一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・中井広恵天河①

2009-08-05 01:22:56 | LPSA金曜サロン
7月24日のLPSA金曜サロン、夕方の部は中井広恵天河の担当だった。
中井天河の名前を知らない将棋ファンはいまい。LPSAの代表理事として東奔西走し、本業の対局でも好成績を残している、女流将棋界の大看板である。
私が子どものころは、女流棋士の顔といえば林葉直子さんか中井広恵さんであった。芸能界でいえば、異論もあろうが、中森明菜か小泉今日子に相当した。だから私はいまでも、中井天河にお会いするとドキドキしてしまう。もっとも山口恵梨子ちゃんに会ってもドキドキしてしまうのだが。
その中井天河がプロデビューして、もう30年近くになる。しかし中井天河は現在も現役バリバリで、こうして指導対局をしていただけるのだ。なんてありがたいことだろうと思う。これぞ将棋の素晴らしさであろう。
ところで中井天河は対局の前に、「扇子サイン勝負」かどうかを、必ず確認する。もしサイン勝負なら、多少チカラを入れるのだ。
サイン勝負の場合、指導棋士がどんどん負ければ、サインの数も増えて、やがては会員が次の扇子を買ってくれる。よってLPSAの売り上げが伸びる、と考えるのがふつうだと思う。
しかし中井天河はちょっと違う。ここで負かしておけば、次の指導対局のときにその会員がまたサロンに来てくれる、と考えるのだ。
私はほぼ毎週サロンにお邪魔しているからそこまで気が回らなかったが、なるほどそういう考え方もあるのかと思った。
まあどちらにしても、こちらはサイン扇子に箔をつけるため、中井天河や石橋幸緒女流王位のサインがほしいわけだが、これがなかなかハードルが高い。
私はサイン勝負の場合、手合いはすべて平手でお願いしている。本当は中井・石橋両女流には駒を落としてほしいところなのだが、それではほかのLPSA棋士とおふたりとは手合いが違います、と言っていることになってしまう。
だから私はほかのLPSA棋士と同様、相手が中井天河でも平手勝負を所望するのだが、当然、苦戦を覚悟の将棋となる。しかし将棋は何が起こるか分からないから、今回は目立った悪手を指さずに、くっついていくことを心掛けた。
将棋は私の四間飛車。序盤になにげなく突いた▲4六歩に△5五角と飛び出され、▲4七銀以下木村美濃を余儀なくされた。
中井天河は飛車を1一に廻り、端攻めの構え。ここで私が▲8六歩と突いたのが、上手を焦らせる機敏な1手だった。では久しぶりに、駒の配置の一部を記そう。

ここで中井天河は、「こう指した(△1一飛)以上、行くしかない」と、△1五歩。
以下▲1五同歩△同香▲同香△同飛▲1九香△1六歩に、形に囚われず私が▲2七金と上がったのが好手だった。次に▲1六香があるので、上手は△1一飛と引き揚げる。ここで▲1六香と歩得して、指しやすくなったと思った。
ところが上手のやむない△1四香に、すぐ▲同香と取ってしまったのが疑問だった。
以下△1四同銀▲1八香△8六歩▲同角△1五歩とフタをされては、陣形の差もあり、なぜか上手十分の形勢になってしまった。
ここからは徐々に差を拡げられ、1八香(1九から打つのだった)を竜で取られるなどして、私の完敗となった。
局後まっさきに指摘されたのは、▲1四同香と私があっさり香交換に応じたところで、ここはいったん▲1五歩と打つべきだったらしい。以下△1五同香▲同香に△同飛は▲1八香で飛車が死ぬので、上手は△1四歩と打つしかない。ここでゆうゆう▲8五歩と手を戻しておけば、下手は8筋からの逆襲が約束され、優位に進めることができたのだ。
大庭美夏女流1級の娘さんには、優しい声と顔でうまいこと負けるくせに、成人男性の有段者には厳しい。鬼だ。
中井天河には、今月も教えていただく機会がある。それまで、私なりに秘策を練っておこう。次の指導が楽しみである。

おまけ。
「週刊プレイボ~イ」初登場となる、月見栞さんのグラビアを見た。全部で5頁だったが、まずまず、といったところか。1頁目、全裸でドーン!! は、あまりにもおっぴろげすぎて、情緒を欠いたと思う。これじゃあ角交換大歓迎の振り飛車みたいだ。やはり△4四歩、とまずは角道を止めてほしかった。浴衣姿で、前をはだけるカットがよかったのではないか。それで次の頁から脱いでいけばよかった。△4五歩と、ここで振り飛車側から角交換を求める感じである。
もう少し笑顔のカットがあってもよかったと思う。今回は全体的に暗い感じで、「暑中お見舞い」の健康的なコンセプトから外れたのが、残念だった。月見栞さんの、再度の登場を期待する。
コメント (7)
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