プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

アイ・ラヴ・ユー・湯浅湾

2011-06-27 13:43:40 | インポート
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 四季折々、詩情あふれる湯浅湾。
 こんなよいホームグラウンドがあるからこそ、
 いろんな場所へのトリップも楽しめるし、
 トリップが充実するからこそ、
 改めてホームのよさも分かってくるというものです。

 アイ・ラヴ・ユー・湯浅湾。

 あともうちょいで梅雨も明け、いよいよ本格夏の海モードですね。
 より海とディープに親しくなれる季節。
 湯浅湾シーカヤックツアー、ご予約受付中です。
 http://www.island-stream.com/  

 この夏、アイランドストリームのワンデイツアーのあと、
 当方のベース基地のそばのテラスで自家製のあんずジュースをお出ししますので、
 よろしければ潮風を感じながらゆっくりしていってください。

 なお、様々な場所でのたくさんのツアー写真集も用意しております。
 また代表の平田 つよしが訪れた世界中のカヤックトリップの多数の貴重な写真も
ご覧いただけます(インド、フィジー、アンダマン・ニコバル諸島、ニュージー、
タスマニア、タイ、ヴェトナム、アラビア半島、インドネシアなど)。
 よろしければそんな海旅のお話なども交え、
 非日常のワクワク感に彩りを添えさせていただけます。

 ツアー後、一息ついてカヤックにまつわるたくさんの写真を閲覧したり、
 他の参加者やスタッフと
 海やカヤックや旅談議に花を咲かせるのも楽しいものです。


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カヤック&シュノーケリング

2011-06-25 14:33:44 | インポート
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 ちょっと前までわりと涼しかったのになんだか本格的に暑くなってきました。
 カヤックで人の入ってこれないビーチまでサササーと漕いで行き、
 そこでシュノーケリングするのに最高の季節の到来です。

 ここ和歌山・湯浅湾のツアーでも昼休みのシュノーケリングが楽しいですし、
 さらに南の海岸線に足を運ぶと、サンゴや熱帯魚のいるエリアもあって、
 これから暑くなればなるほど、ワクワクしてきます。
 和歌山は海岸線の岬ひとつひとつ越えるごとに黒潮の影響が強くなり、
 それに伴って南方的な香りが濃くなってきますが、
 その変化を全身の感覚で捉えることができるのが、
 カヤック&シュノーケリングのよさですね。

 さて、そんなわけで直近のツアーのご案内です。
 ちなみに下記の「産湯」「みなべ」「田辺湾」の3つは、
 夏期お勧めトリオとして準定番ツアーになります。
 他の日程でもリクエスト受け付けますのでよろしく。
 
【スキルアップ講習 7月1日(金)】
 より充実して楽しむために一通りのスキルを身につけよう。
 水温の高いこの時期に存分にやっておくと効果的です。
 http://homepage3.nifty.com/creole/skillup.htm  

【中紀・産湯(うぶゆ)海岸ツアー 7月2日(土)、7月14日(木)】
 中紀の隠れた名フィールドを巡り、中紀にもかかわらずサンゴがあり
熱帯魚も多いスポットでシュノーケリング。抜群に水質のよい環境です。
http://homepage3.nifty.com/creole/ubuyutour.htm

【南紀・田辺湾ツアー 7月7日(木)】
 黒潮の息吹を全身で感じながら、宝石のような多島海をゆったりトリップ。
 シュノーケルではサンゴ、熱帯魚が楽しめます。
http://homepage3.nifty.com/creole/tanabewantour.htm

【南紀・みなべ海岸ツアー 7月11日(月)】
 ウミガメが寄りくる美しい浜辺から、神の住む無人島へ。
 シュノーケルではサンゴ、熱帯魚が楽しめます。
http://homepage3.nifty.com/creole/minabe.html

