プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

湯浅湾の中の北方系

2014-08-29 01:16:51 | インポート
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 今日は久しぶりに湯浅湾の北の海岸線、
 やびつ海岸方面へツアーに行きました。

 湯浅湾は見事なまでに
 南半分が南方系、
 北半分が北方系の雰囲気を醸し出していて、
 対照的なのですが、
 同じ湾の中でそういうバラエティがあるというのも、
 フィールドとしての底力を感じさせるというか、
 凄いことだと思います。

 ここは北風の風裏になり、冬でも漕げる場所です。
 イメージと反してむしろ秋から春先にかけてが
 この海岸線のベストシーズン。
 逆に南風が吹く夏の時期は風表になり、
 チョッピーな三角波が出たり、
 風に流されてきたゴミがたまっていたり、
 あまり風情を感じられない事もあるのですが、
 夏場でも北風が吹いている時は、
 断崖絶壁のワイルドな峻厳さとあいまって、
 「北方の夏」的な、
 無人の荒野を行く味わいがあるエリアです。
 透明度も高いのでシュノーケリングも楽しい。
 今日、改めてそう感じました。

 一見まっすぐに見えつつ実は細かく入り組んでいたり、
 奇岩が多かったりするこういう海岸線は、
 岸すれすれにいくのがいいのですが、
 こういう海岸線のよさ、味わいが分かる人こそ、
 シーカヤッカーとしてのセンス、
 アウトドアマンとしてのセンスを持っている人だと思いますね。
 (30mほど沖合に出てしまうと、のっぺりとしたようにしか
 見えなくなったりしますから)
 
 さて、今日はアニタ・オデイの「二人でお茶を」を聴いています。
 この映像は1958年に収録された記録映画、
 「真夏の夜のジャズ」(ニューポート・ジャズフェス)に収録されていたやつ。
 ぼくはこの映画がほんとに好きで何度も繰り返し観たのですが、
 当時のファッションとか、観客の楽しみ方とか、
 映像のタッチとか、全てがかっこよくおしゃれに決まってるな、と
 ため息が出ます。
 そして潮風の香りがします。
 なんせ「ニューポート」はロードアイランド州のひとつの島にある都市で、
 ヨットやシーカヤッキングなども盛んな場所ですからね。
 そしてアニタ・オデイのこの歌唱も、ほんとにプロの仕事って感じで、
 感嘆しますね。 

</object>

YouTube: Anita O'Day Tea For Two (Improved)




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サンセットから夜に変わりゆく海の色

2014-08-27 21:27:50 | インポート
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 昨日は久しぶりにナイトツアー。
 ちょうどナイスタイミングで久々のサンセット。
 この夕暮れから夜になってゆく時間帯の、
 刻一刻と空と海の色が変わってゆくさまは、
 本当に美しい。

 銀黄色とか、紫灰色とか、どこにもない、
 不思議な色合いが瞬間瞬間に立ち現れては消えてゆく。
 そして夜光虫の真っ暗な海。
 空の星々と、海の中のきらきら光る夜光虫。

 (ナイトツアーは後半戦に突入。予約受付中)
  http://homepage3.nifty.com/creole/yakonite.html

 帰ってきてからベース基地で色んな音楽かけていましたけど、
 そのうちのひとつ。
 ジャマイカのレジェンドギタリスト、アーネスト・ラングリンと、
 セネガルの国民的シンガー、バーバ・マールとのコラボ。
 ちなみにアーネスト・ラングリンは、ボブ・マーリーのギターの
 先生としても知られていて、本当に名人芸のようなプレイをする。
 かつ、様々なジャンルとコラボしたり、実験的な作品も作ったりしていて、
 実に素晴らしい。

