるけれど子供には少しわかりにくいかも。
むしろ結婚式を挙げた経験のある人に刺さる内容でしたね。
とにかくのび太は幸せ者だよー!

今後このシリーズも量産されていくのかな…
原作マンガに思い入れのある人には癇に障るかもしれないけれど、設定とキャラを大切にしてくれれば、のび太の結婚ネタ以外に少しずつ自由にプロットを考えてほしい気もする。
毎年過去の名作をリメイクしている2D子供向け映画と上手く棲み分けしてほしいです。
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「プロデューサーズ」 11/17 マチネ・11/21マチネ

2020-11-23 | 舞台
ミュージカル「プロデューサーズ」

11/17(火) マチネ  シアターオーブ 1階20列センター
11/21(土) マチネ  シアターオーブ 2階4列下手

【脚本】メル・ブルックス/トーマス・ミーハン
【音楽/歌詞】メル・ブルックス
【オリジナル振付】スーザン・ストローマン
【日本版振付】ジェームス・グレイ
【演出】福田雄一

【出演】井上芳雄 / 大野拓朗(11/17)吉沢 亮(11/21) / 木下晴香 / 吉野圭吾 / 木村達成 / 春風ひとみ / 佐藤二朗 / 他

2008年の井ノ原長野版を観ているはずなんだけど…彼らのことを全く覚えてません。
場面場面がキョーレツすぎて。
でも覚えてなくても予習してなくても、心の底から楽しめました。
気持ちが塞ぐこの頃、ど真ん中で贅沢なBWミュージカルを観ることができること、それだけで幸せを感じます。

まあ作品を徹頭徹尾「理解している」かと言われると…大きく言えない。
ナチスドイツを揶揄することや歴代の政治家を皮肉ること、どこか他人事のように遠巻きに見てしまうし、ジェンダー視点からするとオネエを強調しすぎでは?という見方にも意見できない。
ああ、でも観る前に照明係シャーリーのことを知ったのは良かったかな。

芳雄さんの造形はあれでいいのかな。
元が「小太りのおじさん」仕様だからちょっと心配でしたが、どちらかと言えば偏屈な科学者みたいな風貌でした。
でも歌いだすと芳雄節になり品がグレードアップするので、緩和されているのかも。
対する大野くんのレオ、実直でバカ正直でした。
芳雄さんの隣に並んでも引けを取らない、いやむしろ負けていないどころか買勝っているスタイルの良さ。
すごく素敵で、惚れ直しました!
吉沢くんは…意外に小さかったけど、あの美しいお顔の表情がくるくる変わり、オペグラ使わずともよく見えました。
口跡が綺麗だし歌も聴けたし、これから多くの舞台作品にお呼ばれするのかな。
あと「ダンスは一日にしてならず」ですかね…

佐藤二朗さんはぴょんぴょんの歌がひたすら可愛かった。
もしこの役がムロさんだったら…別の作品になってしまうよね。
吉野圭吾さんのロジャーも適役だけど、今回のMVPはカルメンギア木村くんかな。
やり過ぎず卑屈にならず、お美しい立ち姿、すごく素敵でした。
福田さん演出作品は好みが分かれますが(自分の例では「サムシングロッテン!」はOK、「恋のヴェネツィア狂騒曲」は受け入れられず)、今回は好感持てる作品でした。
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これからのあっきー予定を考える【11月中旬】

2020-11-12 | 日記
来年の他の公演予定が出回るなか、あっきーの舞台予定がなかなか出てこなくヤキモキしていたのですが…
来年2021年3月に「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」、略してYGCBの再演が発表されました!
そういえばツアーのセトリに「サパータイム」を入れたのは匂わせだったのかなーとも思うけど、あのモコモコ衣装と鼻の頭を黒塗りするメイクがもう一度見られるなんて!
いやー生きてて良かったよ…
しれっとお誕生日を迎えてどこから見てもアラフォーなあっきーですが、毎日元気な姿…というか犬としての生きざまを見せてくれることに感謝しなければ。
全国を回るソロツアーも引き続き開催されるようですし、楽しみになってきました。

【2020年11月から】
11月5日(木)~28日(土) ミュージカル「ビューティフル」(帝国劇場)
11月21日(土)  19:00 『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE ~東宝ミュージカルの歴史~』(WOWOW)
11月26日(木)  12:00  中川晃教 Live Music Studio #2 再放送(日テレプラス)
11月29日(日)  16:30  Brand New Musical Concert 2020 (東京オペラシティコンサートホール)