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インプレッション

2011-06-23 02:04:48 | インポート
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 どこにでも置いておけるし、どこにでも持っていくことができる。気合入れれば全世界プラネットアース海・川・湖どこででもセッション可能となるツール、フォールディングカヤック。
 先日その試乗イベントを行いましたが、各艇の印象を一言ずつ記しておきます。なお何度か乗ってる艇もありますが、先入観なく書いておきます。あくまでインプレッションで、人によって、使い方によって変わってくることをご了承ください。さらに気になる方は、アイランドストリームまで、メールにて。sunnyrain@nifty.com

 ● シーショア500(フジタカヌー) 他のどの艇よりも直進性があり、またボリュームもある。小回りはあんまり効かないが、海上にてドッシリ自分を包んでくれる安心感がいい。海を長旅するならこれ。

 ● スペリオ480 (フジタカヌー) 直進性、リーンした時の回転性、両方ある。まあ旅してて荷物積んでる時はリーンはいらないけど。旅向きだけどデイツーリングに使っても面白い。

 ● トレック430 (フジタカヌー) 横幅広く安定感あるが、同時にスピードも出る。荷物もたくさん積める。個人的にはこれ、一番ほしいかな。

 ● アルピナ1 450(フジタカヌー) 新発売艇。上記の艇と比べて、組み立て易い。直進性、取り回し両方良し。一日20~30キロくらい漕ぐデイツーリングによさそう。

 ● アルピナ2 430(フジタカヌー) 1人乗りにも2人乗りにもツーリングにも旅にも釣りにも、と汎用性が高い艇。足がやや遅いとか波を食うので波が出たらとたんに漕ぎづらくなるとか色々短所もあるけれど結局これをチョイスしとくとハズレなく、ガンガン使える。

 ● アルピナ1 400(フジタカヌー) 意外とスピード出る。取り回しもいい。12キロと軽量なのもいい。コクピットが小さいのでLサイズより上の男性は乗り降りきつい。女性にお勧め。

 ● クルーソー460 コクピッドポッド(バタフライカヤックス) 直進性よく、ボリュームもあって、海旅に面白そう。旅向きだけどデイツーリングでやや遠出するのにもよいだろう。コクピッドの位置がやや高いが、慣れたら気にならない。船体布やフレームなど、パーツ一つ一つにこだわりがあり、クオリティが高い。逸品。

 ● クルーソー415 トランスフォーマー 川、海両方行け、あちこち頻繁に活躍する、使い勝手のよさそうな艇。この艇、ほしいね。とにかく、この値段でよくこれだけできるなあ、というクオリティの商品を作ってるバタフライさん、今が買い時かもしれない。

 なお上記の全ての艇をアイランドストリームで扱っていますのでよろしく。


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未来志向の乗り物

2011-06-20 23:53:08 | インポート
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 今年の梅雨はいつものシトシトと違って結構ガッツリ降る日が続きますが、そんな中でも18日の体験会と19日のフォールディング試乗会を無事に開催・終了することができました。どうもありがとうございました。

 特にフォールディングカヤックのイベントでは、フジタカヌーの藤田社長とバタフライカヤックスの高嶋社長にお越しいただき、製作者の立場から貴重なレクチャーをいただき、とても有意義な時間となりました。
 全10種類近くの艇を参加者のみんなで一通り試乗したあと、かるも島までツーリングに行きました。

 あらゆる旅の中でも、自然の鼓動を最も敏感に感じる旅。
 ぼくなんかはそう実感しているからカヤックトリップをライフワークとしているわけですが、その最強のトリップツールであるのが、フォールディングカヤック。
 感性の豊かな人のための、未来志向の乗り物だ。


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フォールディングカヤックのイベント

2011-06-15 09:11:35 | インポート
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 ちょっと前の記事で、6月18日(土)に開催する「お手軽シーカヤック体験会」に続き、翌6月19日(日)には「フォールディングカヤックレクチャー&試乗ツーリング」イベントをしますとお伝えしましたが、その案内ページへのリンク先が間違っていたようですので、訂正いたします。正しくはこちらです。
 http://homepage3.nifty.com/creole/fold0619.html

