プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

瀬戸内横断隊参加

2012-11-22 23:17:55 | インポート
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 明日から月末まで、
 「瀬戸内カヤック横断隊」に参加してきます。
 香川県豊島から山口県祝島まで、
 一週間で漕ぎ渡ってきます。

 つきまして、ツアーの予定が若干変更になります。
 下記の通りです。よろしくお願いいたします。

 ※下記以外の日程はすべて通常の湯浅湾シーカヤックツアー毎日催行。

☆【12月8日(土) 近江八幡水郷ツアー  】
 ヨシ群落の迷路を縫いゆくツアー
http://homepage3.nifty.com/creole/suigoutour.htm

☆【12月9日(日) 名張・青蓮寺湖紅葉ツアー 】
 マイナスイオンたっぷりの湖上から紅葉を眺めます。
http://homepage3.nifty.com/creole/shourennji.htm

☆【12月12日(水) 那智勝浦海岸ツアー 】
 洞窟や小島の多い、南紀きっての極上フィールド
http://homepage3.nifty.com/creole/nachitour.html

☆【12月15日(土) ナヴィゲーション講習 】
 自分で海を渡ってゆくための状況判断力を身につける
http://homepage3.nifty.com/creole/navischool.html

☆【12月16日(日) スキルアップスクール】
 もっと楽しむために、パドリングのテクニックを向上させよう
http://homepage3.nifty.com/creole/skillup.htm

☆【12月17日(月) 南紀・みなべ海岸ツアー 】
 ウミガメも寄りくる千里海岸から神の住む無人島へ
http://homepage3.nifty.com/creole/minabe.html

☆【12月23日(日) ナヴィゲーション講習 】
 自分で海を渡ってゆくための状況判断力を身につける
http://homepage3.nifty.com/creole/navischool.html

☆【12月24日(月) スキルアップスクール】
 もっと楽しむために、パドリングのテクニックを向上させよう
http://homepage3.nifty.com/creole/skillup.htm


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東北ボランティアの旅 その2

2012-11-22 22:57:51 | 震災や原発に関連する事
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 先日行っていました東北ボランティアの旅の続きです。

 岩手県山田湾で三陸カヤックス応援隊のイベントに参加した後、
 宮城県南三陸町で漁業復興支援のボランティアに参加し、
 次に気仙沼でとある役所の庁舎の二階の清掃ボランティアをさせていただきました。

 この写真は、その、気仙沼の時のやつです。
 震災、津波襲来当初そのままの、全く手つかずの現場です。
 優先順位の問題で、まだまだ後回しにされている生々しい現場も
 このように残されているのです。

 時計は3時28分で止まったまま。
 カレンダーは2011年3月でめくられないまま。
 湯呑み茶碗に残された淀んだ海水が当時の現場を物語っていました。
 役所関連の書類が散らかる中、
 かき養殖体験の小学生の作文集が見つかり、読みふけってると胸苦しくなりました。

 昨年来た時には衝撃を受けたましたが、
 今回は強い閉塞感のようなものを覚えました。

 まず第一の理由として、東北復興のヴィジョンが今イチ見えて来なかったから。
 新エネルギー立国なのか、観光立国なのか、農業水産業で盛り上げるのか、
 経済特区を全面に押し出すのか、グランドデザインが見えてこないのは
 ザ日本の問題点の縮図というか濃縮果汁って感じで閉塞感強かったですね。

 で、その中でコンクリートものの土建工事だけが進んでいる現状です。
 先に行った釜石でも、津波対策用防波堤の再建に500億円を投じて、
 工事を進めていました。
 1200億円を投じて建設されたけれど、一瞬でぶっ壊れた沖の防波堤です。
 その一方、仮設住宅暮らしを未だ余儀なくされる人々に対しては、
 元あった場所に住宅や店舗を再建する許可も役所から下りず、
 またその生活がいつまで続くかもわからない現状だったりします。
 その手の話が数多くあるようです。
 あの、コンクリートから人へ、というフレーズは遥か昔の夢のようだ。
 再び、人からコンクリートへ、って感じもしました。

