一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「プレバト!!」に唸る

2021-02-25 00:47:13 | プライベート
TBSテレビ木曜夜7時から放送されている「プレバト!!」は良番組だ。メインは俳句のコーナーで、毎回数人の芸能人が「今週のお題」の一句を披露し、それを俳人の夏井いつきが査定する。
芸能人は数回の「才能アリ」を経て特待生(5級)に昇格し、そこからさらに昇格を繰り返すと「名人初段」となる。この段位、私たちから見るとおかしいのだが、番組では初段になった時点で「名人」らしい。この名人は「10段」まである。これも私たちからすると、段位は算用数字でなく漢数字で書いてもらいたいのだが、まあいい。
余談だが、将棋界で「名人・十段」同時取得者は、大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、加藤一二三九段の3人しかいない。
この名人の上は★を5つ獲って「永世名人」となり、他者の句を批評できる特典を得られる。現在の獲得者は、大衆演劇の梅沢富美男だけである。
番組で芸能人が披露する俳句は玄人はだしで見事なのだが、それをいつき先生が添削すると、見違えるほどいい句になるのである。たった17文字でこれだけ世界観を表現できるとは、俳句の世界は奥が深い。ただそれだけに、1文字1文字には神経を遣う。たとえば「~へ」と「~に」でも微妙に意味合いが違い、いつき先生は最適な文字をはめ込むのだ。
と思うとなつき先生は「この2文字が要らない」と削除する。「あなた2文字があれば、いろいろなことが表現できますよ」と言う。そして新たな2文字を吹き込み、研ぎ澄まされた17文字が完成するのである。これ、将棋でいえば「3×3」の詰将棋だろうか。あるいはどうぶつしょうぎかもしれない。
私も毎日ブログを書いているので、「締まった17文字」は大いに参考になる。ブログに文字制限はないけれど、いつも書き込み後に何度も読み、ダブついた文章を削っていくのだ。
むかし、プロ野球選手のOBが、「週刊ベースボール」にコラムを書いていた。彼の場合、規定の文字数の3割以上を書いて、無駄と思える箇所を3割削り、良質の文章にしていったという。あれと似ているかもしれない。
私も研ぎ澄まされた文章を書きたいものだ。
コメント (2)
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