プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

21世紀のボヘミアン

2014-02-27 00:43:52 | インポート
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 ここ数日はカルピティアって所のラグーン内をアイランドホッピング。
 この国のどこかに数エーカーくらい土地を買ってアウトドアサービス基地およびアヴァンギャルド旅人空間作ってもええかもなと微妙に思うここ数日。21世紀のボヘミアンとはアウトドア遊びを通じ、風を知り、波を知り、鳥や動物達と対話し、地球の脈動を全身で感じるっていうところに行き着くとぼくは思っているからね。
 世界中の体感アーティストたるアウトドア・アクティヴィティ系旅人が集まる空間。
 スリランカは観光立国であり、特に自然がいい国であり、ってことはローインパクトなアウトドアアクティヴィティに最適だ。かつ、内戦が終わったばっかりで「これから感」に満ちているところが面白い。
 まあなんにせよ、今後も何らかの形で関わって行きたい国だと強く思う。
 もちろん湯浅ベースを大切にしながら。
 ちょっと今、いろいろ考えている。


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ジャフナ

2014-02-27 00:16:27 | インポート
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 先日まで最北部の沿岸部ジャフナにいた。
 スリランカ政府軍と過激派「タミル・イラーム解放のトラ」との30年以上に及ぶ内戦が繰り広げられた激戦地のひとつで、今も所々その傷跡が残っている(2009年内戦終結)。
 多数の犠牲者が出た地。楽しんで海を漕ぐという雰囲気でもなかったが、あえて漕ぐ事にした。海からの目線で「平和」や「復興」について考えたかったからだ。
 離陸し、海に浮かんでみてふと思いつく事って結構ある。
 五感とともに、感受性も上がるからな。
 ジャフナの沖は多島海となっている。バスと連絡船を乗り継ぎ、nainativu島という島から出艇することに。ところが、ようやくカヤックを組み終えいざ離陸、という時に海軍の連中が来て「ダメだ」と止められた。
 仕方ない。ここは国境の島でもある。40キロ漕げばインドだからな。
 海軍の連中は威圧的ではなく「アイムソーリー」と何回も繰り返していた。
 再びパッキングし、握手して別れた。別に強風が吹いて漕げなかったのと同じ。ここまでやったら立派なカヤッキング成立なのである。しかし北部にはアーミー、ネイビー、ポリスがやたらと多い。
 島のヒンドゥー寺院を見学した後、再びジャフナに戻って町を歩いた。
 みんなフレンドリーだ。なんでこんなにフレンドリーなんだろう。そして笑顔の中に独特の安堵感みたいなものがすごく感じられた。ドロドロに泥沼化した内戦が30年も続き、いつ頭の上に爆弾が落ちてくるかビクビクしながら送る毎日から解放された安心感。平和が一番、戦争なんてもう金輪際まっぴらだというヴァイブが街全体から放たれていた。
 いいヴァイブだった。


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スリーパーダ

2014-02-08 00:51:15 | インポート
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 先日はスリランカ随一の聖山・スリーパーダ(2238m)に登った。
 ブッダも登り、マルコポーロも登ったという山で、仏教徒、ヒンドゥー教徒、イスラム教徒、キリスト教徒・・・全ての宗派を越えた聖地とされていて伝説なども面白い。
 真夜中2時過ぎから登り始めるが、暗い街灯に照らされた急階段の参詣道を子供から大人から、「大丈夫なんですか~?」って言いたくなるややよぼついた感じのお年寄りまで多くのスリランカ庶民が頂上を目指す。
 足下を見るとみんな裸足だったりビーサンだったり、相当ハードな登りなのにすごいなと思う。まあおれもクロックスだけど。
 暗いうちに頂上に到着して朝日を待つ。
 登ってくる朝日に全ての人々が感動。
 こういう、ちょっとハードな巡礼ってのは心身ともに非常にいい。
 下りはラッシュアワーで、誰かがこけたらドミノ倒しでドエライことになるだろうなと思いつつ、下界に広がる湖で漕ぎてえーと思った。


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400円で

2014-02-07 23:47:19 | インポート
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 カヤック上で釣り。スリランカ南西海岸のウナワトゥナ沖にて。
 まあ大したのは釣れませんでしたが。
 上は日本でいうヒメチという魚に似たやつ。
 二番目は日本でいうアコウ(キジハタ)に似たやつ。
 三番目は日本でいうガシラに似たやつ。
 無益な殺生をするのはあれなので、
 宿のオヤジに頼んで400円で料理してもらった。



