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其の5

2008年05月03日 | テイルズフロムオーストラリア

~車をゲット!~の巻



・前置き
しばらく放っておいたせいで、鮮明だった記憶がなくなりかけてしまっていました。
現在はとっくの2年ほど前に日本に帰ってきており、日本の会社に勤めていて、こちらに生活する間にあの頃を忘れつつありました。(実際に言葉遣いも、前に比べてこちらの俗っぽいものになってきています。嫌なもんですが、ちょっと急いでるんですんません。)
今日自分で読み返すうちに、このまま放って置いたら思い出せなくなる危険があると気付いて、バタバタと綴ります。
綴るうちにまだまだ思い出せるようです。

輝きが色褪せて、一般論にすり替わってしまう前に・・・



【登場人物】
☆私
→ワーキングホリデービザで一年間、豪州に滞在する。動機はゴルフを思う存分したいから。

☆いわのさん
→若いころの事故(確かバイク)で車椅子生活を送るバスケマン。私が本当に出会った奇跡。

☆その他の取巻きの人たち数名
→いわのさんの周りの人たちとか、職場の人とか、まだ色々。




ワーキングホリデー(以下WH)での、パースにおける一年間の滞在生活において、
ごく個人的ですが、もともと車がないと成り立たない人間であるという人間性からもありますが、
最初から最後まで車は絶対に必要だという信念を持っていました。

実際それで正解だったと思うのです。

仕事も2つ兼ねて持てましたし、なにより、
日本人が一人もいない本当に外人ばかりの職場で、外人を相手に外人と共に働くことができたのが本望でしたし、なによりの収穫でした。
シェアメイトは車を持っておらず、シェアハウスは郊外にあったので買い物には車は必需品ですし、大量に買い込めるので大いに便利でしょ。
なぜ周りの人たちは車を持たないのか不思議でしたが、まぁそれで持ってる自分に付加価値がついたわけですから。
それがコミュニティということなんでしょうね。今納得。

さて、本題。

いかにして車を手に入れるのか、
ここではとりあえず、私がどうやって車をゲットしたのかで行ってみます。

だいたい、WHであるとか語学留学で滞在している人が車をゲットするには、やはりシェアハウスと同様に(前章を参照のこと)、
・日本人向けのエージェント
・語学学校
・日本食レストラン
・インターネットカフェ
・ネット内の日本人豪州滞在者が作ったホームページにある掲示板
(とても便利です。住んでる地域など色々と絞り込んで、欲しいものなどをやり取りできます。)
等の掲示板にある募集からアプローチすることになります。
私も上記の全てにあたって、たくさんのメモをとりました。

余談でしょうが。
あの時、なぜそう思ったのか、
オーストラリアに着いてわずか2週間の時点で、私はすでに車を持っていました。
人間性がそうさせたのでしょうか。
私は上記の通りのゴルフ好きで、クラスでも事あるごとにゴルフの話をしていたのです。
そのうちにクラスメイトも乗ってきて、
「じゃあ、ゴルフ部作ろう」
と何度も話すようになって、私的にもそりゃ大歓迎ですから。
その話ばかりになるにつれ、
「なら、車がいるねえ。」
という話になって、
「どの道買うんやから、今買おうかね。」
というのもあったのかも知れません。
そのクラスメイト達、
女の子が3人くらいで、男が1人の合計4人だったのです。
そのうちの1人の女の子が器量が良くて、確かもうすでに半年くらいは滞在していたWHの人だったのですが、
その娘が情報通といいましょうか、ものを良く知っていたので、私はよく相談にのってもらっていました。
今思えば非常に良い娘でした。感謝しています。いい出会いでした。
あなたはこんな所は読まないでしょうが、とりあえず。
まあ、自分も滞在が長くなると色々と人の世話は進んでしてあげましたし、
それが本来の人間社会のあるべき姿で、普通のことなんですけどね。
いまとなっては、なかなか難しいというか、感覚が鈍ってしまうのが現在なんですよね。
こうやって振り返ることって大切ですね。
日々にかまけて大切なことを忘れてしまうと、ささいなことでも間違いを犯してしまいますよ。歴史もそう言っています。
私は、あの経験があったおかげで、この大切な事を今どうにか手放さずにつかめているようです。
きっと大切に持ち続けて、役立てていきたいです。

まあ、余談でしょうが、
そのクラスメイトたちとのゴルフ部活動は実行しました。
続きはしないんですけどね、分かり切った事でしたからよかったんですけどね。
結局、その女の子3人は、打ち上げで行ったフリーマントルという街の名物である生牡蠣を食いながらビールを飲みたかっただけのようでした。
とてもいい思い出です。しみじみ。
とにかく、車を早急に手に入れることになったキッカケのひとつになったわけですから。
感謝。謝謝。
さもなきゃ、基本のんきな自分は出遅れたのかもしれなかったのですから。
当時、ホームステイ先で出会った日本人2人(前章参照)と、夜の寒空の下で他愛もない話をつまみにビールを飲むこともなかったのですから。

また、本題にもどります。

さて、たくさんのメモを取りました。
それでもやはり、当時の自分には直接外人と取引をすることに対しての不安はぬぐえませんでした。
結局私は、
・ネット内の日本人豪州滞在者が作ったホームページにある掲示板
から車をゲットいたしました。