 シーカヤックやっていて、アーネスト・ラングリン聴いてます、
 みたいな人がいれば、超センスいいなと思いますね。

</object>

YouTube: Ernest Ranglin (feat. Baaba Maal) ~ Minuit




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いちばん長い季節のはじまり。

2014-08-22 23:22:41 | インポート
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 人がごった返すお盆も過ぎ、
 ようやく落ち着きを取り戻してきた海岸線ですが、
 太陽光線も徐々に入射角度が変わり始め、
 西日に照らし出された海面が陰影を帯び、
 晩夏~初秋の装いを醸し出し始めました。

 これから、日によって、空気が澄み、高層のに巻雲が散りばめられると、
 すごく美しい海景になるんですね。
 かすかな秋の気配が漂いはじめましたが、
 同じく12月終わりくらいにもかすかに秋の気配が残ります。

 最も長い季節のはじまりってことです。

 さて、今日聴いてるのは Thin Lizzyの「The Boys are back in town」
 アイルランド人の伝説的な黒人ロッカー・詩人の
 フィル・ライノットが率いた70年代のバンド。

 一昨日はジェーンズ・アディクションを載せましたが、
 そういえば90年代以降、全然新しいロックを聴かなくなりました。
 当時グランジとかヘヴィロックが流行ってたけど、やってるのは白人ばかり。
 90年代以降、ロックは白人、ヒップホップは黒人という、
 ブロック化の図式ができてしまって、保守的に思えてしまって
 英米の音楽にあまり興味がわかなくなりました。
 黒人のロッカーなんて一人もいなくなりましたし。

 その前の時代、ジミ・ヘンドリクスやスライ&ファミリーストーンなんて
 黒人ロッカーだったし、マイケルジャクソンもプリンスもスティーヴィーも
 人種の垣根等ない独創性で生きていたし、そもそも人種とか国境とか、
 古ぼけた常識とか偏見とか、そういう壁をぶっ壊すのがロックや
 ヒップホップだったはずで、そうじゃなくなってしまって面白くなくなった。

 というようなことを思い出しつつ、今日は、
 アイルランドの黒人ロッカー、フィル・ライノット率いるThin Lizzyを聴いている。
 フィル・ライノット、かっこいいよな。ヘロインで死んじゃったけど。

 また思う、別に湯浅湾をシーカヤックで漕ぐのは日本人だけじゃなく、
 ジンバブエ人やロシア人やカタール人やアフガニスタン人でもいいだろう、と。
 まあ、今は無理だろうけど、100年くらいしたら多分そうなってるだろう。
 海こそ、国境や人種のボーダーなどない世界だから。
 そして、シーカヤックってロックやヒップホップ本来のスピリットと
 通じ合っている乗り物だからな。

 これからはグローバルに、ゆっくりと、末永く、
 アウトドア、自然系のカルチャーの時代になっていく。

</object>

YouTube: THIN LIZZY - The Boys Are Back In Town (1976 UK T.O.T.P. TV Appearance) ~ HIGH QUALITY HQ ~




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熱帯魚やイワシの群れ

2014-08-20 23:02:46 | インポート
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 今日の湯浅湾ワンデイツアーも、
 やや南風が出ましたが、なかなか漕げる父子のお客様で、
 かるも島に渡り、釣り、シュノーケル、島探検を楽しむことができました。
 海況よいときの定番・洞窟シュノーケリング・・・、いつでも最高です。

 ここまでくると黒潮接岸の影響がより感じられ、潮も澄み、
 今日はソラスズメダイ、ルリスズメダイなどの熱帯魚系も
 さらに増えていました。
 イワシの群れも入っていて、時折数百、数千尾の群れにも出くわしました。
 その中をシュノーケリングで泳ぎ進む爽快感。

 この時期ぼくは皆さんに湯浅湾ワンデイツアーを
 楽しんでいただくことに徹していますが、
 それはぼく自身がこのツアーにすごく愛着があるからなんですね。
 みなさんに最良の一日だったと言っていただけるよう、気持ちをこめています。
 ぜひお越し下さい。
 http://www.island-stream.com