 あと閉塞感を感じたもうひとつの理由は、
 もうぼくら関西に住んでいる人間には、
 東北のことについてかなり意識が薄れているというところだ。
 薄れていると言うか、「なかったこと」、な感じになっている印象がある。
 で、三陸の現場に行ってみるとそのギャップ感に、
 どうも重苦しいというのか、
 取り残されている感が強いというのか、
 なんともいえない気分になりましたね。

 陸前高田の市長も本で書いてたけれど、
 三陸にとって一番まずいことは、
 忘れ去られてしまうことだと強く実感しました。
 復旧や復興も全然まだまだでしたね。
 この写真のような所もまだあるわけですし、
 ボランティアの人手も必要としています。

 各地のボランティアセンターの方たちは頑張っておられます。
 特に(社)気仙沼復興協会の若いスタッフの方々には感動しました。
 物腰は柔らかいし、みなさん謙虚で爽やか。
 遠くから来た者に対して心から歓迎して受け入れてくれている気持ちが
 ぐっと伝わってきました。

 この日は総勢30名以上での作業だったんですが、
 これだけの人がいるとかなり片付きました。
 それが下の写真。

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クロスボーダー感

2012-11-18 23:16:35 | インポート
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 湯浅湾の夕日と鷹島。やっぱ和歌山の海はええな。
 ちょうどこの鷹島より南に行くと黒潮の気配が濃くなってくるし、
 北に行くと瀬戸内の潮汐流の海の気配が微妙に香り始める。
 だいたい北限と南限がクロスオーバーする場所ってのは
 何かしらパワースポット的な雰囲気もっとる。
 ここを紀州の縄文系海洋民が重要拠点にしてた理由もよう分かる。

 連中はここから南下して伊豆諸島とか八丈島とかまで余裕で行っとったし、
 北上して瀬戸内経由で日本海入って東北までも行っとった。
 絶妙のロケーション。
 連中はぼくが言ってるような黒潮と潮汐流との、
 微妙な気配の違いとかもよう分かっとっただろうし、
 鷹島にくるとなんかDNA的にビンビン心の針が振れる感覚がある。

 日本列島はポリネシア文化の北限かつ
 北方先住モンゴロイド文化の南限だという視点で見ると面白い、
 と岡本太郎も言ってたけど、
 そんなクロスボーダー感を鷹島先住民はよーう分かっとったんやろな。

 やっぱ和歌山の海、大好きだわ~。
 点としてみてもええねんけど、線としてというか面としてというか、
 連とかグラデーションとか列(列島)とか球(地球)という観点で見ると、
 イマジネーティヴでヤバイ位置にあるなあ、と非常に思います。

 ちょっと右斜め上に行くと、島生み神話を生んだ淡路の潮汐流の世界だし、
 逆にちょっと左に行くとスクナヒコナノミコトが帰っていった海底常世が広がってると言われる、
 黒潮の気配濃密な潮岬海岸がある。
 さらにもう少し行くと、海上常世に旅立つ「補陀洛渡海」の風習で有名な
 那智勝浦があるし、
 もう一度潮岬に戻ると・・・・、
 と、そんなこと書いていると色々きりがなくなってくるほどだけど、
 以前ホムペにそんなエッセイを書いたことを思い出した。
 和歌山の海すげえなと思うね。
 http://homepage3.nifty.com/creole/nomad.htm


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東北ボランティアの旅、その1

2012-11-15 13:48:56 | 震災や原発に関連する事
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 先日から東北にボランティアの旅に行っていて、
 さっき帰ってきました。

 まずは三陸カヤックス応援隊のイベントに参加しました。
 これはボランティアではなく、一般参加者として。
 岩手県・釜石近くの山田湾にて。

 三陸と言えば、10年前にシーカヤック日本一周した時に、
 気に入って、また土地の人々によくしていただいて、
 絶対また来よう、来よう、来よう・・・、と思ってるうちに昨年の震災が。