 折りたたみできるフォールディングカヤックは、訪れた土地の自然に深く入り込んでいける、最良の旅のパートナーです。水がある限り、世界中が遊びフィールドと化します。そういや去年、そんなテーマで作ったカヤックトリップのサイトがありました。ついでといってはなんですが、たくさんの写真を散りばめていますので、よろしければこちらもご参照ください。
 http://funkysea.art.coocan.jp/index.html
 
 というわけで6月19日(日)、フジタカヌーの新艇や新進気鋭のメーカー「バタフライカヤックス」の艇も試乗できる、またとない機会ですので、ぜひお見逃しなく。なおバタフライカヤックスのサイトはこちら。
 http://www.bfkayaks.com/ 
 数年前にできたばかりのメーカーですが、驚くほどクオリティが高いですよ。

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お手軽シーカヤック体験会

2011-06-15 08:48:21 | インポート
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 シーカヤックにはいろんな楽しみ方があって、
 前回はそのディープな側面についてお話しましたが、
 一方レジャー・レクリエーションとしても万人が親しめる、
 とっつきやすさもまた魅力です。

 もちろん精通した人がそばに付いていればの話ですが、
 初めてにかかわらずこれほど楽しめる海のスポーツは
 そうそうないでしょう。サーフィンでもウィンドでもヨットでも、
 楽しめるレベルになるまで、相当の練習時間を必要とします。

 さて、今週末18日(土)には、海に親しむ最良のツール「シーカヤック」を
 まるで海を見に行くついでの感覚でお楽しみいただける、
 「超お手軽シーカヤック体験会」を開催します。格安です!!

 初めての方でもきちんとレクチャーをいたしますので安心ですし、またある程度経験のある方も浜にずらっと並べたいろんなカヤックを試し乗りしていただいてOKですので、有意義な一日をお過ごしいただけるかと思います。
 ファミリーも歓迎。詳細はこちら。
 http://homepage3.nifty.com/creole/taiken0618.html 


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野性の炎

2011-06-14 11:03:11 | インポート
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 先日の湯浅湾一周35キロツアーは無事終了しましたが、湯浅~田辺湾50キロツアーは悪海況のため中止としました。

 35キロとか50キロとかいうと何やら体育会系ノリのように思われるだろうけれどそうではなく、こういう長距離を漕ぐってのはまさに旅の真髄の感覚ですね。岬一つ一つ超えるごとに風景がガラッと変わり、それに応じて世界もガラッと違って見えてくる。天候・海況の変化を敏感に捉えるアンテナを常に張り巡らせながら漕いでいるうち、だんだんだんだん風や波や雲の流れといった自然の脈動の中に溶け込んでいく感覚に変わってくる。
 こっちの世界に属しているオレ、という感覚。

 もちろん今の日本社会に属している一個人のオレだが、
 それだけじゃなく、大自然や宇宙に抱かれ、
 悠久のスケールの海の世界にも属しているオレ、という意識も、
 こんなおかしな世の中で自分自身を気高く保つためにも、大切なことだと思っている。

 漕ぎ続けるうちにやがて、心の奥底に何かが揺らめき始めるのを感じる。
 静かに揺らめく野性の炎。
 そいつが灯された時、なぜか無性に音楽を聴きまくりたくなってくるし、詩的かつパンチの利いた文学作品を読みまくりたくなってくる。

 同じく奥底に揺らめくやつがあるからだ。
 たとえばヘンリー・ミラーやウォルト・ホイットマン、ルイ・フェルディナン・セリーヌ、エドゥアール・グリッサン、エメ・セゼール、ル・クレジオとかの文学作品の奥底に揺らめく野性の炎と、シーカヤッキングのそれとは激しく共振するものがある。またロックンロールやジャズやインド音楽やアフリカ音楽のエッセンスともギンギンに通じるものがある。
 そんなのを通じて内的世界を押し広げていきたい、日常生活と同時にハートの世界も豊かにしていきたい、片方だけでなくその両者のフィードバックこそが人生だ、というのがぼくの中にはずっとある。
 
