岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

稲盛和夫氏の<京セラフィロソフィ>

2014-09-17 15:27:30 | 日々のこと
私の尊敬する稲盛和夫氏とは、京セラと第二電電との創業者にして日本航空の再建に貢献した、戦後の偉大な企業家です。彼は著作も多く、私はその大半を読んでします。私にとって、彼は企業家であるより、求道者であり、思想家です。

京セラを経営する過程で、指導する原理を仏教に求めて、<正しい経営>を実践されています。経営する上で苦労をする中で、思想を深めているように感じます。

京セラを経営する原理をまとめたのが、この<京セラフィロソフィ>という著作で、今までの著作物を集大成したものです。第1章の<すばらしい人生をおくるために>の中からの抜粋です。

仏教でいう<悟りの境地>とは、人間性が高まっていく、心が美しくなっていく、その最終・最高のレベルです。この悟りを開くための方法が<精進>です。

精進するということは、真面目に一生懸命に努めるということです。この、真面目に一生懸命に努めるということでその結果として報酬が得られるばかりでなく、その人の人間性が向上し、人格が高まり、心を美しくするという第二の効果が得られるのです。

解説に<六つの精進>が出ていました。
1.誰にも負けない努力をする
2.謙虚にして驕らず
3.反省のある毎日を送る
4.生きていることに感謝する
5.善行、利他行を積む
6.感性的な悩みをしない

中身は濃厚で、すべての内容を私が直ぐに実践するには困難です。案の定、本に最後には<何度も読み返していただき、日々の仕事や会社経営の中で生かしていただきたいと思います。>と書いてあります。折に触れて、読み返したい本です。

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老いた犬に芸を仕込めない

2014-09-14 11:30:15 | 日々のこと
You cannot teach an old dog new tricks.

An old dog will learn no new tricks.

英国の諺のようです。<老犬は新しい芸を覚えない><老いた木は曲がらぬ>とも言うようです。

老いた犬を老いた人間に置き換えて考えると、面白いです。

歳を取ると、他律的に、受動的に、自己に意志に反して、強制されても、新しいことを覚えないのは、一面の真実のように思います。

歳を取ると、飴と鞭で仕込まれても、打算がある場合もあるいかもしれません。自分に利益があると思えば、覚えるし、自分に利益でがないと思えば、他者から鞭で強制されないと覚えないということです。

芸を選択する意志があるには、智恵や経験が働いているからかもしれません。tricksと複数形ですので、一芸も覚えないということでもないのです。

むしろ、歳を取ると、自由意志で、自主的に、行動するのかもしれません。他者から見ると、素直さがないように見えたり、硬直した考えや行動のように見えるかもしれません。

老いる前の若い間に、新しい言い芸を仕込むのが賢明ということでしょう。

老いたために、新しい芸の覚えが悪いのであれば、古い芸であっても、時代を通じて通用する芸で勝負すればよいとも言えます。

英国の諺を知って、いろいろ連想を巡らしました。

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父親の偉さが分かる年齢は?

2014-09-12 17:57:21 | 日々のこと
自分の子どもが大きくなり、今更子供への家庭教育を反省するのは手遅れです。振り返って見て、理想とべき家庭教育を考えずに、子どもに接していた自分は愚かであったとも思います。

偶然に、森信三氏の<母親のための人間学 家庭教育の心得21>を読みました。子どもの育て方、しつけの仕方が21項目述べてあります。

第3項目の<父親を軽んじてはわが子の「人間教育」はできない>の中に、父親の偉さを母が子に伝えるべきと述べているところが、極めて共感できます。

・・・父親の偉さが本当に分かるのは、子どもが40歳を過ぎてからのことでしょう。そして、真に徹底的に分かるのは、やはり父親が亡くなってからのことでしょう。それほど父親の世界というものは、子どもにとって分かりにくい世界なのです。つまり、「男」というものは、死ななければその本当の真価がわが子に分かってもらえないという悲劇的な運命を背負っているわけです。

ですから、母親たるものは、何よりもまず男の世界のつらさをよく察し、主人がこれだけの俸給を得るために、どれだけ下げたくもない頭を下げ、言いたくもないお世辞を言っているかということが身にしみてよく分からねばなりません。またかくてこそ聡明な奥さんといえるわけです。・・・

一所懸命に子どもを育ててきたつもりです。しかし、子どもにどれほど伝わったか、大いに疑問に思っていました。しかし、この項目を読んで、少し氷解できました。

「男」というものは、死ななければその本当の真価がわが子に分かってもらえないという悲劇的な存在なのですね。

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