80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

ペーパーで作る西武赤電(501系編[1])

2023-07-19 08:50:39 | 私鉄電車
似たようなタイトルが乱立しております。笑
「ペーパーで作る」と題したものはクハ1411形で一度アップしたのですが、8連から10連プロジェクトに戻ったため、今後は501系編でこのタイトルを使うようにします。

501系はクモハでサハ2両をサンドイッチした4両編成です。「竣工図」には主要寸法しか載っていませんが、基本的にはそれ以前のクハ1411形、もっとさかのぼれば国鉄クハ55と見るからに同寸なので、窓幅800mm、柱幅100mmとして図面を起こし、一気に窓抜きを行いました。なお「湘南顔」の部分はまだ寸法を検討中です。



今回は1975年時点で新宿線に転入していた編成の中から第3編成(503F)をプロトタイプに選びました。この編成のサハは初代501系(のちの351系)とともに製造されたため、クモハとは床高さや屋根カーブなどに微妙な違いがみられます。もっと分かりやすい外見的な違いは、窓の中桟の位置が高くプレスドアを使用していることです。

多くの文献では上のような違いが書かれていますが、これ以外にもパッと見で何か違いがあるように感じて悶々としていました。いろいろ眺めまわして分かったのは窓の構造の違いです。ざっくり描くとこの図のようになっていて、クモハは外板の切り抜き寸法が広くサッシ押さえが露出しており、このため柱が細く見えているのでした。

※2023.7.19 8:50,サハ1501初期車の中桟位置を中央→上1/3に修正しました。


ただ、このサッシ押さえの幅は、この後製造される451系などのユニット窓や701系などの単独窓のものより狭く、無視できる程度なので、クモハよりもサハの窓を「気持ち広めに抜く」というフィーリング頼みの手法でお茶を濁しました。


あと、サハどうしの連結部に後年設置されたとされる両開きの貫通扉の場所についても情報が錯綜していて正解を探すのに時間を取られました。

Wikiやそれを引用したと思われるWEBページでは、「偶数サハの飯能/西武新宿寄り」に両開きの貫通扉を設置したと書かれていますが、写真を見ると「奇数サハの池袋/本川越寄り」に設置されています。この写真は左側のサハ1530を写したものの連結部のみ引用させていただいたもので右側はサハ1529のはずです。左が池袋方となりますので、まさに「奇数サハの池袋寄り」に両開き扉の証であるHゴム窓が見えています。編成ごとに違った改造を行う理由もないのでこれが正解なのでしょう。鉄コレを改造されている方の製作記でも奇数サハに貫通扉を設置されていました。

(後藤文男著「1970年代西武の電車1 赤い電車編」P.162より)


型紙を起こす段階で特に気になった点はこのくらいなので、あとは粛々と組み立てることにします。

コメント
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