一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

自由研究(後編)

2016-01-16 00:56:00 | 将棋雑考

第7図は第1図と比べて、後手の攻め駒に飛車が増えている。先手の持ち駒は飛車、金がなくなっており、第1図ほどに受けは簡単でない。
第7図で先手の受けは▲8八香、▲8九香、▲8八桂、▲7七銀、▲7九銀、▲8八銀、▲8九銀、▲3三角(ナナメの筋)、▲7九角、▲9六歩と、このくらいか。順番に検討してみよう。
まず▲8八香には、△7七金。以下▲8九銀には△同とで、後手勝ち。
次に▲8九香には、△7九飛。以下▲9六歩△8九飛成▲9七玉△8一香で後手勝ち。
次に▲8八桂は、△7九飛▲9六歩△9九飛成▲同玉△9七香▲9八合△8九金(第8図)で後手勝ち。

桂、香の受けは利かなかった。次に銀に移る。
▲7七銀は△同とで無効。また▲7九銀も、ふつうに△同とで、持ち駒に飛金銀があるから後手勝ち。
次に▲8八銀は、△6八飛▲9六歩△8八と▲9七玉△8五銀で後手勝ち。次の△9八金が受けにくい。
さらに初手▲8九銀は、△同と▲同玉△7七銀まで。銀の受けもダメだ。
では▲3三角はどうか。しかし△3八飛が、詰めろ角取り。以下▲4八歩に△3三飛成で、これも後手勝ち。また初手▲7九角も、ふつうに△同とでいいだろう。
持ち駒を使っても、後手の飛車が強力で、どうも受けはないようだ。そこで初心に帰り、▲9六歩を突いてみる。この素朴な手が意外にしぶとい。△7七金▲9七玉△7六飛は、△8七金▲同玉△7七飛成以下の詰めろだが、▲8九香と受けて先手勝ち。
では初手から△8八飛▲9七玉△7六金はどうか。以下▲7九桂△8九飛成▲3三角△7九竜▲9五歩△8四桂▲8五銀…。何だか訳が分からない。
最初に戻って、△8九飛と打ってみよう。以下▲9七玉△7六金(第9図)でどうか。

…どうも、これで後手勝ちのようである。

以上の検討により、第7図は先手受けなし、を結論とする。ただし人間同士の指し手では、先手が勝つこともあるかもしれない。
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