足利の街が好きだ。
特に古い街並みがあるわけでもないのだが、なんか和むんですよね。
あの唄の通り空が高く夕陽の綺麗な街。
色街の入り口にひっそり佇む足利最後のテルマエ。
ぷらぷらスナップを撮って、ちょこっと冷えた身体には有難い。
いや~!実に見事な構えです。宮造り、関東形ですね。
手前でカメラを構えるのは同行の友人H。
関東ではあまり見掛けない下駄箱の鍵「おしどり」
中に入ると番台には女将さん。
ひなびた銭湯だと大体聞かれます「どこから来られたの」
常連さん以外あまり入りに来られないからでしょうか、ちょっとさみしいですね。
千葉からあちこち風呂巡りをしてるんです、と答えましたらせっかく来られたんだから中を撮って行きなさい、と。
御礼を申しあげ、他のお客様の迷惑にならないよう注意しながらX100でパチリ。
当たり前ですがこの時脱衣場に人は他にいらっしゃいません。
基本的に公衆浴場の中を撮影することは私はしないのですが、今回は女将さんの好意に甘えさせていただきました。
くれぐれも現地で撮影を無理強いされないようお願い申し上げます。
やっぱりいいなあ…女将さん、その節はお世話になりました。
この場を借りまして御礼申し上げます。
すこうしお話しさせて頂いたのですが、やはりここも震災後お客様が減って大変なようです。
3,11被害に遭われて、ひと月休まれたそうで、続けるかどうか悩まれたのですが結局再開されて。
「ボイラーが壊れたら止めるかも」と。
女将さん寂しそうでした。
さてそうこうするうちに常連さんもやってこられたので、そろそろ中へ入りましょう。画像にありますが脱衣場にあるストーブがこの季節は有難いです。
浴室も完全に関東形。奥に浴槽、その上にはペンキ絵が健在。
「最近亡くなられた方が書かれたのよ」と女将に伺ったそれは大沼公園。初めて見る絵柄。早川絵師の作品と推察されます。
浴槽はこじんまりした深湯と浅湯。その間に黒っぽい石が積まれていてその上からお湯が沸き出しています。
左の深湯の上にはちっこいライオンの頭がありますが、お湯は出ていませんでした。
そちらに入ろうとしたら熱!常連さんが「そっちは入れないくらい熱いよ」「こっち(浅湯)をうめるから入んなよ」と声を描けてくださいました。感激。
浅湯もぬるくはない(たぶん45℃くらい)ですが、そーっと入ればなんとか(笑)入ってしまえば幸せ気分。あったまります。
カランは女湯側から6(3/3)6。島カランが可愛らしい。
シャワーがあるのは女湯側の4つだけですが、常連さんは皆何故かシャワーのないカランを使用。
床は六角形の清潔感あふれる白いタイルですが、だいぶ老朽化していまして凸凹してます。排水も今一つ。私にお金があれば全部直して差し上げたい(溜息)
こんど足利に行ける時まで、花の湯さんが御健在でありますように。
日曜定休日、午後1:30から10:00までの営業。料金は350円(大人)です。