12月1日(火) 18:30  Act Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」 (日本武道館)

中川晃教 アコースティック・ライブ2020」(八ヶ岳音楽堂)
  12月5日(土) 15:00 / 17:30
  12月6日(日) 15:00 / 17:30

  12月9日(水) 13:00 / 18:00
  12月10日(木) 13:00

12月20日(日) 16:00  billboard classics festival(兵庫県立芸術文化センター 大ホール)
12月23日(水) 21:15 僕らのミュージカル・ソング2020 第二夜 再放送(WOWOW)

AKINORI NAKAGAWA’s 「THE WIZ」(HAKUJU HALL)
  12月24日(木) 18:30
  12月25日(金) 13:30 / 17:30
  12月26日(土) 13:00 / 18:00


【2021年】
1月9日(土)〜11日(月祝) ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2021 (東急シアターオーブ)
2月14日(日)  16:30 Brand New Musical Concert 2020(愛知県芸術劇場コンサートホール)
2月20日(土) 16:30 Brand New Musical Concert 2020(神戸国際会館こくさいホール )

3月31日(火)~4月11日(日) ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」 (シアタークリエ)
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「461個のおべんとう」

2020-11-11 | 映画
バンド「TOKYO No.1 SOUL SET」の渡辺俊美のエッセイ「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」を実写映画化。離婚した主人公が高校生の息子のためにおべんとうを作り続ける。ミュージシャンの父を「V6」の井ノ原快彦、息子を「なにわ男子」の道枝駿佑が演じた。『キセキ -あの日のソビト-』などの兼重淳がメガホンを取り、原作者の渡辺が音楽を担当している。

タイトルを読めばだいたいのことは解ってしまう映画ってありますよね。
正にその通りの映画でした。
そもそも「これはお弁当についての話でそれ以上でもそれ以下でもありません」という台詞が冒頭と最後で念押しされるので納得するしかありません。

ミュージシャンである父親は離婚のことで息子に負い目があるものの、毎日のお弁当作りは決して罪滅ぼしではない。
嬉々としてお弁当グッズを買いそろえることも、朝帰りだろうが二日酔いだろうが意地になって作り続けることも、それは「3年間毎日作り続ける」という約束を守りたいだけのこと。
でもそれが、この映画のキモなんだと思います。
ここで「オマエのために作ってるのに!」と恩着せがましくしたら台無し。私が息子だったらお節介にウンザリして口も利かなくなるでしょう…

息子は高校浪人して当初は周りに馴染めなかったものの、徐々に恋心に目覚めたり友達を作ったりする。
でも…劇的に成長するわけではない。
お弁当に添えられたメモも人生訓を語るわけではないしね。

この父親が素晴らしいと思うのは、取り繕うことなく自分の背中を見せていたことかな。
仕事に真摯に向き合うこと。
面倒くさいお弁当作りも楽しんで取り組むこと。
息子に過度の期待も介入もせず、ただ無言で見守ること。
実際に毎日お弁当を作ってきた立場からすると「調理は40分以内 / 予算は300円 / おかずは材料から作る」という縛りがどれほど大変なことか。
(特に全て材料から作っているって凄い。一品は冷凍食品になりがち)

地元が舞台だったので鎌倉七里ヶ浜から海を臨む風景が楽しめました。
鎌倉広町緑地から七里ヶ浜駅へ向かう道、私も大好きです。
あと音楽が凄く良くて、バンドメンバーにKREVAさんを配置したのも素晴らしい!
1曲まるっとKREVAさんヴォイスが聴けて嬉しかったー。
息子役の道枝くんには「細っ!」としか思えなかったけど(無茶なダイエットはヤメレ)繊細な雰囲気が出ていて良かったです。
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これからのあっきー予定を考える【11月上旬】

2020-11-05 | 日記
もう出尽くしたよね、と思った矢先からコレでした。
武道館でのAAA、あっきーは2016年に参加しております(記録はここ
はるまくんと一緒にJBの曲を歌ったことを昨日のように思い出します。
当日現地に入ることができるのかどうかわからないけれど、配信もあるとのことなので必ず見守りたいと思います。

