岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

アラスカから岩国まで通院するって、本当ですか?

2023-07-29 09:25:38 | 日々のこと
私の患者さんにKさんがいます。職業は米国空軍のパイロットです。

岩国に戻って来ることは定期的でしたが、ほとんど岩国にいません。連絡はいつも国際電話を利用していました。
マルチブラケット装置を装着していて、あと少しで終了しそうな方です。

今度転勤になりそうというので、残念ですが、米国の矯正医に転医して治してもらって、と伝えました。
本人も良い歯科医を見つけるよと、明るく答えていました。

決まった転勤先はアラスカというのです。
田舎だろうと聴くと、グーグルマップで見せてくれた場所はアリューシャン列島の某基地です。

アリューシャン列島が米国に所属していると、初めて知りました。
ロシアを監視する最前基地なのでしょう。

飛行場を囲むように基地がある他、町らしい風景はありません。小さい島です。
歯科医師はいるのかと問うと、恐らく居ないだろうと、弱々しく答えます。

ボスの許しを得て、近くの大きな町へ言って治療をしなさいと伝えて、彼の資料を渡しました。
そうするとKさんが考え込み、やっぱりここへ通院しようと思うのだが、宜しいですか?と聴いてきます。

毎月ちゃんと通院できるのか? 本当か?
本当だ、と。

資料を回収して、年内には治療を終わろうよと、伝えると、Kさんは喜んで帰っていきました。
岩国からアリューシャンは列島の某基地まで、約5000km.。片道何時間かかるのだろうか?

一応来月の予約をしてくれました。

以上、一応当方とKさんとの、英語でのやり取りです。
お互いの理解が同じであることを祈っていますが。

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咬合と顎関節症との関係:日本顎関節学会学術大会の報告

2023-07-10 09:25:46 | 感動した書籍
第36回日本顎関節学会学術大会が東京で開催され、現地に参加してきました。
その中で、「診療ガイドラインで発表」は、大いに参考になりました。

我々歯科医師が治療するのは歯牙であり、咬合です。咬合と顎関節症との関係は、どうなのかは、治療する上でいつも念頭にいれておく必要がありませ。

文献検索の結果、咬合が起因する顎関節の割合は約5%から25%で、他の因子が起因するのは約75%から95%です。
我々が歯科治療する上で、他の因子(異常な筋活動、、歯ぎしり、習癖など)を探る視点を持つ必要があります。

ある起因因子により顎関節が発症し、また結果として咬合に悪影響を与えることになります。
従って、治療する上で直ぐに歯牙や咬合に変化に着手することは、避ける必要があります。

顎関節に起因する痛みと最大開口域を改善するための治療としての確実性が高いものは、低出力レーザー、自己開口訓練、スタビリゼーションタイプ口腔内装置です。

以上のことを胸に刻んで、今後治療してまいります。

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