「何故この句がいいか」と問われたら、説明に戸惑ってしまう。例えば、この句の人物が誰だかさっぱりわからないからだ。男か女か、大人か子供か、 家族の誰かかもしれないし、・・・・・
茶道や能の所作かもしれないし、買い物客や店員かもしれないし、公園を歩く二人かもしれないし、屋外か室内か・・・・・「身のこなし」だって、ゆっくりなのか、てきぱきなのか・・・・・・
こんなにぼかされてしまうと、様々なイメージがありすぎて、私にはかえって、ある特定の状況を限定できないのだ。だから、「何故いいか」と問われても、「どことなくいい」としか言いようがない。
結局、この句の「どことなく」という言葉に、まんまと騙されたような気がする。
コバギボウシ(小葉擬宝珠) リュウゼツラン亜科ギボウシ属の 多年草