それにしても「ビューティフル」千穐楽からが怒涛のよう。
帝劇→オペラシティ→武道館→八ヶ岳音楽堂→博多座と、移動も多いのでいろいろ気をつけてほしいけれど、そろそろ来年の舞台の予定も知りたいなー。

【2020年11月から】
11月5日(木)~28日(土) ミュージカル「ビューティフル」(帝国劇場)
11月6日(金)  21:00 中川晃教 Live Music Studio  #2 ゲスト:武田真治(日テレプラス)
11月21日(土)  19:00 『THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE ~東宝ミュージカルの歴史~』(WOWOW)
11月26日(木)  12:00  中川晃教 Live Music Studio #2 再放送(日テレプラス)
11月29日(日)  16:30  Brand New Musical Concert 2020 (東京オペラシティコンサートホール)

12月1日(火) 18:30  Act Against Anything VOL.1「THE VARIETY 27」 (日本武道館)

中川晃教 アコースティック・ライブ2020」(八ヶ岳音楽堂)
  12月5日(土) 15:00 / 17:30
  12月6日(日) 15:00 / 17:30

  12月9日(水) 13:00 / 18:00
  12月10日(木) 13:00

12月20日(日) 16:00  billboard classics festival(兵庫県立芸術文化センター 大ホール)
12月23日(水) 21:15 僕らのミュージカル・ソング2020 第二夜 再放送(WOWOW)

AKINORI NAKAGAWA’s 「THE WIZ」(HAKUJU HALL)
  12月24日(木) 18:30
  12月25日(金) 13:30 / 17:30
  12月26日(土) 13:00 / 18:00


【2021年】
1月9日(土)〜11日(月祝) ニューイヤー・ミュージカル・コンサート2021 (東急シアターオーブ)
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「罪の声」

2020-11-03 | 映画
かつて日本を震撼(しんかん)させた事件をモチーフにした塩田武士の小説を映画化。昭和の未解決事件をめぐる二人の男の運命を映し出す。『ミュージアム』や『銀魂』シリーズなどの小栗旬と、『引っ越し大名!』などの星野源が主人公を演じる。星野が出演したドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の演出と脚本を担当した土井裕泰と野木亜紀子が監督と脚本を務めた。

グリコ森永事件やキツネ目のの男についてはもちろんよく覚えていますが、犯行の手口から「愉快犯」的なイメージを持っていました。
それゆえ、事件の脅迫テープに自分の声を使われたことから良心の呵責を感じ真相を追及するテーラー(星野源)はまだしも、事件を追う新聞記者(小栗旬)には「そこまでやるのかなー」と少しナナメな印象。

前半は事件に関わった人々の雑多な証言を矢継ぎ早に辿ってゆくので、やや混乱するところも。
連ドラだったらここを一人一話で書いてくれるだろうに…
と若干引き気味だった私にカツを入れたのは、脅迫テープに声を使われた姉弟のかっての同級生の証言。
高田聖子さん演じるその女性が涙ながらに切々と「今まで言えなかった」事実を語るシーンは時間にして数分だと思われますが、その熱演がぐっと私をひきつけました。

新聞記者は「事件をエンタメとして消費する」ことに疑問を持ちます。
この台詞は本当にズシンと突き刺さった。
主人公の二人は曲がりなりにもいまは幸せに暮らしているから外野といえば外野なんだけれど、それでもこの事件は他人事ではないこと、子供が巻き込むことがどれほど大きい罪なのかを、切々と積み上げる後半の運びは感動を通り越して「私には何ができたか」と自分を問い詰める気持ちにもなりました。

昔のあのとき、私は経営難に陥った菓子メーカーに寄付もしたし、事件の詳細を新聞などで読んで心を震わせもしたけれど、それっきり。
事件を伝える新聞ではきっと数行だったろうから、子供の声が脅迫に使われたなんて知りもしなかった。
そうだよね、今日テレビで見たあの事件も、語られない部分で誰かが苦しんでいるんだよね…

二代目テーラー役の源ちゃんが静かにアイロンをかけるときの背筋の美しさ。
ロンドンで小栗旬が物語の鍵を握る人物を一喝するときの声の強さ。
証言者や回想場面で有名俳優を使わないのは敢えてなのか。
場面場面の照明が綺麗で(特にロンドン場面)、丁寧な演出が素晴らしかったと思います。
わたし的には今年一番の作品でした。
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