うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

日食観察会....(9156)

2009年07月06日 22時00分30秒 | うべプラネタリアン
ここのところ、一日に十件以上 7/22の日食観察会の問い合わせ電話がある。
多くが事前の申込みが要るか、余地はあるか、というものだが
「好きなようにおいでませ」と応えておくが、あまりに多いので、
「わざわざ会館に来なくても自宅近くで観察しなされ」と返事をしている。
何か特別なものがなければ見えないと思っている人も多く、日食グラスはどこに売っているか、
それがなければ、参加させてもらえないんじゃないかと、考えているようだ。
だいたいナマで見てはいけないという警鐘が大きいから、特別な装置が要ると
錯覚しているので、太陽を見なけりゃいいんです、というと電話の向こうは不満げに絶句する。
“会館には来るな”“太陽は見るな”では返事にならないから、そこはていねいに、
面白そうに説明を加えておく。
「日食グラスは会館に用意していますが、数十本しかありませんから、譲り合って使ってください。
太陽なんて一人10秒も見ればオンの字です。目で見る太陽はちっちゃいんです。
会館の望遠鏡でも、覗いて見るなんてことはしません。投影板に映し出すだけです。
それより何より、木漏れ陽を見ることです。
9時30分から12時30分までの日食時間帯に15分おきくらいに、木漏れ陽の写真を撮ったらいかがですか。
びっくりするような太陽像が撮れますよ。地面に映る陽の形がことごとく三日月型なんですから。
それを時系列に並べたら、すばらしい研究レポートができあがります。夏休みの始まりにもう自由研究が
完成するんです。8月末に泣きながらアサガオの観察なんてしなくても済みますよ。
第一、空で起きてる日食を尻目に、せっせと地面の写真を撮るなんて、粋じゃありませんか。
そんな観察なら、わざわざ来なくったってご自宅でできるでしょ」と。
まあ、そんな説明する私自身が、その場にいないのだから、ちと申し訳なく複雑な感がするが...。