それはまた別のお話

観劇とか映画とかの感想文を少しずつ

「銀河英雄伝説 第四章後篇 激突」 2/23 マチネ

2014-02-26 | 舞台
「銀河英雄伝説 第四章後篇 激突」
2/23(日)マチネ 青山劇場 1階XB列センター

【原作】田中芳樹「銀河英雄伝説」シリーズ
【製作/プロデューサー】多賀英典
【映像監督】ヨリコジュン
【脚本】川光俊哉
【演出】崔 洋一


ご無沙汰しております。
ここ最近なにしてたかと言えば、、、はいそうです例のごとく「ゆづる病」。
団体SPの日から全然眠れていません(泣)

そんないまさら19歳の金メダリストに発熱するなんて、あっきーになんと申し開きしたらよいか…
と後ろめたい気持ちで、見に行きました。
開幕から10日以上経過しているって点で盛り下がっているんだけどね。

しかし。
感想はただ一言、「ぽかーん」でした。
失礼ながら、途中で「帰りたい」とさえ思ってしまいました。

銀英伝の原作はほぼ未読ですが、「第二章」「撃墜王」「星闇」「内乱」とそこそこ追いかけ思い入れもあるのに、
なにがどうしてこうなった。
原作無視とかJの扱いとかより、それ以前の問題です。

まず、舞台に乗る人数が多すぎて、今しゃべったのが誰だかわからない。
突然「これからは私の備忘録ってことで進めます」と言ったくせに別のナレーターが話を進める。
戦闘シーンは舞台後ろの映像で処理されるけれど、前方列からは見えづらく理解できない。
本編終了の「ここで終わり」というのがあいまいでわかりづらい…

演劇に関しては全くの素人ですが、
そもそも大人数が登場する大河ドラマを「舞台」という場で進めるには、「技術」が必要だということはわかります。
建築で言えば、家を建てる設計図を書くためにはある程度の知識と技術が必要なのに、
素人が殴り書きした設計図で思いつくままに家を建てたら…


…ああ、いけない。
どんな作品でもなにかひとつは見どころがあるはずだ。思い出そう。

懸念の一幕ラストの宴会シーン。これはそこそこ面白かったかな(でも野球拳はどうなんだろ)。
Jの方々は予想していたより控えめでした。っていっそのこと思い切ってローラー履くとかぐらいすればいいのに。
あとラインハルト閣下、今作も見事な立ち姿でございました。
役者として「主な出演作」にこの作品名を堂々と記載してよいのはあなただけです。
それからミカシュンさん、短い出演時間なのに確実に爪痕を残すよね。
前髪をくるりんとやるだけで役の裏側が見えるんだもの。

あっきー。
二幕の「THE LAST」のために私は来ているわけで、その期待は十分に満たされるのですが、
歌の導入になる場面がおざなりなので全然悲しくない。
ま、それは置いとくとしても、初日付近では見られたというアドリブ場面、
あれは封印になっちゃったんですかね?どうして?
客席の大半を埋めてくれるJファンは、日替わりのアドリブだけが楽しみで全通とかするのに。

それを考えての、モブシーンのわちゃわちゃで頑張ってますよね。
スパルタニアンが舞台にいてくれるだけで舞台が華やぐし、楽しみな場面です。
でも人数が多すぎて実は人物整理ができないんだよね、キャラを立てるだけの時間がないし…

おっとまたネガティブなことを!
あと1枚チケ持っているけど、私は見届けますよ最後まで。
じゃあ週末の観劇日までは、「ゆづ映像」でも見て乗り切ることにしますね…
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「抜目のない未亡人」に抜目ない

2014-02-11 | 日記
寒い日が続きますが如何お過ごしですか…?
先週土曜日は猛烈な吹雪に見舞われ、
レールに積もった雪のせいで、閉まらなくなった雨戸とか逆に開かなくなった玄関ドアとかと格闘していたので
あっきーFC(NAN)からのお知らせメールにも気づかず。

で、夜半にそのお知らせを見て
ひゃっはー
でした。
これはもう「ひゃっはー」としか表現できません。

作:カルロ・ゴルドーニ /上演台本・演出:三谷幸喜
「抜目のない未亡人」に出演決定!