この物語を無視しては、前に進みませんので行きます。

さあ、車の欲しい私はエージェントの所に行って、1時間3ドルだったか詳しい値段は憶えないですが、安くはないお金を払って、【豪ねっと】といういわゆる現地人コミュニティサイトにアクセスを続けたのでした。
掲示板に、
・2500ドルくらい出せます。
・走ればいいです、こだわりなし。
・○月△日までにお渡しください。
パースより。
との旨を掲示したのでした。
いろんなところのメモももってはいたのですが、どれも危険なにおいがプンプンしたり、高すぎたりしていたので、手を出しあぐねていたのです。
すると、2日後くらいに私の【豪ねっと】の掲示板に返信が来てくれました。
いわのというひとでした。
・ちょうどパースからシドニーに移ることになったので、車譲ります。ちょっとぼろいので2000ドルで良いですよ。マツダの20年物で、4ドアハッチバッグ。
とのことでした。

ちょっとオーストラリアのことに興味がある人なら知ってると思いますが、
向こうは関税なんたらかんたらのおかげで、新車は半端なく高いのです。
私のシェアメイトは、私が出て行くころに日本で90万円で売っているスズキのスイフトという車を、160万円で購入しました。
グレードとかぼったくりもあるのでしょうが、2倍です。
事実です。
だから、オーストラリアでは20年物であろうが、性能がよければいくらでも町を走っています。

それを自分は目の当たりにしてましたし、なによりすぐに欲しかった物ですが、ちょっと不安があったので、意味もなく日本の家族に相談してみたりもしました。
家族も「いいんじゃないの?」みたいなことをいってくれたので決心をして、すぐにお願いしますの旨を伝えて、翌日に会ってみせてもらうことにしました。
ちなみに、家族にはNZに留学した経験のある兄がいます。

翌日、いわのさんに会いました。
髪も髭も不精になってて、少し驚いたことに車椅子の方で、運転するのに特別な装置をつけておられました。
そういう方だったので、お茶でも飲みながらとかいうわけにはいかず、
乗ってみるが一番わかるよ。
ということだったので、悪い人ではないだろうと思い、少しドライブをしたのでした。
自分は車椅子バスケットのプロみたいなもので、パースのチームに所属しているんだけど、これからは遠征でシドニーに数年いくことになるから、ちょうどよかったんだ。あさってにはちょうど発つんだ。
君はいいタイミングなんだ。
ということを言われていました。
私は、ブレーキが度々キィーーッ、キィーーッとスクリーチング(金きり音をあげる)する以外はどこも気にならなかったので、問題ないので買います。と商談を決めて、いわのさんからこの車の扱い方・注意点・交通ルールの違いなどをしっかり聞きながら、コーヒーをダッシュボードにこぼしてしまい、
「ああ!すいません!」と謝り、
「明日には君のだからいいんだよ。」といわれて、
「そっか。」
とかいって笑ったりしました。

翌日にはお金を渡して、車を手に入れました。
いわのさんは車を持ってくる際に、白人の友達と2台で来ました。
話を聞いていると、どうやらそのマツダはその白人のかたの所有物で、いわのさんはレンタルしていたようで、友達もちょうどいいから売ろうという旨でした。
そんなことはどうでもよかったんです。
ただ、いわのさんの英語があまりにも我流だったので、少し変だなと思ったのは事実です。
本当に今から一年前くらいまではその微かな疑念というのは持ち続けていました。
失礼なことなのですが。

一年間のうちに修理をしたのは4回だけという充分な成績を残したのですから。
なんの文句もあってはならないのです。
ただただ感謝するのみなんです。
でも、私も車を大いに愛して、いくつもの難点をともに愛を持ってクリアしたのも本当です。

しかし、あの微かな疑念も一年くらい前に、何気に見ていた
【情熱大陸】
というテレビ番組で吹っ飛びました。
なんと、パースのプロ車椅子バスケチームで活躍する岩野博さんが特集されていたのです。
本当に驚いて眼を疑いました。
これは私が出会った本当の奇跡でした。

【岩野博の日記】
で彼のブログを検索してみてください。
http://blogs.dion.ne.jp/paracan/
人は見かけによらないものです。見かけで判断したりすると大変な失礼をすることになってしまいます。
彼の英語が我流だったのも、ただ純粋にバスケがしたくて、ただそのための英語だったからなんです。
本当に素晴らしい人なのでした。
画像がその人です。
髪も髭もさっぱりして見違えましたが、間違いなくあの方です。

私はこのような素晴らしい方々に支えられながら、WHの一年間を無事に過ごせて、かけがいのない経験をさせてもらうことができたのでした。

車をゲットすると、いろいろといいことがあります。
・シェアメイトや同僚に大いに貢献できる。
・自由に観光できる。
・ゴルフに行ける。
・仕事が複数もてるし、選択の幅がひろがるし、給料もはるかにいい(白人の働く職場とか、日本の大企業はやけに)。ただ、それなりのコミュニケーションができる英語はいるでしょうし、当たり前に気持ちがないと採用は難しい。
・仕事で頼られる。
・終電がない。
・いつでもコンビニ、マックに行ける。
・水族館、海水浴など気軽に行ける。
などなど多数。

おすすめします。

やっぱり、最初のスタートアップは日本人を介するのが正解でしょう。
慣れてきたらオージー相手に1人でDEALしましょう。
何にも知らないまま行くと、相手にもそれがすぐにわかります。
物騒な世の中ですから、自分をしっかり持って、自分に見合った行動に徹するべきです。
自信があっても、自信が持てるようになるまではいくらしたくても控えるべきです。
出来ることからこつこつと。です。
自信なさげのふらふらしている人というのは、相手からすぐにわかります。
いい人ばかりならいいのですが、悪用する人もいるのが現在の世の中です。
むかーしからかもしれませんが、とにかく文明化していくにつれ、物騒になっていくのは事実のようです。

とにかく、奇跡に感謝。
みんな、ありがとうございます。

次回は、そうですね。
~仕事をゲット!~
でいきましょうかね。

では、また会いましょう。


つづく。
コメント (8)
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