 あの震災では、多くの方々と同様、
 たくさんの三陸のシーカヤッカーも悲しい思いをしている。
 命からがら生き延びた方もいるし、
 亡くなった方もいる。
 家族や親せき、家屋や車や財産を失った方もいる。

 そんな未曾有の災害と悲劇を生んだ海で、
 よそから来た者がノホホンとシーカヤックを楽しむなんて
 無理だな、と思っていたし、
 まして三陸のシーカヤッカーの方々にとって、
 なかなか海に出る気になんて、
 ならないのではないか、とも思っていた。

 少なくとも、単独でフラッと行ってそこらを漕ぎまわって、
 というようなスタイルで行くべきではないだろう。

 ・・・だけど気になる。
 こんな状況の三陸の海を、
 いちシーカヤッカーとして今後どう捉えればよいのか
 どのようにかかわっていくことができるのか、
 その辺が、非常に気になる。
 ・・・ということでこのイベントに参加させていただくことにしたのでした。

 一日目は強風、高波のため海には出ず交流会。
 昼間はのんびりまったりしつつ、
 知床の新谷暁生氏の、雨の中でも焚火でメシを焚く方法の
 実地レクチャーなどが行われました。
 その後、カキホタテ食べ放題懇親会~2次会へと進んでいき、
 多くの三陸のカヤッカー達と交流させていただきました。

 ぼくには何もできないけれど、何より、
 ほがらかな皆さんと交流できてよかったです。

 そして2日目は海がだいぶ穏やかになって、
 山田湾を40人ほどでツーリングしました。
 ほんとはすごくきれいな所なんだけど、
 いかんせん天気が悪かったのでいい写真が撮れなくて・・・、
 ごめんなさい。

 やはり海というのは時空を超えた超伝導体みたいなものだ。
 海に出るといろんな感情がこみ上げてくる。
 10年前のあの時一緒に酒のんだ漁師はどうなっただろうかという想いや、
 一宿一飯でお世話になった人たちの心の温かさとかが、
 胸の内でエッセンス化され、シュワシュワと、
 まるで缶ビールを振ってプシュっと開けて吹きこぼれるように、
 こみ上げてきたのでした。

 湾内の小島を巡り、
 日本唯一の「ホタテ海上ドライブスルー」で生のホタテをいただき、
 再び漕いで帰ってきました。

 やはりシーカヤッカー同士、こうして黙って一緒に漕ぐのがいい。
 来てよかった、漕げてよかったと思った。
 悲劇を生んだ海だけど、
 再び平静を取り戻したならば
 漕ぐと気持ちよい海であるのは、他の海とも変わりはない。
 もっともっと三陸の海、漕ぎたいなと思いました。
 また遊びに来たいなと思いました。

 遊び、という言葉に語弊を感じるかもしれないけれど
 そもそも遊ぶという行為は、
 ただ単に「わーい楽しかった~」というだけのことではなく、
 もっと深いものだ。
 遊びの中には、悲しんだり、悩んだり、非常に難しいことを考えたり、
 胸の痛みを覚えたりすることも含まれている。
 だからこそ深いものなのだ。
 自分と向き合い、世界と向き合い、成長してゆくこと。
 soul searching
 だからぼくは本気で遊んでいるのである。
 
 といっても、だけどやはり、
 そう調子に乗ってガンガン漕ぐような状況でもない。
 その後カヤックを車に積んであちこち走ってみると、
 「こんなもん積んで不謹慎かもな」という後ろめたさのようなものも、
 やはり拭い去れなかった。
 まだまだ津波の傷跡が痛ましい沿岸に、
 和歌山ナンバー、赤いシーカヤックを積んだ車がうろうろ・・・。
 なんか人々の目線が突き刺さるような気がしましたね。
 
