立派な選手宣誓

東日本大震災の影響で、開催が危ぶまれていた第83回選抜高校野球大会が開会しました。創志学園（岡山県）の野山慎介主将が選手宣誓をしました。この主将は1年生で16才です。その宣誓した内容は、立派でした。感動を呼びます。

私達は16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私達の心は悲しみで一杯です。
被災地では、全ての方々が一丸となり、仲間と共に頑張っておられます。人は仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。
私達に今できること！
それはこの大会を精一杯、元気を出して闘うことです。
＜頑張ろう、日本！＞
生かされる命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。

　

イベント自粛

今回の東日本大震災と原発事故による経済的な損失の試算が、25兆円と出ています。原発事故による損失は今後まだ増えそうです。また、地震と津波の被災者の総数は、恐らく50万人を超えています。

日本の危機的な状況を知ると、被災の影響を受けていない人も活動を自粛する気持ちが自然に湧き、各種イベントが中止になっています。

格好の話題になっているのがプロ野球で、開幕試合を何時から開催するのか、照明の電気を消耗する夜の試合は開催するのか、もめています。ホテルでの宴会のキャンセルの多く、キャンセル総額が甚大とも聞きます。ゴルフ場のキャンセルも多く、週末もガラガラだそうです。

イベントを自粛し経済活動を萎縮させて景気を悪化させるのは、将に震災の二次被害のような気がします。何かを契機にして、明るい気持ちに変える必要があるような気がします。春の選抜高校野球で、被災地の高校生のハッスルプレーを見れば、国民の気持ちも変わるではないでしょうか？サクラの花を見ても、気分が変われるようにも思います。そろそろ気持ちが前向きになりたいものです。

　

目に見えない敵と戦う

福島第一原発からの放射能汚染が日に日に拡大し、悪化しています。放射能は目に見えませんから、大敵です。

放射線がご専門の野村大成大阪大学名誉教授が、鋭く警告しています。（2011.3.22付け中国新聞）＜直ちに健康に影響はない＞という政府の説明は、原子力事故のたびに国民を安心させるために使われた決まり文句でるが、この説明は内部被爆には当てはまらないと、厳しく非難しています。

懸念されているのは、農産物放射線汚染の蔓延の結果、摂取した食物による内部被爆です。放射能汚染された農産物からヨウ素131は甲状腺に集まります。放射能汚染された牧草を食べた牛の牛乳を住民、特に子供が飲むと、15年後に甲状腺癌になるピークが来ます。目に見えない敵と、何年も戦っていく、この厳しい現実を見つめていく必要があります。放射能汚染した農作物は市場に流通させないように、是非政府が厳しく取り締まるべきです。

海外での報道写真を見ると、本当に悲しくなります。日本からの避難が始まっています。地震の被災から逃れれるために放射能汚染が悪化している日本から自国民を避難させることに成功し、帰国時家族と再開して涙を浮かべて抱擁しています。ある大使館では、大使館の機能を東京から大阪や香港に移してもいます。

　

こころづかい、思いやり

3月11日の東北大震災以来、いろんな活動が自粛されています。テレビの番組も大半が報道番組で、民放ではCMが民間広告ネットワーク(AC)一色です。その中で紹介されている詩が素敵です。宮沢章二氏の「行為の意味」という詩です。弱者に対する心遣いと思いやりの大切さを分かりやすく説明し、積極的な行動を促す効果が見込めます。

ーあなたの<こころ>はどんな形ですか
と、ひとに聞かれても答えようながない
自分にも他人にも<こころ>は見えない
けれど ほんとうに見えないのであろうか

確かに<こころ>はだれにも見えない
けれども<こころづかい>は見えるのだ
それは 人に対する積極な行為だから

同じように胸の中の<思い>は見えない
けれだも<思いやり>はだれにでも見える
それも人に対する積極的な行為なのだから

あたたかい心が あたたかい行為になり
やさしい思いが やさしい行為になるとき
<こころ>も<思い>も初めて美しく生きる
ーそれは 人が人として生きることだ

　

災害弱者に救いの手を

東北大震災から10日過ぎました。地震、津波、原発事故からの多方面への影響が明らかになってきました。何時も災害の迷惑を被るのは、弱者です。

今回の弱者を、「災害弱者」と報道しています。直接震災の被害を受けた方以外の弱者を表現するので、被災弱者ではなく、災害弱者なのです。つまり、女性、子供、病人、老人です。

特に悲惨なのは、福島原発から半径３０km以内にある病院と介護施設です。放射線を恐れる業者、パニックになった市民の影響で、必要な薬品や食料が入手できなく、入院患者や入所老人へのサービスが出来なくなっています。さらに、スタッフが避難したり、通勤用のガソリンがなくなって、サービスを提供するマンパワーがなくなっているようです。入院患者が避難する前に医師が先に避難して、残った患者が多数死亡したという悲しい報道にも接しました。

行政も混乱して、冷静な判断もできなく、戦力も不足しています。政策の優先順位は、多方面から検討する必要があります。衣食住が足りただけでは手抜かりです。常に忘れてはならないのは、抵抗力のない社会的弱者の救済です。

震災の被災者の総数は2万人にも及ぶと予想されています。今後、災害弱者の犠牲者を増やすことがあってはなりません。行政はキメの細かい救済の手を実施して、どうぞ災害弱者を救済して下さい。