プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

インド

2008-05-28 02:14:27 | インポート

 今日の湯浅の海水は妙にあったかかった。水温計は持ってなかったけど体感的には22度ほどあったような感じ。ロールがすごく気持ちよかった。

 写真はいつもツアーで行くかるも島の写真。かるも島っていつ行ってもすばらしいんだよね。何年もツアーしてるけど飽きない。

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 こんなたたずまいがワンダフルだ。

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 この景観に惚れたのはぼくらだけじゃなく、800年ほど前に生きた高僧、明恵(みょうえ)上人もそうだった。若い頃この島で修行し、その後京都に戻ったけれどもかるも島の美しさが忘れられず、島そのものに「島殿へ」というラブレターを書き、弟子に「島の岩の間にでも挟んで来い」と手渡したという、逸話が残っている。ちなみにこの明恵さんってのは日本の仏教史上最も自然の美を愛したアーティスティックな高僧として知られてるんだけど、そんな人が愛した島がこのかるも島ってわけだ。

 またこの明恵さんは18歳の頃からなんと約40年間も、毎晩自分の見た夢を日記につけてたらしく、それは今でも残っている。夢ってのは俗に無意識の現れだとされるけれど、日記にしたためることによって意識界と無意識界を縦横無尽に行き来し、人生観を深め、高めていったのだろう。彼の夢日記は世界中の心理学者の格好のテキストになっていて、たとえば河合隼雄の「明恵、夢を生きる」って本が面白い。

 で、彼はまた、釈迦生誕の地・インドに行きたくて行きたくて仕方がなかったらしいのだが、夢の中で春日明神の「行くな」というお告げがあり、泣く泣く渡航をあきらめたと言われている。上の写真の石像はかるも島頂上に鎮座まします明恵さんだが、そんなエピソードにちなんでこの石像の目線は、はるかインドの方角を向いている。そのように作られている。

 今日のかるも島から見た今日のインド・・・。ちょうど友人のカヤッカーが今、インドのガンジス川を源流近くから河口まで5000キロ漕ぎ下るという旅をしている。すごい話だ。大丈夫かいな、と思う。今ちょうどそのことを思い出したからこの日記を書いた。

 海は全世界、ワイドに繋がっている。幸運を祈る。


クラブハウス

2008-05-26 11:37:35 | インポート

うちがいつもシーカヤックツアーのスタート場所としている湯浅・栖原海岸から車で10分ほど走ったところに広川町・唐尾(かろ)海岸という所があって、そこに完全ビーチフロントの広い敷地の公園のような空間があるのですが、今年からそこもアイランドストリームのベースとして使えるようオーナーと交渉済みになっています。

 通常のツアーは以前のように栖原海岸からがメインですが、何度もお越しいただいてある程度漕げるようになった方にはここから出艇し、湯浅湾南部の鷹島や黒島、白崎海岸あたりのツーリングを楽しんでいただけるようスタンバイしています。またリピーターの方のクラブハウスとしても機能していて、プロジェクターを使ってのスライドショーや、ちょっとしたイベントを催したり、バーベキューとか鍋パーティーしたり、またお茶でも飲みがてら雑誌読んだりDVD見たり音楽聴いたりしながらくつろぎ、いろんな人と交流できる場所にもなっています。

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この写真はそのベースから真正面に見える鷹島。クジラそっくりの形をした無人島だ。そして夏場、この周辺に沈んでゆく夕陽がひときわ素晴らしい。

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 これはクラブハウス内の風景。「ネイチャーをカルチャーに!」というテーマで、旅やネイチャー系の本を読んだり、DVD見たりしながら有意義な情報交換ができるようセッティングしています。

 またぼくは個人的に「水と音楽」ってのをひとつのテーマとしてシーカヤック世界を探究しているということもあってか、特に素晴らしいサウンドで音楽が聴けるよう、スピーカー、アンプのセッティングにもマル秘の工夫をこらしています。そしてパソコンとつないでituneやナップスターの音源も高音質で聴けるようにしてあるので、世界中のありとあらゆる音楽が聴き放題となっています。「あの曲なんだったっけ」とか「あのCDほしかったけど買わなかったから結局きけずじまい」とかそんな音源にも速攻でアクセスしてガンガン聴けます。リクエストあったら言ってね。あるいはぼくがDJしますね。