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旅の持ち物

2014-02-07 16:55:32 | インポート
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 現在スリランカをカヤックトリップ中ですが、一番上の写真がぼくの全ての荷物で、2つのバックパックを足したら35キロくらいあります。まあ結構重いけれどおれも一応、気合入ってるカヤック旅人なのでこれくらいはどうってことはないです。と言いたいところですが、確かにしんどいことはしんどいですね、特に暑い場所では。
 で、こいつを前後に背負って満員のローカルバスとかに乗り込んでいくわけですが、まずこの中身がカヤックだとは誰も想像つかないようです。バスの乗客全員が「なんだこいつは?」みたいな感じになりますが、そこで引いたら負け。まあスリランカ人はみんな親切なので、手助けしてくれたり、「ここに置いたらいいよ」と空間をあけてくれたり、かなり旅しやすいですね。
 海辺で組み始めると周囲のオッサンらが興味津々で寄ってきて、アルミの棒がカヤックに変わっていく姿を見るとみんな目を丸くしてびっくりする。そういうのも面白いですね。子供達にも非常に受けがいい。
 漕ぎ始めると完全にスイッチが切り替わります。
 吹く風や波と対話しながら進んでゆくと、
 よそ者とか外国人とかそういうアウェイ感はなくなるというか、
 ひとつの生き物になったように自然場所と同化しますね。
  
 カヤックほどその土地土地の自然のこまやかな息づかい、またはダイナミックな鼓動に敏感な乗り物はないわけで、ということはカヤックほど世界各地の自然場所を旅するのに適した乗り物もないと思います。
 世界最強のトリップツールだとぼくは思っています。
 地球は水の惑星であり、
 水がある場所ならどこへでも行けるのがカヤックなわけですから。

 下の写真は、ぼくがいつもカヤックトリップに持っていく、ライアル・ワトソンの「風の博物誌」って本です。以前この本についてこのブログに書いたので詳しいことは割愛しますが、この本では世界中の土地土地にまつわる「風」という現象について、科学、歴史、宗教、哲学、文学、音楽・・・様々な見地から考察され、興味深い話が展開されていて、カヤックトリップ中に読むとかなり心に染みてくるものがあります。
 ぼくのひとつの旅のバイブルですね。
 ちなみにこのライアル・ワトソンという人は、エセ科学者だとか嘘つきだとか色々揶揄されてやがて読まれなくなったイギリスの作家ですが、否定する人は読み方を分かってない。スケールの大きさと詩的な表現とを両立させた、いわば「地球」を主人公にした小説家だと捉えて読むべき作家で、その想像力の飛躍のさせ方とか表現の美しさとかが面白いんだよね。自然の見方がとても豊かになる読後感がある。
 こんなに詩人肌の科学者はなかなかいないし、こんなに自然について博学な小説家もいない。今こそ読まれるべき人だよ。
 ちなみにこの本について書いた過去記事はこちら。興味ある方はどうぞ。
http://blog.goo.ne.jp/islandstream/d/20120127


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スリランカ南岸の一日

2014-02-01 20:22:37 | インポート
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 Kayak trip in south part of Sri Lanka, on Jan 30th
  Unawatuna~Galle~Kongalle 15km,

 やはり15km~20kmくらいのワンデイツーリングが一番楽しめるよな。
 理屈抜きで。
 小ぢんまりしたビーチリゾートの「ウナワトゥナ」から離陸、
 アラブ、ポルトガル、イギリスが統治した貿易港「ギャッラ」を経て、
 広大なラグーンを背後に持つ「コンガッラ」まで漕いだ。

 ラグーンに入っていきワニのいる所までいこうと思ったが
 ラグーンの入り口は分からなかったのでビーチで着陸し艇をたたみ、
 道ばたでダベッてるトゥクトゥクのおっさんに宿まで送ってもらった。
 いつもの海外カヤックトリップの典型的一日。
 
 海上のコンディションはよかったが、
 インド洋のうねりはなかなかパワーがあった。
 熊野灘のうねりの重低音感にも似た底知れぬパワーを、
 ケツからビンビン感じた。

 また、海上から寺や仏像を拝むというのもなかなか味わい深いものがあった。
 スリランカは仏教国なのだ。
 なーんか、安心感というかナチュラルに落ち着く感じがあった。
 おれも仏教の国から来てるわけだからね。
 こんな、日本では自覚しない自分の文化的背景を
 海外に来ると実感させられる瞬間がしばしある。
 カヤッキングしているとなんぼでもある。

 あと、このへんのスリランカ沿岸は10年前に津波でかなりの犠牲者がでた場所で、
 色々と考えさせられるものがあった。
 日本のこともあわせてね。


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