プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

鷹島ゴミ調査&クリーンアップツアー2

2008-10-21 17:57:51 | インポート

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 前回の日記に引き続いて鷹島ゴミ調査&クリーンアップツアーの結果報告並びに、参加者の皆さん(13人)の感想を記載していきたいと思います。

 まず多かったゴミのトップ10ですが(世界ゴミ調査データカードの項目分類による)、

 1:袋類(ビニール)  305

 2:食品の包装、容器  209

 3:ふた、キャップ類(飲料用)  112

 4:飲料用ぺットボトル   107

 5:飲料缶 81

 6:プラスティックシートや袋の破片 73

 7:硬質プラスティック破片  58

 8:ロープ ひも 52

 9:使い捨てライター 27

 10:釣りエサ袋、容器  19

 

 と、このようになります。前回春にやった地続きの浜と同様、石油製品系のゴミが非常に多かったです。なお、今回は無人島から陸までゴミをすべてカヤックに乗せて運んだ関係上、大きなゴミは積載できないので採集していません。いちばん多いゴミはひとつ前の記事を拝見されればわかりますように、でかい発泡材となります。あれにはほとほと困り果てました。また漁業関係のゴミ、釣り関係のゴミが目立ちましたが、それらは自分自身の首を絞めることに繋がるだろうゴミで、理解がしがたい感がありました。そして持ち帰ったゴミの重量は、やはりカヤックに積載するという関係上、33キロという少量にしておきました。残念ですが、浜全体のゴミの1000分の1ほどクリーンアップしたにすぎないと思います(ですが世界統一フォームで調査したことにより貴重なローカルデータとなるわけで、全く卑下することはないです)。

 

 次に、参加者の皆様のご感想を下記に記しておきます。

 

 Aさん「写真で見てある程度の予想をして島に渡ったのですが、あまりの状態の悪さに言葉が出ませんでした。上陸して最初にゴミの様子をざっと見たのですが、はっきり言って手がつけられないようなすごい状態でした。ぜんぶ持って帰りたいと思う気持ちは強いのですが、到底無理なので本日の目的のゴミ分別収集の調査に取りかかりました。時間を区切っての短時間での作業でしたが、この調査をたくさんの人に伝えて、今あるゴミの量が少しでも減ることに繋がったらと考えながらやりました。(カヤックで運ぶため)少量のゴミしか持ち帰れなかったのですが、今日の13名でのゴミ調査の結果を1トン以上のゴミを持ち帰ったのと同等の価値とするためにも、多くの人々に海洋ゴミの実態を伝えていかなければならないと強く思った一日でした。」

 Bさん「前回もプラスティックが多いと思いました。今回は食べ物の袋が多いことと、釣り関連のゴミも多量にありました。漂着して長期間放置されているゴミも目につきました。生活の中で普通に使用している「ナイロン袋」というものが気になりました。」

 Cさん「ゴミだらけである。ゴミばかり、つまりいらないものばかりである。拾えども拾えどもビニールやらプラスティックの空ばかり。土に還らないものはずっとそこにある。流れてはまたそこにたまる。でも、いらないものはゴミ箱へ捨てれば、きちんと分別すればリサイクルできるし、しかるべき処分がなされる。そんなことは知っているし分かっているが、溢れているゴミだらけを見ると「なんで?」と思う。ゴミはゴミ箱へ、が基本である。しかしまあ空き袋ばかりたくさんあって、いかに過剰なな包装が多く、いずれは無駄になるものばかりだとびっくりである。昨日スーパーで買い物してもらったレジ袋。昨日はとても役に立ったがそのうち無駄なものになる。あの袋は土に還らないもんな。」

 Dさん「ゴミはゴミの日に出す、とか、あれだけ言ってるポイ捨てをやめて、地球をきれいにする。ぜったい誰かがルールを破っているから地球が汚れる。」

 Eさん「漂着ごみというと外国から流れてきたゴミ、そんなイメージを持っていました。でも実際に拾ってみると、コンビニのおにぎりのビニールの包みやパン、お菓子など見慣れたものが多い。ビニールが劣化してボロボロになってこれからどうなっていくのだろう、と将来の海が心配になりました。これからもできるだけこまめに拾うようにしたい。捨てる人がいれば、誰かが拾うしかないのだから。」

