一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

ビックリした3局

2021-07-17 01:49:41 | 将棋雑記
15日のプロ公式戦の対局結果で、おっと思う結果が何局かあった。
まずは順位戦C級2組の島朗九段×佐々木大地五段戦で、何と島九段が勝った。
島九段は初代竜王で元A級の強豪だが、現在順位戦はC級2組に甘んじ、竜王戦も先ごろ6組降級が決定した。最近の成績も、直前の対局こそ勝っているものの、その前までは9連敗していた。
対する佐々木五段は、以前当ブログでも記した通り、通算勝率7割に届かんとする若手実力者だ。
このふたりが対局すれば佐々木五段の勝利を予想するのがふつうだろう。だが島九段が勝った。しかも千日手指し直しで、勝負に淡泊な島九段らしからぬ?勝利である。こういうことがあるからベテランは恐い。
いやしかし佐々木五段、ここでの敗戦は痛い。順位戦3局消化で1勝2敗は、もう昇級赤信号である。佐々木五段はいつになったら昇級できるのだろう。
そして順位戦ではもう1局、今泉健司五段が高田明浩四段に勝った。
今泉五段についてはいまさら説明するまでもないが、2015年、プロ棋士編入試験に合格しプロになった、文字通り叩き上げの棋士だ。
対する高田四段は2021年4月デビューの19歳。あの藤井聡太二冠と同学年ということで、昇段時はかなり話題になった。
このふたりも勝敗予想をすれば高田四段に1票を入れたくなるが、これも今泉五段が勝った。
もっとも今泉五段は、ちょうどいまから3年前に放送されたNHK杯で、藤井七段(当時)を破っている。今泉五段は現在のルールならもっと早くプロになれていたし、やはり地力があるのだ。
もうひとつビックリしたのが、棋王戦で羽生善治九段が、若手の池永天志五段に敗れたこと。
池永五段は2018年、24歳でプロになったのでやや遅咲きだが、すでに新人王戦と加古川青流戦での優勝経験がある実力者だ。今年度の成績もここまで12勝4敗と素晴らしい。
だが相手は羽生善治である。これも羽生九段が勝つと思いきや、池永五段が勝ったわけだ。
羽生九段は若手キラーで、かつてはC級2組の四、五段陣にはずーっと連勝を続けていた。それだけに、本局の結果は私にとって、かなり衝撃的だった。
もう、羽生伝説は終わってしまったのだ。平成は遠くになりつつあるようである。
コメント (2)
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