 と言っても別にぼくは知的な人間というわけではないが、シーカヤックとはフィジカル・体育会的な側面よりも、知的、感性的、ハートの世界に訴える部分により面白みが濃い乗り物だと実感している。だから仕方がないのである。またそいつを他人に押し付ける気もさらさらないが、ぼくがアイランドストリームを始めた動機も、これからも続けていく動機も、結局はそこらへんにある。
 おもろい世界だ。


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水と生命

2011-06-13 10:02:03 | インポート
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 今年は梅雨入り、早かったですね。
 また、南海上の太平洋高気圧の押し上げが強いせいか、
 通常7月に入ってから来るはずの梅雨末期の大雨も、
 もう来ちゃっていますね。

 梅雨時期の海やシーカヤックの特徴に、この時期ならではの魅力について、
 簡単にまとめたエッセイを毎年この時期に載せていますが、
 よろしければどうぞご参照ください。
 http://homepage3.nifty.com/creole/tuyu.htm



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一番大切なこと

2011-06-12 14:45:09 | 震災や原発に関連する事
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 今日は待望の湯浅~田辺50キロツアーの日だったんだけど悪海況のため中止にしました。
 こんな日は何をしているかというと本を読んだりデスクワークしたり色々です。
 というわけで前回記事の続きです。

 特に最近は原発関係の本読みまくってるんですが、読めば読むほどヤバいなと思う。地震の活動期に入った今、即刻原発をストップしなければとんでもないことになる危険性が極めて高いぜ、という思いが募っている。

 じゃあ発電はどうすんねん、原始時代に戻るんかいな? という意見がふつう返ってくるが、実は火力発電で全部まかなえるらしい。というか、元々火力で全然OKなんだけど原発を使いたいがために火力発電所の稼働率をわざと落としているというのが実態である。それを稼働させるだけで、計画停電も、節電すらもしなくていいという指摘がある。
 え、そうだったの? とあきれ返るほど簡単な話だ。

 じゃあなぜ原発にこだわるのか。
 早い話が原子力によって潤う方々の利権構造ができているからである。
 国、産業界、政治家、御用学者がタッグを組む「原子力村」が強固だからだ。
 別に原発が優れているわけでも、クリーンなわけでも、それがなきゃ電気が足りなくなるわけでもない。
 原発が廃止されれば彼らが困るから廃止しないだけの話である。

 野田ともすけなどの本を読んでるカヌー・カヤック愛好家はある程度知ってるだろうけど、海・山・川をコンクリート積めにする公共事業しかり、日本は政・官・財界の「鉄のトライアングル」構造が強固にできあがっていて、ちょっとやそっとでは崩れない。その上、司法の独立性があいまいなので、国家がかりの「鉄のトライアングル」の大犯罪を裁ききれない。たとえ地球を滅亡させるスーパー化け物犯罪でも裁ききれない。
 その点、日本は実は民主主義国家ではないのである。

 ほんとは原発を即刻廃止しても全く困らない。
 実は電気は原発なしで十分足りているという話もある。
 http://www.youtube.com/watch?v=PLJVLul6Wz0 

 もちろん太陽光や風力や地熱発電など自然エネルギーに即移行すれば一番理想だけれど、実際問題、急にそいつでは賄えない。むしろ「やはり原発がなきゃダメだろうがバカめ」という口実にされる恐れがある
 まずは火力をフル稼働すればいいんだよ。
 それも石油ではなく天然ガス。