 Fさん「前もって説明で聞いていたのである程度覚悟していましたが、実際目にするとその量とにおいにうんざりしました。島のゴミのうち、ごく少量を持ち帰ったわけですが、ゴミのない所に置くと量の多さに改めて驚きました。大勢で片付ければいったんはきれいになると思いますが、根本的にゴミの量を減らさないと意味がない気がしました。落ちていたゴミはひとつひとつ見ると、普段の生活で当たり前になっているものばかりだったので・・・。私は繁華街近くに住んでいるので毎日大量のゴミとカラスにまみれています。何を買うにも包みの上にさらにラップ・・・、と過剰包装です。利用する側から「無駄なものはいらん」と発信していかなダメですね。・・・と、気にはなっていましたが意識して行動することがなかったので、今回参加できてとても有意義でした。何ができるか、何からできるか分からないですが、周りの飲み友達との会話に「ゴミ問題」という議題を盛り込んでみるところから始めたいと思います。」

 Gさん「島に上陸してゴミの量の多さを目のあたりにして正直、「限界がある」と感じてしまった。環境問題に真剣に取り組んでいくには一人一人の意識改革が大切だと思うけれども、なかなか抜本的解決にはならないのが現状だと思う。国が動くとか、あるいはエコバックブームみたいな「流行」をうまく使うとか、参加する側の人間が楽しみつつ取り組んでいけるといいのでは、なんて思いました。環境に配慮している人は「カッコイイ」って文化が根付くよう、まずは自分自身が体現していけるような人間でありたいと思います。」

 Hさん「色々なゴミがたくさんあり、いかに人間が普段からゴミをきちんと処分していないのかがよくわかった。ゴミ一つくらいと思い、捨ててしまうが、その行為をなんにんもが行うと莫大な量になってしまうことがよくわかった。これからゴミ一つとはいえどもきちんと分別して処分しようと思う。」

 Iさん「今回の活動だけではとても処理しきれないゴミの多さに改めて驚きました。」

 Jさん「今日のクリーンアップツアーで回収されていくゴミの量とその種類の多さと、集めても集めてもなくならない現実を体験して、人間がいかに無駄なものを大量に作り、消費しているか、そのおろかさに改めて情けない気持ちになりました。生態系の中に存在する物質を無駄なく利用して、生態系に迷惑をかけない方法を取り入れ、そして一人一人が本当に今、真剣に取り組んでいかないとすぐに近い将来に今度は自分たちが痛い目に会うことは目に見えているのに、なぜ今やらないのか腹立たしい。」

 Kさん「お疲れ様でした。ある程度ひどい状態とは聞いていたものの、実際目にしたゴミの量は想像以上で驚きました。また釣り人のゴミ、漁具のゴミなど海を楽しむ場所、生活の場所としているはずの人のゴミが目に付いたのはとても悲しく思いました。同じ釣りを楽しむ人間として釣りゴミを見ると恥ずかしい、情けない思いでいっぱいです。自然の一部を借りて楽しませてもらっているという気持ちは忘れてはいけないと思います。今回のツアーで漂着ごみのやっかいさを見て、ただその場を掃除するだけではどうしようもないということを痛感しました。ゴミの発生源となる人間の意識を変える必要があるんですね。しかも世界規模で。容易なことではないし膨大な時間も必要ですが、やらなければならないことだと思います。正直、今自分に何ができるかがまだはっきりと見えてはいないのですが、そのことに気づき考えるようになったという意味でも今回のツアーは有意義であったと思います。ありがとうございました。」

 

 ということで、参加者の皆さんありがとうございました。そして最後にぼくの意見ですが、この海ゴミ問題の深刻さが地球温暖化問題と同様、もっとポピュラーな環境問題として意識されるようになる必要があると思います。そうして一人一人ができるだけゴミを出さない努力をすると同時に、ゴミの発生源に対する法律的な規制、それから海ゴミは世界にまたがって広がるわけですから国境を越えた各土地土地の政治レベルでの折衝・連携も必要になってくると思われます。おそらくわれわれの生きている間の解決は無理でしょう、次の次のそのまた次の世代のためにやるわけです。まずは旧世代の古い脳みそをもっともっと新しくしていく必要があると思います。


鷹島ゴミ調査&クリーンアップツアー1

2008-10-21 16:43:56 | インポート

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 前々回の記事の内容と同じ流れの話題なんですけれど、先日、湯浅湾に浮かぶ無人島・鷹島(上の写真の島)にシーカヤックで渡って、海岸漂着ゴミの実態調査&クリーンアップを行いました。