 また下記の企画ツアーもよろしく。

☆【8月25日(月)日高川下り&テナガエビ取りツアー】
 中紀の銘川・日高川で、初心者も安心のんびりツーリング
 テナガエビ採りは大人も子供もみんながみんな、エキサイトします。。
 http://homepage3.nifty.com/creole/hidakagawa.htm

☆【9月3日(水)産湯海岸ツアー】
 中紀でありながらトロピカルな風情漂う穴場で
 シーカヤック&シュノーケル三昧の一日。
 http://homepage3.nifty.com/creole/ubuyutour.htm

 さて、今日聴いているはジェーンズ・アディクションの曲。
 90年前後にロックシーンではオルタナとかグランジが一世を風靡したとき、
 ニルヴァーナとかパールジャムとかソニックユースとか色んなユニークなバンドが
 出てきましたが、その中で一番好きだったのがこのジェーンズ・アディクション。
 ロックはぼくは、正統派のやつも好きだけど、
 ちょっと変態がかっているというか、妙なのも好きだったりする。
 ジェーンズアディクションはなんというか、一筋縄ではいかない変さがあって、
 しかもどことなくユーモアがあって、好きだった。
 been caught stealing なんて、まともなロックに思えつつどこかヘンだし、
 下の「jane says」なんか、終始、妙に美しいし、
 素晴らしいバンドだったと思う。
 

</object>

YouTube: Jane's Addiction - Been Caught Stealing (Video)



</object>

YouTube: Jane's Addiction - Jane Says (official live video)





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花火大会海上見物ツアー、9月20日に

2014-08-19 22:07:21 | インポート
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 今日のツアーでは、ようやくブルーの海が戻り
 洞窟シュノーケリングなども楽しめて、いい一日になりました。

 さて、お知らせです。
 先日、8月2日(土)に予定していました、
 「花火大会海上見物ツアー」は、花火大会そのものが天候不順により中止と
 なり開催できませんでしたが(翌8月3日への順延分も天候不順で中止)、
 その代替が先日湯浅町から発表され、
 9月20日(土)に再度開催に決定しました。
 (もし天候不順ならば翌21日に順延)

 今度こそはいけるでしょう!!

 というわけで、9月20日(土)に再度、
 当店アイランドストリームの「花火大会海上見物ツアー」を開催いたします。
 予約受付中。詳細はこちら。
 http://homepage3.nifty.com/creole/hanabitaikai.html

 ふ~っ、ここんところずっとツアーで海に出っぱなしですが、
 やはり海から上がってビール飲んでいい音楽聴いたりいい本読んだりしたら、
 ふーっとリラックスできて明日への活力がみなぎってきますね。
 ということで今聴いているのはブラジルの完璧なまでに上手い女性シンガー、
 マリーザ・モンチの「小さな三つの文字」という曲。超超名曲。
 
 マリーザ・モンチの傾向として、
 スタンダート・古典的な曲を歌う作風と
 ロック・ポップス系の曲を歌う作風とがあります。
 なぜかロック・ポップスを歌うと自意識過剰な感じになって
 「うーん・・・・」って感じなのですが、
 スタンダード・古典系を歌うとまるで天女の如く、
 って感じになります。

 彼女の作品で、
 「私のまわりの宇宙」
 「私の中の無限」
 という2枚組大作CDがあるのですが、
 ちょうど前者がスタンダード系で、
 後者がロック・ポップス系になります。
 天女の舞の如き「私のまわりの宇宙」の中でも
 特にヤバいくらい素晴らしいのが、この曲です。

</object>

YouTube: [Marisa Monte] 3 Little letters





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どうせならきちんとやろう

2014-08-18 21:38:28 | インポート
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 今日は久々にキラキラと晴れて夏らしく暑い一日でした。
 やや南風が吹きましたが、
 かるも島に渡ってからは、洞窟シュノーケリングも楽しめて、
 また島からの眺望も抜群で、
 よいツアーになったと思います。

