とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

JR島本駅西等・地区計画の委任条例

2019年12月22日 | とだ*やすこの議会報告
令和元年12月定例会議は予定した日程より一日延長して17日に終わりました。気がついたらもう12月も半ばを過ぎ、今年が終わろうとしています。

さて、第84号議案 島本町地区計画の区域内における建築物等の制限に関する条例の一部を改正する条例について。とだ*やすこは反対しました。

①JR島本駅西地区計画(建築物の最高限度高さ制限)、②百山地区における準工業地域への用途地域、どちらも賛成することはできませんでした。都市計画手続きにおける公聴会での公述や意見書、その内容と数の多さに示された民意を尊重しました。

駅西の開発に賛成、容認、反対、どの意見の方も、高層マンションの建設には反対、これが多くの島本町民の願い、考え方であることは、先の直接請求における署名数、意見陳述、署名活動期間にいただいたご意見からみても、わたしにとっては確かなことです。

50㍍、35㍍、25㍍という高さを「容認」する地区計画には賛成することができません。

JR島本駅西地区の高さ制限
2008年・平成20年11月、とだ*やすこは「島本町まちづくり交付金評価委員会委員」の市民公募委員となり、同委員会において、「島本町にとって都市的整備が必要なのか、都市的整備が今の時代に相応しいのか、議論していきたい。」「現在の田園風景の景観をどうするか、地権者の支援も含めて保全してはどうか」と発言しています。

粘り強く主張し、原案にあった「駅西の都市的土地利用の促進に向けて検討を進める」という表現が「土地利用のあり方について検討する」に改められました。あのときをふりかえって思うことは、たったひとりの市民公募委員の意見が尊重されたのは、議長の再配が大きかったということです。現在も同じ方が会長を務めておられます。

その後、縁あって、島本町議会において議席をお預かりすることとなりました。西側に寄せる思いに変わりはありません。政策として考えた場合も、戦略的に農地・農空間を保全し、島本町の将来像を描くことは、近隣他市との優位性を維持できる景観まちづくりになり得ると考えています。

一方、地権者で構成される「組合施行の土地区画整理事業」で開発を行うという「土地所有者の強い意志と現実」から考えると、事業内容について市民的議論がないままに時が過ぎ、はじまった開発に反対するしかないというリスクのことを思わずにはいられません。

問題は、農の後継者がいないという土地所有者の個々個別の課題よりも、島本町にまちづくりの将来像・夢・戦略がなかったことです。

ここ重要

町側にそういったものがないまま、資産の運用の視点や開発事業者の利益(これらが悪いといっているのでは決してない)から街区形成を誘導しようとすると、土地所有者の合意形成の過程で、採算性が優先されるという事態を招いてしまいます。

島本駅西における50㍍、35㍍、25㍍という高さの最高限度は、まさしく「土地区画整理事業の実効性と採算性を重視」したものであり、多くの住民が潜在的にここに納得できないでいる、とわたしは思います。

そうして土地所有者の財産権と住民側の公共の福祉がぶつかり合う。50・30・25㍍という高さで、町の玄関駅の「景観」「環境」が著しく脅かされ、そうまでして地権者の財産権というものは守られなければならないのか、いや違うだろうと。

7月の都市計画審議会で、会長が「地価と高さ制限の関係性から高さ制限を緩和するということは、土地の所有者にとって有利になることですから、それがボーナスになる」という発言をされていました。

まさにそのとおりだと思います。もっとも、会長の発言は、高さを緩和すること以外に、何か良い方法が見出せるのではないかと、その可能性への発言であったとわたしは受けとめてざるをえませんが。

街並み、山並み、眺望、田園風景との調和、建築物の立て方、そういったものを、可視化する技術的手法を使ったイメージパースを共有した上で、議論を深めていくことが重要です。そして、これらのことは、これからでもやろうと思えば、おそらくいくらでもできる、という会長の発言も印象的でした。

しかしながら、山並み、緑視率、街並み、スカイライン、建物の色彩、農地公園などに開発推進派、容認派の議員が政策的なビジョンをもっているかというと、それは期待できない。税収増、人口増、財産権、企業誘致などの視点で開発を是とする考え方が今も根強いのが現実。やるしかない。微力ですがさらに頑張ります。

百山地区における用途地域変更
百山地区における準工業地域への用途地域の変更については、住宅が隣接し、ごく最近にも戸建て、集合住宅が建設された状況で、危険物の貯蔵または処理に関する制限を緩和することとなり、容認できないという判断に至りました。

また、近隣といえる役場庁舎前の町有地に、第4保育所の整備を進めていることからも、都市計画のあり方として納得できかね、反対したものです。

なお、第4保育所新園舎の実施設計については、過日、議員対象に概要説明が行われました。日々、議員の調査研究課題は山積しており、優先順位を順次動かしながら向きあっていきます。


画像
南禅寺の水路閣
わたしの好きな京都

琵琶湖疏水分線の水路橋
1888年(明治21)完成

周辺の景観に配慮して
田辺朔郎が設計デザイン

レンガ、花崗岩造り
時を経て風格が増し
東山の静寂に融合している
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