もちろん三谷演出作品に出演、ってとこだけでも「ひゃっはー」ですが、
これは私が敬愛するシス・カンパニーのプロデュース作品だってことで、
もうその日1日部屋をうろうろ歩き回ってました。(意味なく)

それほど深く長く演劇作品を見ているわけではないですが、
私の持論は「シス作品にハズレなし」です。
ここ2年で言えば、「寿歌」「叔母との旅」「今ひとたびの修羅」「かもめ」が特によかった。
2008年上演の「人形の家」も、いまだにあの感激が忘れられないぐらい。

あと何故かよく見る夢が「生まれ変わってシス社長の北村さんに成り代わり堤真一とお話する」というもので、
(いやこれはあまりにも失礼だけど…実際これが願望かと問われるとそうでもないんだけど…)

ま、それぐらいシス作品が大好きなのですが。

で、落ち着いて、共演者を見ると。

大竹しのぶ 岡本健一 木村佳乃 中川晃教 高橋克実 八嶋智人 峯村リエ 遠山俊也 春海四方 浅野和之 小野武彦 段田安則

シスのプロデュース作品って、何作品かに一度「わが社の総力を結集しました」というものがありますが、
これぞ!どっからどう見ても「ザ・シスカンパニー」としか言いようのない布陣。
高橋克実、浅野和之、段田安則という、シスを代表する俳優さんが全員並んでいる上に、オカケン兄さんまで…
(最近は若いジャニファンには「圭人パパ」って呼ばれているのね…)
でその上に燦然と君臨する「しのぶと三谷の待望の舞台初顔合わせ」の文字。
「なぜ、あっきーの名前がここに交じっているのか」と、今になっても目をこすって二度見する始末です。
決してチケ販促要員でもないし、ほんとに、なんで?
いえいえ、昨今のあっきーの活躍は縦横無尽なことは承知ですが、
純粋なシス作品のファンも多くいるわけで…私が心配しても詮無いことですが。

これがいつもなら「劇中で歌うかな?」とか「どんな役だろ?」とそれこそワクワクするところだけど、
今の段階では「滅相もない…」というのが正直なところ。
あー、でも三谷作品では過去「ベッジ・パードン」で浦井くんに一節歌わせたし(ほんとうに一節だけど)
全く期待していないと言ったらウソだけど。
…いやいや、今から言ったら罰が当たるかも~

そんなことよりチケット手配だよね。
今年の運を全部集約してここに注ぎ込みたい気分!
とりあえず、原作本から読んで抜け目なく予習に励みたいと思っとります。
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「小さいおうち」

2014-02-04 | 映画


第143回直木賞を受賞した中島京子の小説を、名匠・山田洋次が実写化したラブストーリー。とある屋敷でお手伝いさんだった親類が残した大学ノートを手にした青年が、そこにつづられていた恋愛模様とその裏に秘められた意外な真実を知る姿をハートウオーミングかつノスタルジックに描き出す。松たか子、黒木華、吉岡秀隆、妻夫木聡、倍賞千恵子ら、実力派やベテランが結集。昭和モダンの建築様式を徹底再現した、舞台となる「小さいおうち」のセットにも目を見張る。


わたし、考えてみれば山田洋次監督の作品をそれほど観てないんですね。
もしやして「武士の一分」以来かも…

現代の若者が、自分の祖父(祖母)の過去をたどる過程で「戦争」に触れていく。
ちょっと前に観た「永遠の0」とアプローチは似ていますが、表と裏から見たように視点が違っていました。
戦争の足音が聞こえる時期になっても、時子(松たか子)は中産階級の奥様として半ば嬉々として生活を送っている。

この日々の暮らしぶりの描写がノスタルジーです。
そういえばおばあちゃんちは、あんな間取りだったな。
お正月の支度や日々使われる食器、割烹着の白さやご主人の褞袍、
ある世代以上にとっては徹底的なリアリティ。

演出も細かくて、
奥様が恋人との逢瀬に向かう前、帯紐を咥えながら鏡をのぞき込むときの表情。
従順だったタキが、ある決意をもって奥様に意見するときの表情。
二人の女優のかけひきがとてもよかったです。

これに対して現代パートには多少の違和感が残りました。
妻夫木くんが大学生というキャスティングが云々という前に、
いまどきの大学生はあんな言葉遣いは絶対にしないよね…
でもこれは山田ブランド映画なんだから、「あえて」なんだろうなぁ。
橋田寿賀子ブランドが揺るぎないものであるように。

もっと言えば、やはり吉岡秀隆にはオトコを感じさせるものがないなぁ…
だからと言って板倉に綾瀬剛をもってきちゃったら、ブランドが崩れるよね…

という感じで、後半はわたしの頭の中に邪推が渦巻く隙が入ったのが難でした。
それは、小さいおうちの赤い屋根や、空襲で爆弾が落ちるシーンに
少し不自然を感じてしまったからです。
おそらくVFXやCGをあまり重視していない映像だからだと思うけど。
うーん、私には山田ブランドが合わないのかもしれない。
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