気が向いたとき感じたままに

皆さんの文章を読ませて戴くのは楽しいのですが、気が向いた時には自分でも・・・と思い

2007-12-22 06:41:00 | Weblog
「涙は清らかで美しい排泄物」という言葉を聞いたことがある。
一般に、体内の物質が一たび外に排出されると、それは汚物に変じてしまうものだ。だが、涙だけは例外で最後まで美しいようだ。若い女性の場合は特に。
ジジイの涙など美しくはないが、私は最近よく涙を流すようになった。どのような時かといえば、主に寄席などで面白い話を聴き感情を刺激されたときである。実際にも「涙を流して笑う」という表現はあるのだが、そんなとき、周囲の人からは「少しオカシイ!」と笑われる。
人は“悲しい”ときに泣くと考えられているようだが、本当は“カナシイ”時に泣くのだ。
ある作家の説明によれば、“全身にしみ通るような強い感覚”が“カナシイ”という言葉の重要な中身なのだそうだ。
その後、「カナシイ」が「悲しい」に集約され、本来感動の結果であった涙が、悲哀の涙へとせまく限定されることになってしまったようである。