 さて、最近時々、当店のカヤックをレンタルし、
 自分でかるも島などに行きたいとおっしゃる方がいます。
 お気持ちはよくわかるのですが、
 実は霧崎~かるも島などは風の通り道になっていて、
 しかも渡船や漁船もよく通るし、
 大型の砂利運搬船が通る時間帯もあったりして、
 思う程イージーなわけでもないので、
 よほどこちらが信頼できる方ではない限り、レンタルはしていません。

 シーカヤックは一見手軽に見えますし、
 思った以上に遠くまでいけるものですが、
 逆に自分の能力以上に遠くまで行ってしまい、
 天候が急変したり、転覆したり、恐怖心を覚えてしまったとき、
 取り返しがつかなくなるという事も考えられます。
 もし転覆した際、セルフレスキューはできますか?
 コース取りや時間配分を考えて進むことがますか?
 そもそも、海を読む技術はありますか?

 そうではない場合、きちんとしたガイドと行く。
 それでももし自分で行きたいのならば、
 ある程度カヤックや海に対する基礎知識を身につけてからにした方がいいですよ。
 というか、何も知らずに海に出ては絶対ダメなのです。
 海に出る以上、自分が船長であることを忘れないでください。
 うちではきっちりとしたスクールもやっていますので、
 本当に海を愛する気持ちがあるならば、ぜひ受講してください。
 http://www.island-stream.com/cgi-bin/island-stream/siteup.cgi?category=3&page=2

 なお、スクールを受けてもらってから、
 自分で反復練習するためのレンタルならば、やっておりますのでご利用ください。
 また、自艇を持つ事を考えてはいかがですか?
 自艇を持つと、嫌が応にも腕を磨こうという意欲が上がります。
 もちろん当店ではあらゆる艇を扱っていますし、
 ご購入後のフィールド情報提供や安全情報提供など
 ソフト面でも対応もきちんとしております。
 艇の置き場のない方のために、格安の艇庫サービスもございます。
 
 きちんとやると、素晴らしい世界が広がっていますよ。
 逆にきちんやらないと、ほんとに危ないですよ。
 http://www.island-stream.com
 
 さて、今日はナイジェリアのキング・サニー・アデを聴いています。
 キング・サニー・アデは1980年代初頭に、
 ボブ・マーリーのような存在になるだろうと将来を嘱望されていたらしい。
 この人、まず鼻にかかった様な声がすごくいい。
 ボブ・マーリーも特別な声の持ち主だったが、
 この人の声もカリスマ性があるというか、特別だと思う。
 そしてトーキングドラムとギターの音がいい。
 一曲が20分くらいあるのもいい。
 まあ一曲が20分くらいもあるがゆえ、
 それほどポピュラーになれずじまいだったけど(ヒット曲連発とかできないから)、
 やはり年季の入った大御所だ。
 

</object>

YouTube: KING SUNNY ADE - Oro To 'Nlo




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晩夏のテイスト

2014-08-17 22:23:46 | インポート
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 今日のツアーは久々に太陽が力強く照りつける一日。
 でも、午後の日差しはすでに晩夏を思わせるもので、
 静けさとのどかさの中でとても風情がありました。
 久々に訪れためどの鼻から花王下の浜。
 白木、和田の周辺。
 ミンミンゼミが鳴き、木々が風に揺れ、
 西日に海面が照らし出されてキラキラ光る無人の海岸。
 そんな中をカヤックで漕ぎ進む、味わい深い一日でした。

 昨日は雨まじりでしたが、
 雨が来る際、サーッとカーテンのような雨の帯が走りよってきて、
 目の前の海面で一斉に雨粒が転がる様が爽快でした。
 いつ見ても美しい光景。
 
