それはまた別のお話

観劇とか映画とかの感想文を少しずつ

「SAMURAI7を語る」を語る

2010-11-26 | 日記
初日に観たときに、結構ビックリしたんですよね。
客層の広さ、というかバラバラ度合いが。

制服姿の女子高生とか、髪の毛盛ってるギャル(死語かも)は
もちろん三浦くんか相葉くんか西島くんファンで、
わたしたちより先輩な熟女の面々は、橘大五郎くん目当てと思われ、
雅也さんファンもきっと多いだろうし。
若い男性二人連れも見かけて、こちらは原作アニメファンかな。
ダジャレ好きのゴロベエ高橋さんは声優さんなんですね

で開演してみると、大衆演劇出身の大五郎くんには
大向こうから掛け声がひっきりなしにかかる。
これはまだよかったんだけど、
客席通路をカツシロウが走って登場したときには
キャーーーーーーッってもうそれはもう大騒ぎ(爆)
いまどきジャニ舞台でもこんな光景は見られない。
(誤解受けてるけどジャニファンって結構マナーいいんです)

でも気持ちは十分わかるんです。近くに来たら舞い上がるよね。
って言ってる私も、2幕あっきーソロのあと思わず拍手したんだけど、
こういうミュージカル的なノリも舞台初見の人には違和感あるのかも…


なので、「こういう人たちはどういう感想を持つんだろ」という疑問が湧いてきて、
ブログやmixi日記を読みあさりました。
(足跡あちこちつけまくりでご迷惑をおかけしました!って誰も聞いてない)

そうしたら、やはり感想も様々でした。
主演周りのファンは、
90%が「カッコよかった、頑張ってた」という文章で埋められて、
当然だけど脚本とか演出とかの話は出てこない。
「カテコのとき何回目が合ったか」を延々と語っているのも多くて
「演者を観る」のと「演者から見てもらう」のがほぼ同等の姿勢なのがオドロキ。

もちろん中川晃教さんのことを書いているのも多かったけど、
一様に「凄かった」。
「感動した」とか「上手だった」ではなく、ただただ「凄かった」。
まあ、あっきー初見でアレ見たら「凄い」以外の言葉は出ないのかもね。

反面、初演を見た人からは文句が多い。
初演時の出演者ファン、
特に「ウキョウは銀之丞さん以外考えられない」という嘆きを目にしたときは
頭の中で「影を逃れて」がグルグルいたしました。

でも。
巨大掲示板のアニメ板で、原作アニメファンの書きこみが嬉しかった。
「歌もよかったけど「よいねぇ♪」というセリフが
あれだけハマる役者も少ないんじゃないか」
これが、今まで読んだ中で一番の褒め言葉なんじゃないかと思う。
強烈なキャラ設定のアニメの舞台化は、
やはり「2次元を如何に立体化するか」が肝だと思うわけです。
私は原作アニメは未見なのでよくわからないし、
あっきーもアニメ見て役を作ってるのかも疑問だけど。

こういうのを読むのは楽しいっす…
例えが遠いが、留学生会館で外人とお話して仲良くなるみたいな気分。
なので本日ソワレの感想は後回しにして、また読み漁りに行ってきます。
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「SAMURAI7」11/25(木)ソワレ

2010-11-25 | 舞台
『SAMURAI7』11/25(木)ソワレ 青山劇場 1階D列上手サブセンター

あれ?
なんか面白くなっているんだけど…
とても集中して観られたし、何度もうるっときちゃったんだけど。
初日の反省会(お友達との後酒)で、徹底してダメ出ししてた私としたことが!

きっと初日はウキョウさまの衝撃波にやられて、意識が飛んでいたのよね。
(だから初日の感想文って全然当てにならない)

私は主役がはっきりした単純な脚本が好みなので、
「初舞台初主演なんだから、きっとスター強調のクッキリした演出なんだろう」と
勝手に期待していたのが間違いの元だったのかも。
あれから映画「7人の侍」と原作アニメについてさらっと予習(wikiでですが)したのも功を奏し、余計な寄り道をしない一本道のストーリーは、群像劇として楽しめました。

殺陣はスピード感を増していたし、
ヘイハチの死に様の見せ場とか、キクチヨとコマチの場面なんか泣かせたなぁ…

本日はDVD収録でした。
なので前説の「ここで役名を呼んでください!」にも力が入る入る
「掛け声が小さいと収録されず、ぼくたち(明石さんと丸山さんとテッサイの藤榮さん)の顔は罰としてモザイクで処理されます」
あぁそれは困ります~
なので幕間にはのど飴を舐めてしっかり準備して、
またまた渾身の力を込めて「ウキョウーーーー」って叫んできました。
したら本番ではウキョウ様に「練習したみたいだねぇ」って褒められた!

