及川 均 Logbook

フォトグラファー及川によるblogです。

ニコンにゴメンナサイ

2011年11月05日 | 写真のお勉強
先日、ニコンがミラーレス一眼を発表したことにがっかりした的な記事を書きましたけど・・・


雑誌でそのスペックなどの記事を読みましたところ・・・




私の想像とは全くの別モノでございました。


SONYのミラーレスNEXシリーズ同様、ニコンも時代についていくため、社内に既存のAPS-Cのセンサーを使って、当たり障りのないミラーレスカメラを発売するものだとばっかり思っていましたのですが、これが全くの予想違い。

フォーサーズよりもさらに小さい完全新開発の1インチ型センサーを搭載。
ニコンとしては3種類目となるセンサーサイズで「CXフォーマット」と名付けられ、レンズ/マウントも新設計で、従来のニコンの一眼レフカメラとは全く違う流れのカメラだそうです。(もちろんマウントアダプターで従来のニッコールレンズは使用できます)

個人的に気に入ったのは、ボディを作るのは簡単であろうと思われる既存のAPS-Cのセンサーにこだわらずに、同社の一眼レフカメラと完全に棲み分けができるようにしてくれたこと。

だって、ミラーレスのいいところは「小型」であることですし、APS-Cのセンサーを使いたいなら一眼レフにすりゃいいじゃん、って思うから。(これはSONYのNEXを使ってみて実感したことですが)

さらに気に入ったのが、シーンモードや現在流行のアートフィルター的な機能までをバッサリと切り捨てて「写真を撮る」ための道具としての機能を充実させてあること。(例えばその一つに位相差検知式のAFが使えることですが、これは詳しい人じゃないとスゴさがわからないと思います)

世の中の流れというのはあるでしょうが、流行にはとらわれずに自社の使命を全うしている潔さが感じられ当初ミラーレスを発売するというチャラい系の印象とは全く逆の結果となりました。


ニコンさん、チャラいと思ってゴメンナサイ。


さすが、カメラのリーディングカンパニーとして本気でモノ作りをしてくれたと絶賛したい今日この頃。



注:チャラいのを否定しているワケではありません。だって、今やアートフィルターはニコンの一眼レフを含めてどのメーカーでも常識として備わっている機能ですし、そのアートフィルターでカメラの売れ行きが左右されるほどですから。しかし、その売れ行きを左右するほどの機能を切り捨てたことに心意気を感じているのであります。(まあチャラいと言えばチャラいのかもしれませんが、アートフィルターなどはないですが、今までにない表現の撮影ができる新しい機能はあるようです)