 そして明日はどんな日になるかな、と思いつつ今聴いているのは、
 G Love & Special Sauseの1999年のウッドストックフェスの映像。
 こんなの見てたら眠れなくなる。
 G loveは今でこそ「オーガニックロック」とか「サーフロック」とか
 言われているけれど、デビュー当初から聴いているぼくは
 ラップというフィルターを通してブルースという音楽の持つ
 「ストリート感覚」に光を当てる
 全く新しいブルースマンとしての彼らが好きだ。
 特にG loveのギターは、音質とか間の取り方が絶妙で、
 ストリート感覚に溢れていて、なんというか、
 ギターの音そのものが「ストリート詩人」になっている。
 「ひび割れたアスファルトから顔をのぞかせる雑草」とか
 「粗大ゴミ置き場に転がるスプリングの飛び出したソファー」とか
 そんなのがパッと連想できるようなギターの音なのだ。

</object>

YouTube: G LOVE & SPECIAL SAUCE WOODSTOCK 99 1999 FULL CONCERT DVD QUALITY 2013




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至福のビーチ昼寝

2014-08-15 20:50:46 | インポート
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 今日のツアー、ビーチ昼寝のシーン。
 無人の浜でのビーチ昼寝ほどリラックスでき、
 心地よく別世界へと連れてってくれるものはない。

 さて、今日は海からあがって
 トミー・ゲレロを聴いている。
 一聴してベンチャーズを今風にした感じとか、
 よくあるサーフミュージックとかを連想しがちだけど、
 トミー・ゲレロにはもっと独創性がある。
 映像的な、絵画的な曲調や演奏が多いという事で、この映像をチョイス
 すごくかっこいい。
 

</object>

YouTube: Tommy Guerrero Plays in the Tenderloin National Forest in San Francisco 2009.





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overjoyed

2014-08-14 22:25:11 | インポート
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 今日も朝方ちょっと雨が降ったけど、
 風もそれほど吹かず、いいツアーができました。
 それにしても変な天気図ですねえ。
 秋雨前線のようなやつが蛇のように日本列島上でのたくっている。
 エルニーニョ現象の影響かな?
 こんな夏は10年来、初めてだよ。

 今宵もツアー後、音楽聴いてリラックスのひととき。
 シーカヤックってほんと、
 自然現象に対して繊細にチューニングされた楽器のような乗り物であり、
 波というリズムに包まれる音楽的な乗り物だと思いますね。

 「ここはいい入江だなあ」
 「素晴らしい洞窟だなあ」
 と感じる事と、
 「これはいい曲だなあ」
 「いい演奏だなあ」
 と感じる事はほぼ同じ事。

 いいもの、本物、ソウルのこもったものに触れれば触れるほど
 いいシーカヤッカー、いいアウトドアマンになれる。
 絶対にそうなのだ。

 ということで今聴いているのはスティーヴィーワンダーの
 「overjoyed」
 有名な曲だけど、ぼくはこのピアノ弾き語りのテイクが一番好きだ。
 また、その下のエスペランサ・スパルディングの演奏も好き。
 ベース弾きながら歌うこの人は、天才だと思う。
 目の前にオバマ大統領が座って聴いているが、
 オバマはジャズ好きなのだろうか?
 

</object>

YouTube: Stevie Wonder - Overjoyed 1st take 1983 (Rare)



</object>

YouTube: Esperanza Spalding performs "Overjoyed" at the Gershwin Prize for Stevie Wonder




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かるも島とスリランカ

2014-08-12 23:14:39 | インポート
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 今日も穏やかでいい一日で、
 お客様みなさん心ゆくまで楽しんでいただけたようです。
 よかった~。

 この時期、毎日同じエリアを繰り返し漕ぐ事が多くなりますが、
 来られるお客様は初めてて、しかも日によってコンディションも全然違うため、
 何年やってても飽きる事がないですね。
 特に栖原海岸からかるも島周辺コースはガイドとして10年間、
 何千回と漕いでますが、実際それくらい漕ぎますと、
 飽きるとか、飽きないとかとはまた別の次元に入ってきます。

 お客様が、シーカヤックを通して、
 これまで知らなかった海の本当の魅力を存分に楽しんでいただけるのが
 何よりの喜びだというのももちろんですが、
 長年繰り返してこそ分かる物事って、実際あるんですね。