 写真のJBLのスピーカーは実は安物なんだけど、セッティングにちょこっと工夫をこらすことによって、ジャズやクラブミュージック系に特によく合うようになっています。下手なジャズ喫茶には負けませんよ。中でもアルトサックスの音がやばいです。まあ、その盤の録音状態にもよりますが、ジャッキー・マクレーン、キャノンボールアダレー、ルー・ドナルドソンなどかけてみると、まるで本人が間近で演奏しているかのようなリアルさがあります。またラテン系のパーカッションがチャカポコチャカポコ鳴ってる姿も、空気の層そのものが揺れているかのような立体感と臨場感がありますね。あ、生音に近いギターの音色もやばいですね。ギターという楽器のみが持つ温かみというか、色気を表現するのがきわめて得意なようです。あと、テクノ・ハウス系の音もいい。ほとんどのワールドミュージック系も素晴らしく聴けます。聞き飽きたような盤でもこのシステムで聴くと、「ああこんな音も挿入されてたのだなあ」なんて細かな発見があったりして楽しめます。

 逆に「もうひとつだなあ」と感じるのはへヴィメタル/ハードロック系。ガンズ&ローゼズの「アペタイト・フォー・デストラクション」とかAC/DCの「バック・イン・ブラック」とかいろいろかけたけれど、ドラムの音がまずなんというか湿ったポテトチップスのように歯切れが悪いのと、ボーカルが隣の家の風呂で歌うおっさんの鼻歌のように、なんか遠くにくぐもって聞こえてしまうということです。

 へヴィメタル系以外では何でもだいたい合うし、クラシックなんかもまた最高です。

 というわけで、シーカヤックで湯浅に来られた折にはまた、こちらでぜひ音楽も聴きに来てください。水に揺られる感覚と、リズムに揺られる感覚っていうのは密接な関係があって、シーカヤックで海に揺られた後聴く音楽は、ハートの深い場所に染み入ってくるものがあります。ぼくはそういう感覚はほんとに大事なものだと思っています。で、そういうことを実感できるように空間をセットアップしています。


水と音楽

2008-05-21 12:22:36 | インポート

 先々週は熊野川ダウンリバーツーリングを催行しました。その時の写真です。

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 前回の熊野川ツアーは秋だったが、今回は新緑のまばゆい初夏。どこかもの哀しい秋の風情もいいが、この、若い植物全体から発せられるイケイケの感じも素晴らしい。

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 熊野川は優雅な川だ。

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 深く神秘性を帯びた熊野の山々を縫うように流れる熊野川。時折やってくる観光ジェット船とすれ違う際に注意を要するが、曲がりくねった川では目視よりもかすかなエンジン音を聞き分けることがニアミスを避ける最良の手段となる。なので、この川では必然的に音にきわめて敏感になる。

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 さまざまな鳥のさえずり、風が揺らす葉擦れ、小石を転がす瀬音、小魚のジャンプ・・・、熊野川は景色もさることながら、自然のサウンドが素晴らしい。

 ただ聞くのではなく、耳を澄ませて意識して聞くこと。すると、あらゆる音が豊かな表情を帯びて耳に届き、ハートに届けられる。

 カヤックの立場からするとウォータージェット船は確かに目ざわりな存在だが、ジェット船の存在によって、いつも以上に音に対して敏感になることができる。

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 この日は新艇のフォールディングカヤックで出艇されるお客さんがおられました。今後、国内外のあちこちでお使いの予定だそうです。おめでとうございます。

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 ツアー後、艇を片づけているとすごい虹が出ました。すごい虹には色もさることながら、音を感じます。教会なんかで使われるでかいハモンドオルガンでガーンと和音を叩き出し、大音量がそのままギュイーンと空まで昇っていくかのようなサウンド。


福井・高浜ツアー

2008-05-21 11:07:41 | インポート

 先週末は福井・高浜1泊2日ツアーを催行しました。その時の写真です。

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 背後に見えるのは若狭富士と呼ばれる青葉山。標高は693mだけど、夕焼けの時間帯にはものすごく高い山に見えるのが不思議。これは昼ごろに出艇したところ。

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 明洞鏡と呼ばれる洞窟をくぐったところ。この周辺には他にも無数の洞窟が点在する。

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 太平洋のうねりとはまた違う、日本海の初夏のゆるやかなうねりを味わいながら漕ぐ。いろんな海を漕いで、場所ごとに違う感覚、あるいは共通する感覚などを実感してみるのが面白い。カヤックでフィールドに出てみることによってのみ分かる、「場所の感覚」ってやつがある。

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浜を隔ててすぐに渋い集落が並んでいる。手前はワカメを干しているところ。