そしてアドリブが増えていた。
マンゾウとシノの親子漫才は、
「徹夜で練習したんじゃないか」ぐらいの長い長い内輪ネタを炸裂させ、
西島くんまで「行ってみヨーカドー♪」って
あろうことにウキョウさまも、「テッサイの帽子がワインのコルク栓みたいで云々」ってカマしてましたが、
こんなビミョーなネタは元の脚本にはないよね?
たまたまあっきーのアドリブがスベっただけだよね?


(本日のウキョウさま)
本日のウキョウさまは、特に一幕は大変弾けておられました。
アイメイクは2割増しで濃くなり、
ルイヴィトンのところでは綺麗なグランジュッテを決めてました

そして二幕も振り切れていた。
収録を意識したのかどうか解らないけど、
顔の表情筋を最大限に使い手を振るわせて、
その形相は、夜叉のような般若のような。
ああそうか、だってウキョウって「人間」ではないのだから。

なのにカテコでは「一幕モード」に戻っちゃうんです。
キララ挨拶の後カッコよく登場…ではなくて
キララに投げキッスをバンバカ投げながら出てくるし…

実は今回の舞台の不満の一つに「カテコ順序」があって(要は8番目の扱い)…
最初の挨拶は2列目にちんまり並んでて、前列のサムライに隠れてので全く見えない!

2回目のカテコでは、前列下手に並んでいます。
ここでもウキョウ様はピョンピョン跳ねて手拍子を煽っておりました
「ここで俺がやらねば誰がやる!」って顔で嬉しそう。
端っこに並んでいたからこそこんなお茶目もできるのかな。

と、こんな感想文でどうでしょうか?(誰に言う)
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「SAMURAI7」11/20初日

2010-11-21 | 舞台
『SAMURAI7』11/20(土)初日 青山劇場 1階I列センター

出演:三浦翔平 / 西島隆弘(AAA) / 相葉弘樹 / 橘大五郎 / 高橋広樹
   / 住谷正樹(レイザーラモン) / 中川晃教(特別出演) / 加藤雅也

よく、役者の演技力を批判するときに「学芸会みたい」という言葉を使うけれど、
それは学芸会に失礼だと思う。
学芸会って芝居を見るためにあるのではなくて、
「その子が舞台に立つことで自信を得る」
「保護者や教師は舞台を見て成長を確認する」…のが目的だから。

そういう意味で、この演目は多分に学芸会だった。
(もちろん出演者の演技力をどうこう言っているわけではありません)
それぞれのファンが、贔屓の役者を見るための舞台。
だから、芝居中に大衆演劇の役者さんに大向こうから声をかけても、
客席通路から出てくる主演俳優に黄色い歓声をあげても、
それはそれで許せます
第一、幕開けの前説で掛け声の練習をさせられる「客席参加型」芝居だしね
もう渾身の力をこめて「ウキョウさまぁぁぁ!」って叫びました(こんな機会滅多にないし)

7人の侍の重力が対等で、
「登場シーン+殺陣活躍シーン+死に際シーン(死なない場合もあるが)」
これが7回延々と繰り返されるから、主軸になる物語も求心力がない。
役者ファンは満足するけど、アニメファンで見に来た人はどうなんだろ。

でも大掛かりな舞台装置や効果を使った演出は楽しめた。
今度こそ青山劇場の大掛かりな装置が駆使されていて(『女信長』は全く使わず)、
舞台最後方の、大上段の高~い迫りからウキョウ様が登場するときは
もう拍手喝采。
衣装もキャラを活かしていて似合っていて素敵でした。



さてここからあっきー語りです。

とにかく「出落ちかよっ!」って位の衝撃の登場シーン。
ちょっと「くすっ」と笑ってしまったのですが、
後ろに座ってた人が「わぁ、アニメにソックリ」って呟いていたから
きっとコレで正解なのよね。
とにかく一人だけ周囲と違う。芝居のテンポも違う。
侍も農民もネオ戦国時代なのに、一人だけ勘違いフランス王朝。
第一パンフで語る言葉からして周囲と違う(笑)