 その事に関して、この前、ジャズ・トランぺッターの
 マイルスデイヴィスのインタビューをまとめた本を読んでいると、
 ふとピンと来るくだりがありましたので下記に記しておきます。
 何度も何度もいやになるほど同じ曲を繰り返し繰り返し
 演奏するということについての話です。

 「たとえばだ。5年の間、毎晩同じ曲を歌っていると、曲の意味が突然分かりだすということもあるんだぜ。おれは長い間、<マイ・ファニー・バレンタイン>を演奏した。で、うんざりしていたが、突然それが大きな意味を持つようになったんだ」

 このフレーズの意味がぼくにはよくわかります。
 うんざりを通りこすと、ほんとに飽きるとか飽きないとか、
 そういう次元を越えてくるんですよ。

 たとえばツアーでよく行く湯浅湾・かるも島には鎌倉時代の
 高僧・明恵上人(みょうえしょうにん)の石像があるんですが、
 ぼくは何千回したか分からないほどお客さんにこの明恵上人の話をしてきました。
 で、ある日を境に、色々とピンと来るものを感じ、
 ただの昔のえらい坊さんという存在を越えて、
 すごく意味を持つようになったというのがあります。

 その流れで、ある日ぼくは
 スリランカという国に興味を持つようになりました。
 明恵上人とは、仏教というより、
 ブッダが生きていた時代の教えそのものを愛した人ですが、
 その原始仏教が今でも生きているのがスリランカなんですね。
 (現在の仏教とブッダの教えとは、実はかなり違っていたりする)
 生命を尊ぶ自然観とか、
 ヴィジョンを大事にしつつ今を充実して生きる哲学とか、
 そんなののピュアなやつがスリランカには残っているのですが、
 ぼくは何千回もかるも島に渡り、明恵上人のことを
 お客さんに話し続けたことにより、
 やがて明恵上人という存在を介して、
 彼が愛したブッダの教えが今でも残る、
 スリランカという存在がより大きな意味を持つようになったわけです。

 まあそんな話はツアー中はしませんが、
 いつかまた別の機会にまたそんな話をしたいと思います。
 ちなみに来年冬、ぼくはスリランカシーカヤック一周旅を計画しています。
 今、スリランカはすごく面白い国なんですよ。

 さて、最近恒例の今晩聴いている曲は、
 「バビロン」という昔のレゲエ映画のサントラに収録されていた
 デニス・ボーヴェルの「Beefy's Tune 」というダブレゲエ。
 この映画は見た事ないけどサントラはいい曲ばかりで何回も聴いているうちに、
 この曲が気に入り、そしてデニス・ボーヴェルという人に
 興味を持つようになったというのがあります。
 この曲、1980年のやつですが、すっごくアヴァンギャルドで、
 途中ドラムンベースみたいになるところとか、すごくスリリングです。

</object>

YouTube: Dennis Bovell - Beefy's Tune - Babylon OST LP / Chrysalis





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台風一過の穏やかな海

2014-08-11 22:13:34 | インポート
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 今日は久々に穏やかな海でした。
 昨日までの台風のウネリの影響で、
 海底の砂が巻かれ、白い濁りが残ってたけど、
 その分、太陽に照らされた際、
 「白緑色の水」というか、なんともいえない、
 えもいわれぬ美しさを醸し出す瞬間がありました。

 ニュージーランド北島の「テカポ湖」の湖水が
 ちょうど似た感じの色してるんだけどね。
 氷河のシルトが混ざった水。
 湯浅湾を漕ぎながらしばしニュージーランドを想っていました。

 まあ、明日はにごりも落ち着いて、
 透明度が徐々に出て来ることでしょう。
 コンディションが戻ってきた今週のシーカヤックツアー、
 こちらも皆さんが本物の夏の海遊びを楽しんでいただけるよう、
 徹していますので、ぜひお見逃しなく。
 http://www.island-stream.com

 さてさて、今日の海から上がって聴いてる音楽は、
 スタンダードナンバーの「Sleep Walk」。
 夕陽に照らされた海面を連想させるというか、
 夕凪の海のような陶酔感、幻惑感のある大好きな曲だ。

 色んな人が演奏してますが、
 以下にぼくの好きな何人かの名演を張っておきます。
 誰でも一度は聴いた事あるかと思う曲ですが、
 みなさんはどの演奏が一番好きですか?