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↑ 数百メートルある鷹島の砂浜にズラーっと並んだゴミ。こいつが問題なのだ。

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↑ 今回は春にやった時よりも人数を少なめにしました。以前「浜を掃除させていただきます」とあいさつに行ったら「コラー、余計なことすんな~、ヨソもんが~」とすごい剣幕でお怒りなさった鷹島地先の漁協の連中がまた何か言ってきたら面倒だけど、今回は「このメンツなら別に何をギャアギャア言われてもよかろう」というメンバーを集めて行きました。というのは冗談。カヤックにゴミを積んで帰るのでオープンデッキの艇を多く採用。

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↑ 秋晴れの、ほんとに気持ち良いシーカヤック日和でした。ほんとはごみ掃除なんて辛気臭いことせず、ツーリングを存分に楽しみたかったですね。

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↑ そんなこんなで鷹島に上陸。本来は弓なりになった美しい浜なんですけど、ちょっと入っていくとゴミがえらいことになっています。調査&掃除をする前にひとまず浜の端から端まで歩いて実態見物プチトレッキングツアーをしました。

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↑ こういうのは釣り筏、養殖いけすなどに緩衝材として使われる発泡材。以前この浜のすぐ沖にタイ、ハマチの養殖いけすがあったんだけど、数年前に廃業。その際に大量に投棄されたものだと思われます。こいつの数はとにかく多いけれど、持って帰ろうにもかさばるし処理できないしどうしようもないので仕方なく放置です。

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↑ こういうやつが紫外線に浴びて劣化するとポロポロと表面が崩れてきます。そうなるとやっかいで手に負えなくなります。

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↑ 上の発泡材がこういう風に何百万、何億と散っていきます。近辺の海面ではこれが結構浮かんでいて、なにやら汚れた印象を醸し出していました。

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↑ なんじゃこれは、バスタブか? と思いますが、たぶん稚魚養殖用のイケスでしょう。何十年も前に投棄されたものだと思われます。

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↑ 殺伐としたゴミ原に彩りを添える大物、さびた冷蔵庫。

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↑ 浜からちょっと入った雑木のブッシュの合間におびただしいゴミが。

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↑ 発泡材もそうですし、あとビニール系の袋も大量にありましたね。要は分解されない石油製品です。

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↑ まあこんな感じが数百メートルに渡って続くわけです。

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↑ 元々はきれいな浜なのだし、美しい島なわけですから、ゴミを除去しついでに雑木林を里山的にきちんと手入れして、島の頂上まで続く小道をナチュラルに整備したりすれば、恰好のネイチャーツアーフィールドとして京阪神近郊の良質な観光客を呼ぶことも可能なわけです。そんな努力もせずに不況だ不況だと言ってる無為無策な土地柄や行政を考えると目の前が暗くなってきます。ちなみ「観光」とは21世紀の世界最大の成長産業だと目されているわけですが、日本では「観光」とはまだまだ取るに足らないサイドビジネスみたいなものだという固定観念があります。世界の潮流から比べてバブル以降の日本はかなり頭が古いですが、和歌山はさらにもひとつ古い土地柄です。関空からも近いのにもったいないと思います。

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↑ これが全世界統一ゴミ調査データフォーム。ひとつひとつのゴミを拾い上げ、ゴミの種類を分別しながら記載していきます。このデータを全国クリーンアップ事務局というNGOに提出し、さらに国際クリーンアップ・コンサーバンシーという国際組織に集積されることによってこのちっぽけなゴミ掃除もマスターベーションに終わることなく、貴重なローカルデータと化すわけです。「ちっぽけだなあ」と思われるかもしれませんが、逆にちっぽけなゴミ一つ一つが集まってこんなゴミの山の浜になったわけだし、そのまた逆もありけりで卑下することはないのです。

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↑ とにもかくにも掃除します。

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↑この人なんかはゴミデータ記録のプロみたいな雰囲気を醸し出していますが、全く初めての人です。

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↑ そんなこんなで掃除も終わり、記念撮影~。その後鷹島周りをカヤックツーリング~。気持ちいい秋の一日でした。みなさんありがとうございました。

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↑ 帰ってきてゴミをゴミ処理場に出したあと、海に沈んでゆく夕陽を見ながらアイランドストリーム唐尾ベースでお鍋をつつきました。

