一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

四十二たび大野教室に行く(その1)・相手の手を見るのが大事

2013-03-10 00:19:09 | 大野教室
2日(土)は、埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。
午後1時35分ごろ、教室のドアを開けて中に入ると、講師の大野八一雄七段が5面指しを行っていた。Sat氏、Na氏、Ii君、Akiちゃん、Aoさんといつもの面々。手前の机では、Fuj氏がMinamiちゃんに、学校の勉強を教えていた。
奥の部屋では、植山悦行七段がMa君、Hanaちゃんに指導を行っていた。
きょうは植山七段から先に教えを請う。手合いはもちろん角落ちである。直近の3局(香落ちを除く)は私の3連勝だが、こんなものは植山七段のサジ加減でどうにでもなるわけで、全然自慢にならない。
植山七段に少しでも本気を出していただく。これが現在の課題である。
△6二銀▲7六歩△7四歩▲2六歩△7三銀。
3手目に植山七段は変化してきた。これももちろん一局だが、王道から外れた感じで、ありがたい気がした。
私はこの銀を狙って、浮き飛車から▲7六飛とひねる。しかしこれはあまりにも突っ張り過ぎで、作戦負けに陥った。
私の右では、Hanaちゃんが飛車落ちで教わっている。私は、Hanaちゃんには連戦連敗。そのHanaちゃんが植山七段に飛車落ちというのは解せない。早く飛車落ちを卒業してもらわないと、こちらが困る。
しかし局面を覗くと、きょうもHanaちゃんの具合が悪い。Hanaちゃんの無鉄砲な攻めが、植山七段にいなされている感じだ。
背後ではFuj氏とMinamiちゃんの二枚落ち戦が行われていたが、Minamiちゃんが快勝したようだ。Minamiちゃんは本当に強くなった。
Fuj氏も植山七段の指導対局に入る。「矢倉を教えてください」と、平手での対戦になった。
私は一手一手熟考を続ける。以前植山七段に諭された「もっと一局の将棋を大事にしないと」を実践しているのだ。
植山-Fuj戦は、Fuj氏の敗勢。▲5八飛・6八角に△6七成桂の両取りがかかっているうえ、△8六歩と金頭に叩かれた。△4二角がいるので、この歩は取れない。
ここが投了の時期か…と見ていたら、Fuj氏が「Fuj流で…」と▲5三桂(▲5四に歩がいる)と打った。金損を甘受して、角の利き筋を止めたのだ。
しかしこれはないだろう、これは。少なくとも指導対局では、これ以上の指し手に意味を感じない。さすがに植山七段も呆れて?「これでやめましょう」と終わりになった。まあ、そうであろう。
感想戦を横で聞いたが、植山七段の講義は論理的で分かりやすい。この名講は、もっと世の中に知られていいと思う。
同じ席にAoさんが座り、植山七段に二枚落ちで教えを請う。△6二銀▲7六歩△5四歩▲5六歩。
これではのちに△4四歩と突かれてしまうから、▲4六歩と突くよう、みなで教える。
△5三銀▲5六歩。Aoさんはどうしても▲5六歩が突きたいようだ。以前大野七段に、「△5五歩と突かれる恐れがあるから、▲5六歩を早めに突きましょう」と言われたのを守っているわけだが、それより優先すべきは▲4五歩である。当然この手は大野・植山両七段からいの一番で教わっているわけだが、すっかり失念している。
植山七段ももう何も言わず、△3二金。Aoさんは時間差で▲4五歩と突き、左銀を一目散に4六まで持っていった。
Aoさんは講義で銀多伝を教わった。それには「左4六銀」が形なのだが、あまりにもパッパッパッ指すので、上手の指し手に呼応していない感じがする。手の意味を考えていない。
前も書いたが、Aoさんは相手の手を見ないで指すところがある。まあ、手前から4段目までを自分の陣地とするならば、多少の手順前後も構わないだろう。
しかし▲4五歩の位取りは、双方5段目の境界線に侵入する手だから、指せるときに指さなければならない。相手が植山七段だから、手が遅れても△4四歩は見送ってくれるけれど、私相手ならどうか。素知らぬ顔で△4四歩と突くかもしれない。
Aoさんはその後もふつうに指しているが、よく見ると上手の左銀が5三にいる。Aoさんが▲3五歩を突き忘れたためで、さすがに植山七段も、△2二銀とは上がれなかったらしい。
Aoさんの二枚落ち卒業は、当分先であろう。
ここで3時休み。私はまだ植山七段との対局中で、指導対局の1局目から中断したのは珍しい。
さっき私の右にいたHanaちゃん、メガネを外して、コンタクトレンズにしたようだ。…と思ったら、それはAkiちゃんだった。このふたりは全く見分けがつかない。
Akiちゃんは現在、日本将棋連盟の研修会でC2クラスである。C1に昇級したら、女流棋士になるそうだ。もしそうなったら、Aki先生と呼ばねばならない。
詰将棋を解くのもそこそこに、10分程度で再開となった。
私の飛車は、2四→2六→7六→7七→6七→6八→2八→5八→3八と迷走し、現在は2八にいる。私のハチャメチャな指し手に、植山七段も困惑しているようだ。途中、植山七段が何か疑問手を指したらしいのだが、どこがそうなのか、私のチカラでは分からない。
植山七段、△3六銀とすりこんでくる。次に△2七銀打の飛車殺しがあるから私は▲2七歩だが、「にゃにおう!!」と植山七段は怒って、総攻撃をかけてきた。
では、最終盤の局面を以下に記そう。

上手(角落ち)・植山七段:1一香、1七歩、2三銀、2四歩、3二玉、4三金、4五桂、6三歩、7二飛、8一桂、8五歩、9一香、9三歩 持駒:金、歩
下手・一公:1六歩、1九香、2五歩、2八飛、3七角、3九玉、5六歩、5七金、6六歩、7六歩、7七銀、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:金、銀2、桂、歩5

△3七銀▲同桂△同歩成▲同角△4五桂まで。角金両取りがかかって、下手が危うい、というところ。
しかしここから5手で終わる。
(つづく)
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