おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
早いものでもう2月です。
1月最後の日の昨日(1月31日)は、10:40~12:10に早稲田大学エクステンションセンター(早稲田校)で「勇気づけの心理学」 の第3回目の講座を行ってきました。
19人の参加者を4つのグループに分けて、討議をふんだんに採り入れて展開しました。
校舎が穴八幡神社に近かったので、帰りにお参りをしてきました。

とても人手が多かったです。
夜は、カミさんと一緒に近所のCOCO'sで夕食をいただきました。
こんなディスプレイがありました。

詳しい人、いますか?
20:56には、株式会社 致知出版社 書籍編集部 課長の 小森俊司さん に2月末発刊の『経営者を育てるアドラーの教え』の初校ゲラの修正箇所についてメールを送りしました。
すると、10分後の21:06には返信が届きました。
この時間に仕事をしていらっしゃったようです。

今日、明日は 毎日新聞出版株式会社 図書第一編集部 編集長代理の 久保田章子さん から預かった2月末発刊の『アドラーに学ぶ70歳からの人生の流儀』の再校ゲラのチェックを入れなければなりません。
もー、原稿・原稿でグロッキー気味です。
ところで、話を戻すと早稲田大学エクステンションセンター(早稲田校)での「勇気づけの心理学」 の講義の際、恐怖によるモチベーションの効果/弊害が話題になりました。
このことについて、数回にわたって考えてみたいと思います。
私は、教育の分野でアドラー心理学では賞罰に反対の立場に立っていることを話しました。
途中、ある受講者から「アドラー心理学は賞罰のすべてに反対なのですか?」という質問がありました。
この方は、今までに早稲田大学エクステンションセンターで心理学の講座を2つ受講されていて、かなり心理学にお詳しい方です。
私は、「国家の秩序を保つためには罪刑法定主義の立場から賞罰が必要なので、このことに反対するのではなく、あくまで教育の問題についてです」と答えました。
そもそも賞罰がどこから人の行動を促したり、抑止したりするために生まれたかは(1)個人が受けてきた体験、と(2)行動主義心理学者の動物実験の結果であることを語り、人間は他の動物と違って未来と過去への意識が極めて強く、主体的/自己決定的な生き物であることを述べました。
ですから、動物実験の結果から有効だとしても、その結果をそのまま人間に当てはめるのは危険なのです。
そのことについては過去に「心理学者の子ども」シリーズで2回、行動主義心理学者の子育て論について書いていますので、ご参照ください。
・2017年5月2日付けブログ 心理学者の子ども(1)― B.F.スキナーの娘
・2017年5月4日付けブログ 心理学者の子ども(2)― 行動主義者ワトソンの豪語
特にスキナーの娘の話は、事実だとしたらとんでもない話です。
続いて、モチベーションに話題は移り、「恐怖によるモチベーション」の功罪ついて話が及びました。
今回は主に、モチベーションの「功」の部分に触れておきます。
「功」の部分は、自己保存欲求に不可欠な要素です。
私が上げた例は、ヒューマン・ギルドの経営を35年近くしてきて、そのうちの1/3くらいは月末近くになると恐怖を感じていたことを白状しました。
それは、月末が近づいたときの資金繰りをもとにした企業存続の危機でした。
私は、ヒューマン・ギルドが世の中にはなくてはならない存在なので、当面に恐怖をもとに資金調達に走ったり、支払先に猶予を頼み込んだりする行動を起こしました。
ただ、これだけだとへとへとに疲れて、企業を存続させるモチベーションが生まれません。
直面した恐怖に勝ったのは、未来を見据えた夢でありミッションでした。
この話をしたら、受講生に妙に説得力があったようです。
今回は、恐怖に基礎づけられた賞罰(アメとムチ)のモチベーションの「功」の部分を書きましたが、次回はこの続きに入ります。

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