一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

鈴木女流三段、ついに挑戦者決定戦に進出

2021-07-05 00:29:20 | 女流棋士
2日は第3期清麗戦本戦準決勝・中井広恵女流六段VS鈴木環那女流三段戦が行われた。ベテラン中井女流六段の活躍は我々中高年に夢と希望を与えるが、こと本局に関しては鈴木女流三段の応援である。実際、「私が勝手に選ぶ女流棋士ファンランキング」では、鈴木女流三段が2位なのだ。
鈴木女流三段は2002年女流棋士デビュー。師匠は原田泰夫九段で、師匠の薫陶を受けたか、将棋ファンへのサービスは手厚いものがある。たとえばマイナビ女子オープンの公開対局では、その御御脚を観客側に向け、将棋と同時に目でも愉しませる配慮をする。そのいっぽうでアナウンス教室に通い、弁舌を滑らかにした。私はそのしゃべり方に必ずしも賛同はしないが、その意欲が素晴らしいと思う。
肝心の将棋もコンスタントに好成績を収めているが、2008年の第1期マイナビ女子オープンの準決勝を含め、「勝てばタイトル戦登場」を3度経験しながらいずれも敗れ、環那ファンをガッカリさせていた。
しかし鈴木女流三段はその後も精進を怠らず、近年は森内俊之九段のコーチを受け、メキメキ力を付けている。いったんプロになった女流棋士が、急角度?で再度実力を伸ばすとは異例中の異例で、その意味でも鈴木女流三段のタイトル戦登場には特別の意味があるのだ。
さて中井女流六段戦は、この直前まで鈴木女流三段の5勝4敗。これは誇ってよい成績である。
将棋は相居飛車で進んだが、鈴木女流三段が着実にポイントを稼ぎ、最後は大差で鈴木女流三段が勝った。

投了図を見ると、鈴木女流三段の充実が分かるのではないだろうか。
さて挑戦者決定戦の相手は、加藤桃子女流三段。対戦成績は鈴木女流三段の1勝2敗だが、4月の女流名人リーグでは鈴木女流三段が勝っている。加藤女流三段も一時期ほどの勢いはないので、鈴木女流三段にも十分勝機はある。一度は鈴木女流三段のタイトル戦の晴れ舞台を見てみたいものだが、どうなるか。
コメント (4)
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