 だけれども、いつまでも沈んでいるわけにもいかないのではないか。
 Life goes on、生きている人の生活、人生は続いてゆく。
 土地の人でも観光に携わる人々も多いわけだし、
 あまりに自粛ムードが続くのもよくないのではないか。

 すごくジレンマを感じましたね。
 リアス式の三陸海岸そのものは美しく、
 日本屈指のシーカヤックフィールドです。
 「漕ぎたければ漕いだ方がいいんじゃないの?」という気持ちもあるし、
 「やめといた方がいいんじゃない?」という気持ちもあります。
 また、「ここは漕いでも大丈夫だろうけれど、あそこを漕ぐのは
 誰かの気持ちを逆なでしたりすることになる」とか、そういう、
 ローカル独自の事情もあることでしょう。

 そう考えると、だからこそ、地元でガイド業をされている方々の
 力や情報をお借りすることが必要になってくるのでは、と思います。
 現場の人ならば、感情の機微を含んだ微妙なニュアンスも分かるだろうし、
 色々学ぶことがあるでしょう。
 ツアーに参加したり、物品や艇をそのショップを通して購入するようにしたり、
 ガイディングをお願いしたり・・・。

 そうしてちょっとずつ、急には無理だろうけれど、
 三陸海岸のシーカヤックの復興も可能になってくるのではないか 
 と思いました。

 今回は釜石のカヤック専門店「MESA」の草山氏らによくしていただきました。
 ぼくは抜けてるところがある人間なので、
 もしかして失礼になるようなことを言わなかったかなあと振り返っているわけですが、
 復活、復興を心よりお祈りしております。
 
 三陸のカヤックにとってはやはりプロのガイドの方の存在が、
 大事だと思います。以下の方たちが頑張っておられます。

 釜石のカヤックショップMESAさん
 http://mesasanriku.com/ 

 宮古のカヤックショップ SEASONさん
 http://sea-son.net/

 宮城県女川町のカヤックショップ 「アースクエスト」さん
 http://www.h5.dion.ne.jp/~equest/  

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川と海とギター

2012-11-07 19:24:54 | インポート
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先日、南紀の日置川を上流から海まで下った。
川の空気から海の空気に切り替わる瞬間のフィーリングが味わい深かった。

川の水は清冽だが海の水は粘り気があるというか何というか
いわゆるひとつの官能性みたいなものがあるように思える。

どんなのかと言うとウェス・モンゴメリーのギターの音みたいな官能性。
http://www.youtube.com/watch?v=2a1W3Wtqdj8&feature=related

あるいは絶好調の時のジョージベンソンのギターの音みたいなとでも言うか。
ちなみにこの曲なんか、海っぽさ全開で泣ける。
http://www.youtube.com/watch?v=UIUcrpgXATw

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世界最強の旅ツール

2012-11-02 21:11:58 | インポート
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 アラビア半島の右上にホルムズ海峡にすぐ面した、
 中東のノルウェーと呼ばれる「ムサンダム半島」
 というフィヨルドがあるんだけど、
 その半島の最先端に船でしか行けない「クムザール」って村がある。

 外界から孤立した村だが今も3000人ほど住んでいて、
 英語、アラビア語、ヒンディー語、スワヒリ語、ペルシャ語
 などが混ざり合った特殊言語を話す。

 つまり海のシルクロード航海時代には「海の道の駅」だった所が
 現在は僻地ゆえにその時代の空気が
 言語内に真空パックされているってわけだ。
 アラビアンナイトとかシンドバットの冒険とかで描かれる世界の空気感だぜ。

 で、そういう地にまで二本の腕で漕いでいけるってのがカヤックの偉大さで、
 また裸一貫だからこそまるで当時の空気感のようなものまで
 己の肌身で感じることができるってわけ。
 ある種シャーマニックな乗り物だ。
 折りたたんで背負えば世界中持って行けるファルトでのカヤックトリップ、
 最強の旅スタイルだと思うね。

 アラビア半島旅についてはこちらもよろしく。
 http://islandstream.blog.ocn.ne.jp/weblog/cat10324247/

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