一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

12月20日の大野・植山教室(1)

2016-01-06 12:44:18 | 大野・植山教室
昨年12月20日(日)は、昨年最後の「大野・植山教室」に行った。
午後1時半ごろ教室に入ると、知った顔が多数あった。夜から教室の忘年会があるため、勢ぞろいしたようだ。講師の大野八一雄七段、植山悦行七段は多面指しの真っ最中だった。
早速対局に入る。手合い係のFuj氏によると、今回よりリーグ戦は1人につき2回戦行うことになったという。昔の十段戦リーグ方式だ。今回より棋力別に2リーグ制にしたため、対局数が従来の半分になった。それを補うための処置らしい。ただこれだと、リーグ戦を消化するために以前と同じペースで教室に来なければならなくなり、微妙なところもある。
1局目はHomma君と指す。Homma君とはすでにリーグ戦を指しているが、前述の理由で、再戦である。
私の先手で、Homma君の三間飛車。私はもちろん急戦を目論む。しかしHomma君に慎重に仕掛けを封じられ、▲6六歩とせざるを得ないようでは、作戦失敗を自認した。

第1図以下の指し手。△5五歩▲同歩△同銀▲6七金右△5二飛▲6五歩△3五歩▲同歩△5六歩▲同銀右△同銀▲同銀△4五歩▲3三桂成△同桂▲3四歩△同金▲4三角△3六歩▲3四角成△3七歩成▲5二角成△同金▲3一飛△5三角(第2図)

Homma君は△5五歩から仕掛ける。私は自然に応接し、Homma君は1歩を犠牲に銀交換を果たす。でもこれは歩得になるのでありがたかった。
▲3三角成△同桂に▲4五歩も考えたが、私は強く▲3四歩と攻め合う。△3四同金に▲4三銀は△5六飛と切られ▲4三銀がボケるので、▲4三角と打った。
以下、騎虎の勢いで駒の取り合いになり、▲3一飛。でもここはじっと▲1八飛だったかもしれない。この辺り、心の余裕がなかった。
しかし△5三角に、次の手はハッキリ間違えた。

第2図以下の指し手。▲3三飛成△2八と▲4四桂△6二金▲5四歩△4四角▲同竜△4九飛▲5三歩成△6一金▲6二銀△7九銀▲7一角△同金▲同銀不成△同玉▲6二金△8二玉▲7二金△9二玉▲9四竜(投了図)
まで、一公の勝ち。

私は▲3三飛成としたが、△2八とに▲5四香と打とうとして、駒台に桂が乗っているのでびっくりした。私は香でなく桂を取っていたのだ。
仕方なく▲4四桂と打ったが、これでは自信がない。しかし△6二金に▲5四歩と角を殺して、私が再び面白くなった。してみると、▲3三飛成でもまずまずだったのか。
Homma君は形作りの△7九銀。私は▲7一角以下詰め上げた。
感想戦はOg氏を交えて行われた。いろいろ教えてもらったが、角交換後の▲3四歩は好判断だったようだ。元奨励会・Og氏の教えはいつもためになる。

2局目は植山七段に教えていただく。
「さっきはKunさんに吹っ飛ばされちゃいましたよ」
と植山七段。手合いは平手だったのだろうが、今は植山七段が指導対局の平手で負けてもニュースにならないのが恐い。とはいえ、Kun氏の勝利は見事だった。
私も平手でお願いする。ホントは角を落としていただき上手の本気を見たいのだが、叶わぬ夢である。
▲7六歩△8四歩。矢倉も角換わりも神経を遣いそうだったので、四間飛車に振った。植山七段は△5三銀左から△6四歩~△6五歩。
左ではIi君が平手で挑んでいる。相矢倉の神経を遣う将棋で、Ii君が攻め、植山七段が受けながらも嫌味に指す、という構図になっている。しかし、ちょっと進行が遅い気がする。
局面――。△6五歩を取る手はないので、私は囲いを発展させて待つ。植山七段は△8六歩と突いて、トイレに立った。
ここが微妙なところで、植山七段がそのまま前にいれば、私は▲8六同歩と取った。しかし考えているうち、それでは植山七段の読み筋通りと思った。
植山七段が戻って来て、私は8六の歩をつまむ。ほぼ同時に植山七段の手が伸びて△6六歩と取り込みそうになったが、私の▲8六同角を見て、手が止まった。
「そっち?」と驚き、でもやっぱり△6六歩。しかしこの進行は、指しなれていない私がマズかった。植山七段は△6五歩。「桐谷流になっちゃったなあ」とつぶやいた。
さらに△8一飛~△7一飛と慎重に動かれ、どうも振り飛車は動けない。
植山七段、ついに△8五桂(第1図)。ここで▲8八銀では勝てないと思った。

(つづく)
コメント (3)
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