一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

四十二たび将棋教室に行く(その2)・巧妙に緩めていただく

2013-03-11 00:29:21 | 大野教室
(再掲)
上手(角落ち)・植山七段:1一香、1七歩、2三銀、2四歩、3二玉、4三金、4五桂、6三歩、7二飛、8一桂、8五歩、9一香、9三歩 持駒:金、歩
下手・一公:1六歩、1九香、2五歩、2八飛、3七角、3九玉、5六歩、5七金、6六歩、7六歩、7七銀、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:金、銀2、桂、歩5
(△4五桂まで)

以下の指し手。▲3八歩△3六歩▲5五角△3七金▲4四歩 まで、一公の勝ち。

△4五桂には▲9一角成を考えたが、△5七桂成とされ、金2歩を持たれて気持ちが悪い。
私は▲3八歩と打った。これに△5七桂成なら▲2四歩と取りこんで一手勝ちという読み。また△3七桂成なら▲同歩で、角金歩なら寄りはないと思った。
とはいえこの数手前までは下手が十分と見ていたから、ここまで食いつかれているということは、下手がやり損なったのだ。
植山悦行七段は、△3七桂成は味消しと見て△3六歩。私は香を取りたいのをこらえて、▲5五角。植山七段は△3七金と重ねてきたが、私は構わず▲4四歩。
ここで植山七段が数秒考えて、投了した。
しかし私は釈然としない。上手のシャニムニ攻めに、潰された気がしていたからだ。どうもおかしい。
たとえば投了の局面で、△2八金▲同玉△4四金とする手はどうか。以下▲4四同角△3七歩成▲同歩△4八飛▲3八金(▲1七玉が正着)△3七桂成▲同玉△4四飛成…。
そのほかにもいくつかマギレがありそうだ。どうも、「終盤まで下手にうまく指されたら、最終盤でよくなっても投了する」という「植山美学」が表れた気がしてならなかった。
感想戦。私の▲7六飛の構想は、やはり無謀だったらしい。そこからは植山七段の優位に進んだが、△3四銀、▲2六角・3六銀の局面で、植山七段が△1三桂と跳ねた手が疑問で、▲2六角をサッと5九に引かれ、マズくした、とのことだった。
いずれにしても、僥倖の勝利だった。
続けて大野八一雄七段との対局。もちろん角を落としていただく。
私は居飛車の立ち上がりから2筋の歩を換え、続けて3筋の歩も換えにいく。
大野七段は、△2三歩は甘受しても、3筋の歩は謝らない。必ず盛り上がってくる。私もそれは分かっているのに、対策のないまま作戦負けに陥る。本局もそうなった。思うのだが、3筋の歩交換は下手がおもしろくないのかもしれない。
大野七段は△2三玉から△3一飛と回ってますます好調。私は左辺も駒が働いておらず、ここでは敗勢に近い。大駒を働かせなければしょうがないと、▲6五歩と突き越した。
ではその局面の駒の配置を示す。

上手(角落ち)・大野七段:1一香、1三歩、2一桂、2三玉、2四銀、2五歩、3一飛、3四金、4二金、4四歩、5三銀、5四歩、7四歩、8一桂、8四歩、9一香、9三歩 持駒:歩2
下手・一公:1七歩、1九香、2九桂、3六金、3八飛、4六歩、5六歩、5七銀、6五歩、6七銀、6九玉、7六歩、7八金、8七歩、8八角、8九桂、9六歩、9九香 持駒:歩2

ところがここから、6手で終わる。すなわち、私が勝つのである。
(つづく)
コメント (2)
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