そしてその役を、嬉々としてイッっちゃた目をしながら演じているのを見るのは、本当にワクワクしました。
さらに二幕の歌がもう耳をつんざくばかりで(音量調節間違えた?)
「あぁこれこれ~!これよっ!」って劇場全てのあっきーファンが滂沱の涙(涙)
他の出演者も歌うんですが、なんか歴然としちゃったのが申し訳ない気分…

舞台そのものには言いたいこと多々あるのですが、

前列の親子連れは、一幕終るか終らないかのときに「ウキョウって誰っ?男なの女なの?」と慌ただしくパンフを開く。
終演後のロビーで、若い女性2名が「中川さんのコンサートとか行っちゃわない?」と話しあっている。
とり急ぎブログ巡りをしていると、「ウキョウのオンステージ」とか「歌凄すぎ」の文字が並んでいる。

もう心の中で何度ガッツポーズをしたことか。
そしてこの光景が、これから千秋楽まであちこちで繰り広げられるんだろう。絶対に。

とにかく初日おめでとうございます。
ウキョウ様の熱が牽引力となって、これからどんどん成長いきますように。
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「モーツァルト!」11/9 マチネ

2010-11-09 | 舞台
『モーツァルト!』
11/9(火)マチネ 帝国劇場 1階J列センターブロど真ん中

出演:山崎育三郎 / 香寿たつき / 高橋由美子 / 島袋寛子(SPEED)
   / 山口祐一郎 / 市村正親

はいっ、早々に見に行っちゃいました。
当初は、「最初は育くんも緊張しているだろうから12月に見ないとフェアじゃないよね」
と考えて(フェアという程のものでも…)、
12月中旬にチケ確保してたんですが、学校行事と見事にバッティング。

でもサムライ期間には意地でも見たくないし、12月は誰かのスケジュールが怒涛だし。
というわけで某所で条件が合って交換してもらったのが本日分。
「育三郎版2公演目」という中途半端な日程となりました。
…なんて自分の話はどうでもいいわよね。

セットも楽曲も大筋の演出もそして大半の出演者も、
「嫌味かよっ!」と言いたくなるほど前と同じ。
でもそれは絶大な安定感を生み出し、わたしは心から安心して見られました。

わたしの中での育三郎くんは「線が細い」イメージだったけど、これは全くの間違いだった。
思っていたより全然骨太で、頼りがいのあるお兄さんって感じ。
(コロレド大司教にあしらわれてダイブする場面が省略…従者に引き摺り降ろされる演出に変わっていた。もしかしてあの場面は体重制限あるのか?)
イマドキで、自信過剰で、感情が顕で、でも若さだけは溢れんばかりで、
もう片時も「放っておけない」。
リピート観劇しているこの作品で、今回初めて主役に感情移入できたかも。
あっきー"天才"ヴォルフのときは「壊れていくのを唖然として見つめ」ていたのに、
今回は、何度心の中で「あぁっ、そんな人に付いていっちゃだめよっ」と叫んだことか。

でも冷静に見ると、育三郎くんは実に真面目に役を作り込んでいるのがわかる。
『影を逃れて』他、主要ナンバーは相当歌いこまれているようだし、
レクイエムを作曲するラストシーンは、細部の動きを1秒単位でプランニングしたんだろな…という位の鬼気迫る演技。
後から初日カテコ映像にて、
「どれほどこの役に憧れていたか」を涙ながらに語っていたのを見ましたが、
それを知らずとも、ヴォルフという役を如何にリスペクトしているのかが
素人のわたしにもひしひしと伝わってきた。
もともとの「天才作曲家の波乱の生涯」の物語であるのに加えて、
「父親(あるいは父権的なもの)からの自立」という意味合いが強く感じられたのも、
わたしには真正面から受け入れられた。

こんな平常心で見られたのも(って本当か?)
この作品がこれだけ魅力的なんだからだろう。
エリザも、新しいトートを見る度に新鮮な驚きを感じたように。
これから2ヶ月で、さらに新しく独特のヴォルフを作りあげていくと思います。
中川晃教の代わりは誰にもできないように、
山崎育三郎の代わりは誰にもできないから。
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