一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

12月20日の大野・植山教室(4)

2016-01-11 00:39:35 | 大野・植山教室

第3図以下の指し手。△3五歩▲同歩△5八金▲同玉△3八飛成▲4八金△3五竜▲6四竜△7六金▲5四歩△6七銀(投了図)
まで、大野七段の勝ち。

大野八一雄七段は考える。「あれ?」「おかしい…」とつぶやいている。プロがこれだけ考えてるんだから詰まないのだろう。私は完全に勝ったと思った。
大野七段は△3五歩。私はノータイムで▲同歩。「こういうところですぐに取るのがスゴイですね」と、観戦のOg氏が妙な感心をしている。
しかし△5八金~△3八飛成~△3五竜とされ、一遍に私が負けになっているのに愕然とした。
とにかく上手玉に逃げ道ができ、下手は指しようがない。しかし心の整理がつかず、もう少し指す。
△7六金が詰めろと気づかず、何でもない▲5四歩に、△6七銀。ここで私は投了した。

感想戦。やはり第3図から即詰みはなかったようだ。ただ△3五歩と突かれてからは、やはり下手に勝ちがなかった。
大野七段は、△6五桂に対しての▲6六角と、▲5八金右を褒めてくれた。ただ、取って付けたような感じで、私は素直によろこべなかった。

どうもここまで面白くない。よかったのは1局目だけで、あとは内容も勝敗もよろしくない。
5局目はS君と。S君も小学生ながら強豪で、ここ1~2年でぐっと実力を付けた。よく、1年でアマ四段になった小学生の話を聞くけれど、それがウソではないことは、彼を見れば分かる。そう、S君は立派なアマ四段である。S君は先日研修会に入ったが、彼の実力ならそれも当然であった。
そのS君も、私との対局をいやがる。だが対戦成績は私のほうが悪いはずで、S君に私を避ける理由がない。まあもっとも、内容は私のほうが押してるように思うが…。
S君の先手で、▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八銀。S君は矢倉党なのでウソ矢倉になる。しかしちょっと厳しいことを言わせてもらえば、3手目に▲2六歩と突けないと、プロにはなれないと思う。
私は▲6六歩を咎めるべく、またも急戦に出る。対してS君の対策がやや無策で、私が作戦勝ちを収めた。
本譜、△4五歩がやや伸びすぎの感はあるが、敵陣に銀を打って、後手十分。S君は▲8八玉と入城して、どうにでもしろ、という体だ。

第1図以下の指し手。△6六歩▲同銀左△6五歩▲8六角△4二金▲5五銀△5四歩▲4四歩△同歩▲4二角成△同飛▲4三歩△同銀▲4四歩△3二銀▲4三金△同銀▲同歩成△同歩▲4四銀打△4一飛▲2三飛成△5二金(第2図)

玉が角の射程圏内に入ったから、私は半分勝った気でいた。さして考えず△6六歩。
ところが△6五歩に▲8六角と出られてビックリした。厳しい王手で、△4二金と上がるしかないが、一遍に自玉が薄くなった。
S君は角を切り、▲4四歩。私は△5五歩と銀を取るまでの辛抱だ。
▲2三飛成に△5二金と1枚入れ、何とか受け切ったと思ったのだが…。

第2図以下の指し手。▲3四竜△3三歩▲4五竜△5五歩▲4七竜(投了図)

まで、S君の勝ち。

どうにか受け切ったと思ったら、▲3四竜の王手がある。果たしてS君は▲3四竜。△3三歩に▲4五竜が、次に▲5四銀の進出を見て幸便だ。
私は△5五歩と銀を取ったが、▲4七竜と銀を取り返され、次に▲2三歩はあるわ玉飛車接近だわで、後手は収拾がつかない。バカバカしくなって、ここで投げた。
「これこっちが良かったんじゃないの?」
私は不貞腐れながら吐く。
「▲8六角だけ狙ってました…」
とS君。これからサンドバッグになりそうなところで、唯一のカウンターパンチを狙っていたのだ。
私は全然見えてなかったのに、S君は狙っていた。やはりS君が強かった、ということだ。

勝ったと思った将棋を3局連続でひっくり返され、私は腐るばかりだ。
Fuj氏がS君と対戦していた。戦型は相矢倉だが、Fuj氏が敗勢だ。私なら投げているところだが、Fuj氏、S君の銀を取って、それを自陣に入れた。
「ほほぅ~さすがFuj氏」「本家の粘りは違いますね」「純正品ですね」
みんな、妙な感心をする。
しかしその粘りも虚しく、S君の勝ちとなったようだ。それにしてもS君、矢倉でFuj氏に勝つとは大したものだ。
私の6局目は、Og氏に教えていただく。Og氏の四間飛車に、私は急戦を目論む。しかしOg氏が△3二金と備えたので、私はまた▲5五歩と伸ばした。
Og氏はすぐ△5四歩▲同歩△同銀と反攻する。私が▲6六銀とすると、「ホホウ」とOg氏が唸った。
しかしこの指し手はよくなかった。理由は▲8八角がまったく使えなくなったからで、以下はOg氏に巧妙に攻められ、私が負けた。
感想戦では、Og氏の講義をみっちり受けた。私は終盤もマズイが、序盤もマズイ。あまりにも無造作に指しすぎている。もう少し精密に序盤を指さないとダメだと痛感した。
(つづく)
コメント (2)
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