一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

12月20日の大野・植山教室(5)

2016-01-12 00:05:26 | 大野・植山教室
忘年会は午後7時からを予定しているが、若干遅れるようである。
ここまでの成績は1勝5敗。2015年最後の教室はどうも面白くないことになっている。Watanabe氏が空いているようだったので、対局することにした。
Watanabe氏は将棋に真摯に取り組み、メキメキと上達している。私との手合いも昔は二枚落ちだったが、今は飛車落ちに変わった。しかしWatanabe氏の真の実力はどうなのか。
そこで、懐かしい二枚落ちで指すことにした。
Watanabe氏は(中飛車)銀多伝。私は定跡を微妙に外し、力将棋に持ち込む。中盤で△8七にと金を作り、これは負けられないと思った。
Watanabe氏は▲8四角と捌き、私は△7三金と打ってはじく。あまり気が利かないが、やむを得なかった。

第1図以下の指し手。▲7三同角成△同玉▲8五歩△5七歩▲同金△同桂成▲同飛△7九角▲7一銀(第2図)

第1図では▲7一銀がイヤだったが、Watanabe氏は▲7三同角成。しかしこれも鋭い。破れかぶれではなく、勝利への確信を持って指している。
△7九角にはいったん▲5六飛と浮かれるのがイヤだったが、Watanabe氏は▲7一銀。
しかしこれは失着だった。

第2図以下の指し手。△5七角成▲8四銀△同馬▲同歩△7五歩▲5一角△7四玉▲8三歩成(第3図)

私は△5七角成と飛車を取る。これが詰めろ逃れの詰めろになっているのだ。Watanabe氏は、失敗した、という顔で▲8四銀。これには△7二玉で逃れているようだが、▲7三歩が千金で、以下詰む。よって△8四同馬はやむを得なかった。
しかし▲8四同歩に△7五歩と懐を拡げたのが私の失着で、▲5一角と打たれてシビれた。△7四玉と上がるよりないが、▲8三歩成とこんなところにと金を作られては、一遍に上手が怪しくなった。
この将棋も負けるのか…?

第3図以下の指し手。△9四金▲8四金△6五玉▲9四金△7八飛▲5八桂△5五金▲4二角成△5七銀(第4図)
以下、一公の勝ち。

私は△9四金とこらえる。平手戦だったら戦意喪失しているところだが、駒落ちなら下手が間違える可能性が高いので、もう少し頑張る。
Watanabe氏は▲8四金。私は金を犠牲に逃げ出し、△7八飛から△5七銀(第4図)と打った。

以下は▲4三馬△5四歩と進み、最終的には私が入玉し、難しいところもあったものの、私が幸いした。
感想戦は、大野八一雄七段を交えて行われた。第3図あたり、私は自信がなかったが、△9四金が存外いい粘りだったらしい。
「いやいや私も、駒落ち戦だと粘り強い手を指すんですよね」
と私は苦笑い。Watanabe氏は
「秒読みで受けの手を指されて、訳が分からなくなりました」
と嘆いた。
私は勝ったもののあぶないところもあり、素直によろこべなかった。
時刻は7時半にならんとしているが、忘年会は8時からになったようだ。
さすがに将棋を続けている人は少なくなった。と、Hon氏が「大沢さん、指しますか」。
私は「指します? Honさんも将棋が好きだなあ」と返す。それを大野七段がニコニコしながら聞くという構図だ。大沢さんも将棋好きなんでしょう、と言いたげだ。
将棋は先手Hon氏の三間飛車。いつもどおりHon氏が攻め、私が受けるという展開になった。
△3二玉、△5三金、△6二飛の局面で、Hon氏は▲4四金!の捨て駒。やむない△4四同金に▲5三角と打った。私は△4二飛とし、▲同角成△同玉。飛車は取られたが金を得してどうか、という感じだ。
しかし忘年会の時間が近づいてきた。終盤、▲7一竜の王手に△5一歩と受けたところで、無期指し掛けとなった。

これにて2015年の私の将棋は終了。会心の将棋あり、ぶざまな将棋ありとさまざまだったが、自分らしい将棋が指せたのではないだろうか。
2016年は終盤の逆転負けを少なくしたい。大野七段と植山悦行七段にはお世話になりました。ありがとうございました。
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