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回転する地球の歌

2008-10-10 03:52:15 | インポート

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 先日行った恒例の熊野川ツアーは曇りのち雨の天候でしたが、その分山々の合間にたなびく霧や雲が熊野特有の荘厳なムードを演出してくれ、幻想的で素晴らしかったです。

 前回春にツアーした時にも書いたけれど、熊野川は感性が鋭敏になる川だという気がしますね。そして感覚が鋭敏になると雨もまた鬱陶しいどころか、非常に味わい深く感じられるようです。

 気分はいたってリラックスしつつ五感のアンテナがピーンと張っている状態、そんな中で漕ぎながらいろんなことを考えるのですが今回ぼくは「黒潮の息吹」というやつを意識しましたね。紀伊半島の山々のこの緑濃さこそ世界遺産にも指定された熊野の聖地たるゆえんなのですが、そのルーツを突き詰めていくと黒潮の影響に行きつきます。

 赤道付近の高温の海水が極付近に流れようとする際(海洋大循環)、地球の自転に伴ってまっすぐにではなく斜め向きに流れます(コリオリの原理)。それが黒潮のような暖流なのですが、日本列島はある意味、黒潮の通り道の中州のようなもので、特に日本一大きな半島である海に出っぱった紀伊半島はその影響が強いところです。考えると熊野の木々の質感も雨粒ひとつひとつも黒潮の粒子みたいなものです。そんなことを意識しながらゆったりと流れに身を任せていると、スケール大きくすがすがしい気分になってきました。

 雨のあとの温泉もまた格別でした。

 回転する地球と、太平洋を大循環する黒潮。そして熊野の山々と、目の前の川面にはじける雨粒。ところでウォルト・ホイットマンっていう大昔のアメリカ詩人の詩に「回転する地球の歌」っていうのがあるんですけれど、黒潮ってのはまさに「回転する地球の歌」みたいなものでかっこいいですね。雨粒はその音符のひとつみたいなものです。

 熊野川ツアーはこの秋の間にまた第二弾を企画していますのでよろしく。なお熊野川に関する他の記事もありますのでよろしければ下記もご参照ください。 http://blog.goo.ne.jp/islandstream/d/20080521

http://blog.goo.ne.jp/islandstream/d/20080521

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シー・コネクション

2008-10-09 23:38:51 | インポート

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 先日、三重県鳥羽で開かれた「海ごみサミット鳥羽会議」に出席しました。海ゴミ問題はまだまだマイナーだけれど深刻な環境問題のひとつです。

 海ゴミは大別して次の3種類に分かれます。
 1:海面近くを漂う漂流ゴミ。
 2:そいつが海岸に流れ着いた漂着ゴミ
 3:海底に沈んだゴミ(冷蔵庫や車など大物が多い)。

 プラス、真夏の海水浴客などがその場で捨てていったやつも加えることができるでしょう(毎年夏、ブログに書いて怒ってるやつ)。そう、間接的に捨てられたやつもダイレクトに捨てられたやつも、同じ海ゴミってわけです。

 以前のブログにも書きましたが、すべての水が最終的には海に行きつくように、多くのゴミも雨水などに流され最終的には海にたどり着き、悠久の大海原を旅し、いずれ海底に沈み、あるいは海岸に打ち寄せられます。たとえば道端にポイと捨てられたタバコも、雨が降り側溝に流れ落ち川を伝って最後には海へとたどり着きます。そうしてチリも積もれば山となった全世界60億人分のゴミ、こいつは意外にも知られていないけれど、すでにその数や想像の領域をはるかに超えておびただしいことになっている現実があります。誰も入っていくことのできない海岸線にすんなりアプローチできるぼくらシーカヤッカーは特に痛感していますが、海流や潮流の影響によって、えげつないほどゴミがたまりまくっている海岸線が全国、全世界たくさんあります。そして海はひとつに繋がっていますので、どんな辺境、僻地に行っても漂着ゴミはまるで逃げ切れない地獄の猟犬のようにどこまでも嫌らしくつきまとってきます。世界の海ゴミ量はすでに誰かが拾ってなんとかなる領域をはるかに超えていて、また拾っても拾っても毎日毎日新たに海にたどり着くゴミの方が多いわけですから、抜本的な解決について考えると絶望感が漂ってきます。

