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プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

プラネット遊泳と母船

2011-01-06 20:55:58 | インポート
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 先日、御坊・日の岬周辺を初漕ぎしたあと高台に上って大海原を眺めていると、
 去年カヤックトリップで行った南半球・タスマニア北部の、
 「ザ・ナット」から水平線を眺めた時の感覚が、
 フラッシュバックした。
 (一番上の写真)

 ザ・ナットっていうのは海に向かって突き出した岬、
 というか台形になった巨大な丘で
 別名「タスマニアのエアーズロック」とも呼ばれ、
 古来からのタスマニアン・アボリジニーの聖地でもある。

 上から2番目、3番目の写真はその周囲を漕いでる時のやつだが、
 見た目以上に波があって、畏怖感を覚えたものだった。
 ザ・ナットの断崖絶壁にぶち当たった返し波のエネルギー感が、
 非常にスケールでかく、野太かったのである。
 (いわゆる吠える40度線ってやつ)

 そして漕いだあと、100数十メートルを歩いて登って見はらした海景の、ものすごいこと。
 どこまでも続く海、海、海、海、空、空、空。
 (一番上の写真の感じ)

 実際、海というか海水の圧倒的な質量って、
 その寄る辺なさ、無限な感じが、宇宙のスケールを連想させるものだ。
 その時、丸みを帯びた水平線は広大な宇宙で、
 「ザ・ナット」はそこを渡ってゆく宇宙船のように思えたのだった。
 孤独な、それでいてなぜか温かな感じのするスペースシップ。

 それは、カヤックを漕いだ後だったからそう感じたのだろう。
 宇宙服ひとつで外宇宙に飛び出し遊泳した後、
 母船に戻ってきたような感覚。
 ちなみにそういう感覚は、シーカヤックのひとつの本質でもある。
 
 ここがなぜアボリジニーの聖地になったのかが、
 肉感的によくわかったような気がしたのだった。 

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プラネット初漕ぎ

2011-01-06 20:13:29 | インポート
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 先日、初漕ぎとして、御坊・日の岬周辺を漕いできました。

 遥か南方からやってくる黒潮分流が、その向きや強さを変える岬。
 南に行けばいくほど南方の気配が増すここ紀伊半島の中にあっても、
 海の表情を大きく変える、いわばプロットポイント的な場所でもあります。

 水路誌上でも、
 この岬から北は瀬戸内の延長エリア、
 南は太平洋エリア、と分けられています。
 そして西には四国。
 紀伊水道が一番狭まるエリアで、
 もしシーカヤックで渡ってみようとするならばここが最短。
 24キロ漕ぐと徳島県・蒲生田岬にたどり着きます。

 まあ、この時期海峡横断はちょっと厳しいですが
 沿岸ツーリングならばなかなか楽しめます。
 晩秋から春先にかけて、
 北風の風裏であるここ日の岬から南東にかけての海岸線が、
 すっごくいい雰囲気になるのです。

 寒さと対照的な、太陽光線の南国的ムード。
 そして遥かな広がりを見せる太平洋の大海原。
 すぐ近所の全長約4.6kmほどある煙樹ケ浜の開けた趣もまた、
 風景全体のスケールの大きさに彩りを添える感じで、いい。

 水平線遥か彼方の異国憧憬を喚起する岬でもあるけれど、
 ここいらの漁民は実際、明治から昭和初期にかけて、
 何千人という単位でアメリカ大陸に移民している(主にカナダ・バンクーバー)。
 そしてその彼らが帰国して形成された集落が
 「アメリカ村」と呼ばれている。
 元祖・アメ村である。

 ここは3月頭くらいに、ツアー催行しようと思っています。
 よろしく。

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プラネット初詣

2011-01-06 19:38:58 | インポート
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 初詣に、湯浅の隣町の由良町にある、興国寺に行ってきました。
 湯浅の名物でもある、金山寺味噌およびお醤油の発祥の地としても知られている、静かなお寺です。

 また、このお寺には、「天狗命根岩」と呼ばれる、悠久のスケールを想わせる渋い石が祭られています。上の写真がそうなんですが、パッと見、ウミガメの甲羅にめっちゃよく似ています。またこの中には数億年も前の水がたまっていると言われています。地球創世期の頃、地殻から噴出する火山岩からできた非常に珍しい貴石だそうで、この石をナデナデしながら天狗様(下の写真)にお願いを唱えれば必ずかなえられる、と注意書きに書かれています。

 なんかこの石の悠久スケール具合が、シーカヤックっぽいなと思う2011年のお正月です。
 また、天狗との関連性がイマイチよく分からないのですが、天狗ってのもファンキーな味わいがあって、心の琴線に触れるものがあります。

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shake your hip

2011-01-06 13:34:27 | インポート
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(写真:オマーン・マスカット近郊の海、カヤックトリップ)

 皆さま、あけましておめでとうございます。

 いよいよ、新たなる年のスタートですね。
 今年もアイランドストリームでは、
 引き続き和歌山・湯浅湾を中心に、
 よりヴァラエティに富んだツアーを催行していく予定です。

 海の鼓動、自然の息吹に対して最も敏感で、
 そいつとダイレクトに繋がることのできる乗り物、シーカヤック。

 冒険的なチャレンジをするもよし、
 あるいは日常生活のちょっとした延長で楽しむのもよし、
 いずれにせよ、このプラネットアースには、
 まだまだ新しい発見に満ち溢れた、
 フレッシュな世界が隠されています。

 大自然の鼓動と繋がることによって、決まり切った日常を、
 いっちょ揺り動かしてみましょう。

 人生は短く、通り過ぎてしまうにはもったいなすぎる、
 豊かなる自然の世界が、
 遠いどこかの地でも、近場のそこここにも、
 誰かに発見されるのを待っているかのように、広がっています。

 アイランドストリームでは、
 四季折々、様々な表情を見せるフィールドをご案内し、
 皆さんの日常を、
 新しい発見に溢れた素敵なものにしていただけるような、
 ツアーや企画イベントを展開していきますので、
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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