 天然ガス・コンバインドサイクルの発電方法が今のところ一番現実的で、しかもクリーンで効率がよいようだ。「結局火力だろ、じゃあ温暖化の原因である二酸化炭素の排出量はどうなりまんねん?」 という反論も出ようが、実は最も温暖化の原因を作っているのは原発からの「温排水」であるとも言われている。なんせ1日に出す温排水の熱量は広島型原爆の100個分もあるのだから。それに比べればガスコンバインドは遥かに熱効率のよい発電だ。また、必ず化石燃料の埋蔵量の話になるけれど、メタン・ハイドレードやコールヘッドメタン、タイトサンドガス、シェールガスのような天然ガス田が世界各地で新しく次々発見され、日本近海にも100年分くらいのメタン・ハイドレードが埋蔵されているという。

 もちろん天然ガスコンバインド発電が究極にいいとは思わんけれど、
 最も早急に大切なことは原発を止めることなのだ。
 次の原発事故を絶対に起こしてはならないのだ。
 そうなれば何もかも、日本人全員試合終了なのである。

 太陽光や風力は、急に止めさせる力はない。
 火力でしのぎつつ、自然エネルギー発電の可能性を追求しまくっていけばいい、
 なんでそんな簡単なことをみんな言わないのか、不思議に思う。

 いずれにせよ、「原発止めたら電気どうすんねん、原始時代に戻るんかいな?」なんて意見はとてつもなく恥ずかしい無知なたわごとだと思うべきである。


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10万年後の安全と今現在の危険

2011-06-12 11:38:29 | 震災や原発に関連する事
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 ちょい前に「10万年後の安全」というドキュメンタリー映画を見た。
 原発から出る汚物に関する映画だ。

 原子力発電はクリーンな発電方法だと言われ続けてきたが詭弁もいいところで実際は大量の高レベル放射性廃棄物(いわゆる「死の灰」)っていうとんでもなくダーティーな汚物が出る。
 もちろんその汚物をどうにか処理しなければならない。
 で、宇宙に捨てに行けばいいとか深海底に沈めたら大丈夫だとか、過去色々議論されてきたけれど、宇宙に捨てに行くロケット発射の際に事故・爆発でもあったら人類が終わっちゃうし、海も海底火山や深層水の流動などの問題がありすぎる。で結局、岩盤を削って300m以上地中深くに埋めるという地層処理が、世界中で採用されるようになった。

 この映画は、フィンランドに建設中であるオンカロ永久地層処分場の施設の中に実際に潜入し、このプロジェクトの実行を決定した専門家たちに、毒性が消える10万年後までの安全性を問いかけるのがテーマだ。
 10万年だぜ。
 たとえば10万年前といえばネアンデルタール人の時代だ。

 廃棄物が一定量に達すると完全に閉められ、二度と開けられることはないというけれど、
 果たしてその保障はあるのか?
 数万年後そこに暮らす人たちにその危険性をきちんと警告できるのか?
 結局どうなるのか、専門家も誰も分からない。

 ということでかなり色々考えさせられたけれど、
 ふと我に返ると、そんな心配をする以前に現在の日本の状況はもっともっと深刻だ。
 むこうは10万年後だけれど、こっちは今現在の話だからである。

 日本の原発で出た高レベル放射性廃棄物はどこに行くのか?
 実は日本には地層処理場がない(一時高知県の東洋町が候補として挙がっていた)。
 で、青森の六ケ所村の再処理工場に行く。
 そこでウラン235とプルトニウムを取り出し、新しい燃料として再び使えるようにする。
 いわばリサイクル工場である。
 しかし実のところは、地震国で地層処理できる最適地もないから、「リサイクル」という一見聞こえのいい名目を採用しているだけなのだろう。そいつのリサイクルは極めて危険かつ難しい作業なので、実際には無理なのだ。
 
 案の定、再処理工場は機能しておらず、
 試験運転さえも完了できずほっぱらかしになっている状態である。
 そう。リサイクルも地層処理もできず、とりあえずプールにためてごまかしているのである。

 そうして全国の原発から集まってきた「死の灰」は、
 再処理もされずたまりにたまって、貯蔵プールは満杯寸前になっている。
 貯蔵プールの汚物キャパは3000トンだが、
 もうすでに2727トン入っていて残り173トンしかキャパがないのだ。
 どういうこっちゃねん、まったく。