 しかしそこを少しでも何とかしようとアクションを起こしている人たちもいるわけで、たとえば散乱ゴミの調査やクリーンアップを通じて海や川の環境保全を行っているJEAN/クリーンアップ全国事務局」という非営利の環境NGO団体があります。で、このJEANの関連する活動のひとつとして全国各地で展開されるビーチクリーンキャンペーンなどは、なかなか有意義かつ面白いです。

 たとえば上で言ったようにただ単にゴミを拾う行為だけでは散発的かつ孤立していてどうしようもない現実があるわけですが、ゴミを拾う際に何人かのグループに分かれて役割を分担し、どんなゴミがいくつあったのかを全世界統一フォームの調査用紙に記していくという手法があります。こいつは一見どうってことなさそうですし、第一ただ拾うよりもめんどくさい作業ですけれど、そうすることによって場所ごとにどんなゴミが多いのかその傾向が分かりますし、そのデータをJEANが集め、さらに全世界のゴミのデータを集めているアメリカの環境NGO「オーシャン・コンサーバンシー」に提出・集積されることによってより貴重な分析データと化するわけです。たとえば湯浅湾でそれを行ったとすると、世界の中の日本、日本の中の紀伊半島、紀伊半島の中の湯浅湾・・・、という感じで世界の中の繋がりとして傾向がわかりますし、また何よりゴミの発生原因をつきつめていくことができます。発生原因がわかれば対策を立てることができるわけで、とにもかくにも問題解決の道はそこから始まっていくわけです。

 ま、実際かなり難しい問題なんですが、単純に、この統一フォームに則ってビーチクリーンするといろんな発見があって面白いです。「ほう、こんなものもあるのか」とか「こういうゴミが多いってことは世の中こういう流れにあるんだな」とか、理科の実験や社会の課外学習などにも通じる面白みがあります。海と自然と人間社会との諸々の関係性がより立体的に分かってくる感じとでも言いましょうか。それはただ機械的に掃除するだけではまず分からないことです。そしてみんな同じ作業をすることによっていろんな人と不思議な感じで仲良くなれるというよさもありますね。ほら、大の大人が海に落ちているものの種類を言いあってどうこうするなんてシーンは日常世界ではまずないわけじゃないですか? その中に、えも言われぬおかしみ、ほのぼのとした温かさが感じられ、意外性ある味わいがにじみでてくるわけです。実際、不思議な連帯感みたいなものが芽生えますね。そうして、こんなクソッタレの海ゴミの山を逆手に取っていろんな人たちと繋がっていくのは面白いし、それでこそ世界中ひとつに繋がった海のスピリットのなせるわざと言えるのではないでしょうか。

 ちなみにアイランドストリームでビーチクリーンを行った時の模様はこのブログの下の過去記事で参照できますので興味ある方はどうぞ。 http://blog.goo.ne.jp/islandstream/d/20080401

http://blog.goo.ne.jp/islandstream/d/20080402

 と、かなり前置きが長くなったけれど、このシンポジウムは上記のJEANが主催したもので、この日は環境省などのお役人さんや大学教授、市会議員などがパネリストとして集まっていろいろ討議が繰り返されました。正直、ちょっと堅苦しいなあと思いましたが、クリーンアップキャンペーンによって各地のゴミデータを集められ分析されたのち、最終的には法律での規制の問題になってくるし、国境すらまだがった政治的な問題にもなってくるわけなので、勉強になる部分、考えさせられる部分が非常に多かったです。そして夜の懇親会でかなりいろんな人と知り合いになれたのが何よりよかった。また、開催地の鳥羽市はすごく意識が進んでいて正直うらやましく思いました。

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 ↑ うちの湯浅湾の鷹島という無人島のゴミ。このゴミをなんとかしたいんだけど、地元漁師の「余計なことすんな」という反発もあってなかなか難しいところが悩みのタネ。

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 ↑ 会場に飾ってあった鳥羽の地元の小学生が作った漂着ゴミアートがかわいくてよかった。

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↑ ペットボトルのサメ。

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↑ これは歯のないワニと書かれた作品。

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↑ 人魚。これは大人の作品

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↑ これは伊勢のとあるところにある看板だが、海辺にポイポイダイレクトに捨てていく輩に対して結構有効そうな看板。よくある「ゴミはすべて持ち帰りましょう」とかそういう文面は、本当に捨てていく奴に対して全然効果ないんだよね。