一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

泣くな環那、明日があるさ

2021-07-15 00:20:56 | 女流棋戦
14日は第3期清麗戦の挑戦者決定戦が行われた。対局者は鈴木環那女流三段と加藤桃子女流三段。加藤女流三段はその段位に反してタイトル8期の超強豪。対して鈴木女流三段も実力者ではあるがタイトル戦は未経験で、多くの将棋ファンが「一度はタイトル戦の舞台を踏ませてあげたい……」と願っていた。
将棋は先手鈴木女流三段の雁木に後手加藤女流三段の右四間飛車となった。

図は鈴木女流三段が▲7七桂と跳ねたところ。これに△5四銀なら▲5五歩がある。といって△6六歩の攻め合いも▲6五桂△6七歩成▲7三桂成と攻め合って先手よし。
ということは鈴木女流三段が面白いんじゃないか? と思ったが、そこで加藤女流三段が△4四歩と突いたのが鍛えの入った手だった。銀桂交換は甘受するが、将来の▲3五歩に△4五桂を見て、実に味わい深い。
実戦もそのような展開になり、私はそれ以後、リアルタイムで見る機会がなかった。
そして結果は、加藤女流三段の勝ち。正直、▲7七桂の局面では鈴木女流三段に希望を見出していたが、現実は厳しかった。
そして来期からは、西山朋佳女流三冠が本棋戦に参加する。当然挑戦者の最右翼であり、鈴木女流三段はその前にタイトル戦の舞台を踏んでおきたいところだったが、まあ、仕方ない。鈴木女流三段がこのまま精進を続ければ、いつか必ずタイトル戦に出られる。
いっぽうの加藤女流三段は、清麗戦五番勝負初登場。里見香奈清麗にはタイトル戦でかなり負けているが、ふたりにそれほどの実力差があるとは思えない。加藤女流三段はとにかく、最終局まで持ち込むことだ。そうすればあとは、勝利の女神の気分次第だ。
コメント
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