 そんなわけで六カ所村には運べず、
 全国の原発のプールでとりあえず汚物をため込んでる状態が続いている。
 ちなみに福島第一原発の四号機の水素爆発は、
 冷却できなくなったそいつのシワザだったというわけだ。

 福島第一原発はもちろんヤバいし、
 原発震災に見舞われる可能性がある全国の原発もヤバいけれど、
 最もヤバいのは六ヶ所村の再処理工場で、
 こいつが事故を起こせば日本は消滅、
 世界中が深刻な被ばくすると言われている。

 そしてヤバいことに、3月11日の大震災の約1ヶ月後の4月7日に最大余震があり、その時六ヶ所村再処理工場では外部電源が遮断され非常用電源でかろうじて冷却できた、というドエライ事故があった(事象ではなく、事故ときちんと言わなきゃいけない)。震災や福島原発のドサクサにまぎれてあんまり騒がれず、マスコミもサラっとしか言わなかったけれど、とんでもない話だ。毎日毎日福島原発のニュース見てると感覚がマヒしてくるものがあるけれど、とんでもないことをとんでもないと思う常識的感性を失ったら人間、終わりだと思う。まあこんなこと、自然を愛でるこんなブログ上で書きたくないけどね。
  
 フィンランドの最終処理場は過去2億年ほど地層が動いていない安定した岩盤に作られているけれど、こちら日本の足元はガンガン揺れる断層・亀裂だらけの若い地層である。で、実際のところ日本の原発の耐震設計も結構いい加減らしい。福島のメルトダウンも想定外の津波が原因だと言われているが、実は地震の際に配管が断裂したからだと指摘する人も多い。
 六ヶ所村の処理場の下にも活断層があり、またプルトニウムとかがガンガン流れている配管が複雑に絡み合っている。
 そいつが破断してドカーンと福島第一みたいなことになったら・・・・?
 イマジンしたくないよね。
 
 むこうは10万年後だから悠長だ、とはもちろん思わないけれど、次どこかの原発が事故起こすと今すぐに国が滅亡する日本は、その比ではない。将来の夢も仕事も趣味も恋人も家族もキューっと一杯飲む冷えたビールも・・・、現在未来だけでなく過去の思い出とかおれたちのなにからなにまでが終わりである。地震が活性化している今、日本の原発は、「そのうちに」ではなく、「即刻」とめなければならない。
 映画を見て改めてそう思った。

 ※写真はそんな話とは全く関係ないカヤックトリップ時のもの。アラビア半島。 


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湯浅湾一周35キロツアー変更

2011-06-01 00:20:11 | インポート
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 先日5月29日(日)に予定していました湯浅湾一周35キロツアーは、台風接近により中止としました。

 代わりに次の6月4日(土)に延期催行いたします。
 一度は巡っておくべき、
 関西屈指のシーカヤックコースを楽しみつつ回りますので、
 この機会をお見逃しなく。

 なお、今後のお勧めイベントは下記の通りです。

 ガッツリ漕ぐイベント、誰でも気軽に参加できるイベント、有意義な情報を得ることができるイベントなどバラエティに富んでいますので、みなさんぜひどうぞ。

☆6月12日(日)
「湯浅~南紀田辺、1日50キロ体験ツーリング」
魂を鼓舞し、明日への扉を開くロングーツーリング
http://homepage3.nifty.com/creole/longtour.html

☆6月18日(土)
「お手軽シーカヤック体験会」ファミリー歓迎!
海を見に行くついでの気軽な感覚で、誰でもご参加OKのイベント。
http://homepage3.nifty.com/creole/taiken0618.html

☆6月19日(日)
「フォールディングカヤック、レクチャー&試乗会」
折りたたみカヤックの魅力を徹底解剖し、ツーリングも楽しむイベント
http://homepage3.nifty.com/creole/fold0619.html


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