 ちなみに寸評を入れておきますと、
 最初のはブライアン・セッツァーの若い頃のやつで、
 この人のギターはこの曲だけでなくどの曲もまさに夏の海って感じ。
 ピンクのリーゼントもかっこいい。

 2番目のレスポールさんのやつですが、ぼくはこれが一番好き。
 音のチョイスに、粋なセンスと年期と魂がこもっていて、
 素晴らしい。

 3番目のはジェフベックの演奏。
 さすがだな、全くミスのないプロの仕事でうならされると同時に
 やはり年期とか、ソウルが指先にこもっている。

 そして一番下のやつは、
 1959年のそもそものこの曲のオリジナル。
 音のノスタルジックな感じとか、胸がキューンとなる。
 テクノロジーが進化した今、逆にこんな雰囲気って絶対出せない。

 さてあなたはどの演奏が好きですか?

</object>

YouTube: Sleepwalk Brian Setzer



</object>

YouTube: Les Paul - Sleepwalk



</object>

YouTube: Sleep Walk. - Jeff Beck



</object>

YouTube: Santo & Johnny, Sleepwalk, 1959




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お盆も休まず

2014-08-10 22:56:54 | インポート
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 台風11号、ようやく抜けてくれましたね。
 先に来ていた12号とあわせて、8月1日からずっと、
 うねりや風など台風の影響下にある紀州の海でした。

 そして今日、見事に直撃しました。

 明け方から暴風雨が吹き荒れましたが、
 こちらでは幸い、海や風による被害はありませんでした。
 ただ、近くのどぶ川が氾濫し、
 低い土地の家々が床下・床上浸水するという事態に陥った界隈もありました。
 幸い大したことはなく、やがて水も引き、
 また元の海岸線の景色に戻っています。

 明日は完全に落ち着きます。
 そして、これからしばらくは穏やかで美しい夏の海が続くでしょう。

 8月末から9月にかけて、水温はまだまだ高く、
 悦楽的な海遊びとあわせた、シーカヤックツアーが楽しめます。
 お盆も休まず営業しますし、
 人数の調整もいたしますので、皆さんぜひツアーにご参加ください。
 http://www.island-stream.com

 さて、たった今聴いている音楽は、
 カーボベルテの国民的歌手、セゼリア・エヴォラの「petit pays」。
 ひなびた港町の風情を思わす、いい曲だ。
 ちなみにカーボヴェルテというのは西アフリカのセネガル沖に浮かぶ
 小さな諸島国で、そのあたりはマカロネシア(ネシア=島々の意味)
 とも呼ばれています。

 元々ポルトガル領だったこともあり、ポルトガルの「ファド」という
 哀愁感溢れる民衆音楽とアフリカの軽快なリズムとがミックスされたのが
 カーボヴェルテの音楽です。
 情感の中に海洋性の風の香りの様なものが感じられるこの国の音楽が
 ぼくは大好きなのですが、
 最も有名なのがこのセゼリア・エヴォラです。

 この、ある意味演歌にも通じるような哀愁感が、
 不思議ととてもオシャレな響きなのだ。
 

</object>

YouTube: Cesaria Evora - Petit Pays




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淡水と海水の官能

2014-08-04 22:31:18 | インポート
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 梅雨も明けたというのに、ここのところ
 雨が多いですね。
 まあ、雨でも風がなければ俗に言う「雨凪」になって、
 すごく風情がありますね。

