一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

7月4日の4時から男(前編)

2021-07-28 00:44:13 | 新・大野教室
4日(日)は午前に、大野八一雄七段から教室へのお誘いの電話がきた。私がすさんだ生活を送っているので、見かねて手を差し伸べてくれたのだろう。
NHK杯を見終わったあとすぐに出るつもりだったが、面倒くさくなって、家を出たのは午後3時過ぎだった。つまり今回は「4時から男」で、指導対局なしの自由対局である。
3時50分ごろ教室に入ると、Shin氏やOk氏などいつものメンバーがいた。Shin氏が私と対局しようとしたがW氏が制して、私は少年と平手戦を指すことになった。
私の後手で、少年は石田流三間飛車を採用した。こうなれば私の作戦は決まっていて、△4五歩から△5四銀左の大模様作戦である。

△4四角(第1図)と出て、次に△3三桂~△2四歩と、こちらは指したい手がいっぱいある。ぐずぐずできない先手は▲6五歩△同歩▲同銀ときた。
これを△同銀▲同桂△6四歩は、▲7三桂成△同金▲7四銀がうるさい。
こんな攻めは簡単に振りほどけそうだが、意外に厄介で、私は考え込んでしまった。早指しの私が中盤でこれだけ考えるのは異例。結局、5、6分経っただろうか。そして指した手は、△6五同銀▲同桂に△6二銀(第2図)の辛抱だった。これで次に△6四歩から桂を取り切れば後手の優勢が確実となる。

そこで少年は▲6四歩から暴れてきたが、私は丁寧に対処し、優勢になった。
▲3四飛と出られた局面で△3三香、と打てば飛車を殺せたが、飛車切りの反動を気にして、私は△3三銀▲3六飛△3四香とする。しかし▲5六飛と逃げられ、その飛車を△7四角~△5六角と取りにいったのがおかしかった。この場合私の角は美濃崩しに絶好の駒。その角を投入して飛車を入手しても平美濃にはあまり使い道がなく、この取引は大損だった。
そこから少年が猛烈な追い上げを見せ、私も焦ってしまい形勢は急接近。否、少年がよくなったかもしれない。なるほどプロ棋戦でも若手がよく勝つが、こんな感じでいつの間にか体を入れ替わるのだと思った。
しかし私はここから最善手を連発したようで、再び私に勝機が転がり込んできた。そこで私に一失があったが少年が咎めきれず、これは私がはっきり勝ちになった。
最後は△7六桂(投了図)までで、少年の投了。私は僥倖の勝利となった。

先手玉が8八まで行ったのが、泥仕合を物語る。私としては、玉を1七辺りで仕留めなければならなかった。
2局目は青年と対戦。手合いは私の大駒落ちが適当だったようだが、青年は平手を希望。しかしこれはこれで、いい勝負になるものである。
将棋は相掛かりになった。実はこの指し方が私はほとんど分からず、軽い作戦負けになった。
▲7八金▲8八銀、△7六銀△8二飛の局面で、私は△5四角。これには8七の地点に対抗する意味で▲6九角を予想していたが、青年は▲9八角。何とも窮屈なところに打ったもので、これは私が有利になった。
その後青年が▲6八金と寄ったため△8七銀成が実現。これで私の優勢になった。
だが青年も▲2三に竜を作り、またヨリが戻った。だが△2二歩に青年が▲2六竜と引き揚げたのが悪手。ここは当然▲1二竜と潜るべきだった。
これで私の勝勢になり、以下私の勝ち。

投了図で先手玉に即詰みはないが、▲3九玉に黙って△2四馬と竜を取ればよい。
続いてW氏の指示により、二面指しとなる。いつもの飛車落ちの少年と、四枚落ちのお嬢ちゃんである。
(つづく)
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