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 アイランドストリームの福井・高浜ツアーでは、よりゆったりとした沿岸ツーリングのあと、海辺のハウスでおいしいディナーをいただきながら、いろんな人との会話、情報交換やスライドショーなどを楽しみます。うちのお客さんはどちらかというとカヤックカヤック~、テクニックがどうしたこうした、道具がどうしたこうした・・・ていうカヤックマニアみたいな感じの人はほとんどいないのですが、だからこそ普段の生活ではあまり接することのない別タイプの人同士が、気楽に交流できる面白さがあります。


工場見学

2008-05-09 12:26:59 | インポート

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 連休明けの昨日は京都と奈良のちょうど県境に位置する「笠置」にある「フジタカヌー」の工場見学に行きました。フジタカヌーはフォールディングカヤックの老舗で、「全世界の水辺をぼくらの遊び場に」というモットーを持つ当アイランドストリームのテーマにもぴったりの艇ラインナップが展開されています。上の写真はその中でも使用用途が極めて多岐にわたり、エースピッチャー級の働きを約束してくれる3艇です。

 右の艇は、「アルピナ1 400」。このシングル艇は、なんといっても12.0キロという軽さが魅力だ。電車、飛行機、バスなど交通機関を使って持ち運びしフィールド現地にアプローチするカヤックトリップの実際において、ちょっとした重さがフットワーク、モチベーションにかなりの部分左右されるのだけれど、この軽さはたまらなく魅力的だ。女性の方でもラクラク持ち運びできるのもいい。また漕ぎ味もしっかりしていて、結構スピードがでます。ひとつ難点は、かなり大柄な人には、ちょっと窮屈に感じるかも、というところです。ちなみにぼくは176cm、74kgですが、乗り下りの時にやや窮屈さを感じます。海で、サーフがあるときの乗り降りが嫌だなあという感じです。ですが、十分使えます。ぼくより大柄の方となると、正直、しんどいでしょう。

 真ん中は「アルピナ 2 430」というタイプです。シートの位置を変えることによってシングル、タンデム両方に切り替えることができる上、14kgと、こちらもかなり軽量でありがたい艇です。川、湾内沿岸部、湖など、オールマイティな使用に対応するので、まず最初の一艇として圧倒的にお勧めできる一艇です。

 左は「アルピナ2 460」というもので、上記の「430」をさらにボリュームアップしたものです。特に海での使用において、大人の男二人が乗る場合、「430」ではややボリューム不足の感が否めないのですが、そういう場合はこちらの方をお勧めいたします。漕ぎ味もよりしっかりしていて、より海をメインに考えている方にはこちらのほうがいいでしょう。

 ということですが、いずれのモデルも当アイランドストリームで販売しています。http://www.island-stream.com/cgi-bin/island-stream/siteup.cgi  うちでご購入いただいた方には、スクール/ツアー代金一回分無料ほか、マル秘フィールド紹介、プライベートツーリングご招待、その他ソフト面でのサポートを、親身なアドバイスを持って対応いたします(正直言いまして、ネット上の激安店でのご購入は、よほど知り尽くしているベテランを除いて、やめておいたほうがいいですよ。きちんとフィールドに出ているスタッフがいるお店から購入しましょう)

 それにしても連休のツアーで体の疲労がピークに達しているらしく、工場見学から帰ると倒れるようにそのまま泥のように眠りまくりました。

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初夏モード

2008-05-02 00:23:23 | インポート

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  さて、新緑のまばゆい季節になりました
 風薫るシーズン、どこかに行きたくて、いてもたってもいられなくなる、悩ましい季節です。
 そして、陸上の風以上に、遥か太平洋を渡ってきた海上の潮風もいっそう心地よく感じるのが、この時期です。
 
 行楽シーズン、ゴールデンウィークと、どこに行っても人だかりで、遊びに行ったはいいけれど余計疲れちゃうってことも多い時期ですが、だからこそ、広い海の上に出てみることを、お勧めいたします。少し沖に出ただけで景色は一変し、五感は優雅に研ぎ澄まされ、湯浅湾の素晴らしい自然を独占して楽しむことができることでしょう。
 
 ゆったりとした時間の流れの中、身も心もリラックスしてうららかな海の呼吸と同調する感覚は、シーカヤック特有のヒーリング体験です。普通の人がまず味わうことのできないこの贅沢な体験を、アイランドストリームで手軽に楽しんでみませんか?  http://www.island-stream.com