 特に、雨水と海水の比重が違う事により、雨粒が海面に浸透せず、
 広大な大海原一面で丸い粒々がポロンポロン弾かれる現象は、
 「真珠のカーペット」とも呼ばれ(ぼくが勝手に言ってるんだけど)、
 たとえようもなく美しいものです。
 その情景にシーカヤックで身を置くことになった際には、
 ぜひラッキーだと思ってもらえれば。

 ここ数日、真珠のカーペットに包まれながら、
 淡水(雨水)と海水って、
 大空や山を通じて繋がってると同時に、
 違う性質のものなんだなあ、とも改めて気づかされました。

 なんというか、海水の方が粘り気がある。
 サラッとした雨水が海面を転がることにより、
 対比的にそう感じるわけです。 

 そういや、淡水より海水の方が粘り気があるなあというのは、
 川から海に出た時にもよく感じる事だ。
 たとえば日置川や熊野川、四万十川の上流の方からカヤックで下り、
 最後に海に出ると、
 川と海とで水の質感が全然違っていてとても驚く。
 川の水にはサラッとした清冽さがある一方、
 海水には独特の粘り気のようなものがある。
 官能的な粘り気とでも言うか。

 カヤックを通じてお尻から感じる
 海の微妙な粘り気みたいなもののフィーリングは、
 たとえば黒人音楽のグルーヴ感とか、
 ブルースフィーリングなどに相通ずるものがある。

 まあ、感覚の世界なんだけどね。
 でも波の運動性と音の波長って似てるわけだし、
 何万時間と海の上に尻を置いてきた身にとっては
 普通に感じられることです。
 波ウネリも黒人音楽のグルーヴ感も、
 連続曲線的な動きだからね。

 ということで今日の曲は、
 デイヴィッド・T・ウォーカーというギタリストの、
 まるで海水の官能的な粘り気を表現したかのような、
 ブラックフィーリング溢れるプレイ、
 「What's goin on?」
 いい意味ですごくエロい演奏だ。

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YouTube: David T Walker & Bernard Purdie What's going on





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Call of the Wild

2014-08-03 22:29:30 | インポート
P1010177

 この土日は遠くの台風の東側の雨雲がかかり、
 雨模様でしたが、
 夏の雨の海でのシーカヤッキングというのは、
 地球規模の自然の鼓動が生々しく感じられ、
 そこに身を置く感覚には、
 ひときわスペシャルなものがあります。

 突然、全身を包み込む、海面を叩く雨音。
 緑の海と、いぶし銀に光る雨粒との色彩コントラスト。
 雨の海面ほど美しいものはないと改めて思いました。
 
 そして岩礁で轟く、
 目の前で炸裂する、
 はるか遠くからの台風ウネリの胴の太いベース音。

 ちなみに、千キロ以上離れた遠くからの台風うねりというものは、
 エネルギーだけが水伝導でやってきて、波打ち際でドーンと
 パワーを放出します。なので、出艇、上陸時には細心の注意が必要ですが、
 だけど沖はすごく面ツルで穏やかで、
 いったん沖に出ると漕ぎやすい状況。

 そういう中に身を置くシチュエーションとはまさに
 シーカヤックを漕いでいる時以外ありえないわけで
 そこでは、
 自然界の色彩や音、風の質感や肌触りに、より敏感になってきます。
 そしてそこで聞こえてくる、
 Call of the Wild、
 Voice of the ocean planet.
 素晴らしいです。
 そんなもののために、
 シーカヤックをやり続けていると言っても 
 過言ではないですね。

 そうして五感が磨かれた状態で、
 海から上がったあと聴く音楽はまた珠玉の味わいがあります。
 ということでこれからしばらく、
 ブログ記事と同時に、その日海から上がって聴く音楽を
 ここに載せたいと思います。

 今日はこれ。ブラジルの俳優であるセウ・ジョルジュが、
 デヴィッド・ボウイの曲をギター一本で弾き語りしているやつ。
 海っぽい。

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YouTube: Seu Jorge - Changes





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