感染症診療の原則

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準備2

2010-05-24 | (ちょっと休憩)ほんとに休憩
全員に、一定のレベル以上のパフォーマンスをしてもらうための「訓練」。広義の教育の中にはこれもはいってきます。

一番わかりやすいのはファーストフードやファミレスのスタッフ教育。
誰がやっても一定以上のサービスになることが期待されます。

その人のセンスや知識やスキルが標準以上の場合、その人は最低限のガイダンスでできてしまうことも多いのですが、標準以下だとトラブルが発生、ときには事故や安全の問題につながります。

いろいろなバイト希望者が来る中、教育担当者のミッションは、全員を安全確保レベル以上、顧客に不快や不安を抱かせないレベルにまでもちあげる、です。

この場合、成果物(教育アウトカム)を前提として、段階的にこれとこれ、それがおわったら、これとこれ、とカリキュラムが組まれています。10-15分くらいでおわるものが段階的になっており、個人ですすめられるので「公文式みたいだなー」とおもったことがあります。

ヒューマンエラーがおきそうなところはあらかじめシステムでカバーし、反復して注意喚起をするようになっていて教育プログラムとしてはとてもおもしろいです。

さらにおもしろいのは、皆が一定のレベル(最低限のことができる)になると、そこから先はまさにその人の個性・特性・スキルがよくわかるようになる、ということです。サービス業では、顧客の限度に動じず笑顔で対応するとか、同じ動線のなかで複数の作業をこなせる、などです。

基本が安定していると、その先の成長曲線も豊かな変化をみるわけです。
いきなり表面的にまねしてもうまくいかない領域の話。看護や介護はとても似ています。

『教員によって達成度が違う』ということにならないためにもこの仕組みは興味深く、アート以前の、技術や基本的な概念を学ぶフェーズの工夫は外の世界からもう少し学べるのかもしれません・・・。

(旭中央病の訓練風景)
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