蹴球放浪記

緩まない、緩ませない。
横着しない、横着を許さない。
慌てない、「だ」を込める。

あまりにも、ソドミー。

2008-09-28 20:01:52 | 舞台のこと

疲弊感から少し抜け出したんで、先週、先々週見学した演目のお話を。

まずは、さかな公団というカンパニーによる「スカーレット悲島」からいこうか。

・・・いや、まあ、うかい先生、すげぇわ。
またふるさとの宗像、特に宗像大社から神湊、地の島、相の島、大島に
いるかのような空気が北芸小劇場に出来ている。
そういうような空気感を作り出せるのもひとつの才能なのかなぁ。

箱の作りはこれまた斬新。
真ん中に「神の棲む空間」を置いて、上手、下手に段々畑のように
サブの演技面をとって、平土間にメインの演技面を作っている。

時間の使い方も最近の傾向である
「深深夜枠(25時から28時まで)テレビドラマ」を意識した区切り方。
お話のまわし方も形式的な儀礼を柱に、時系列でなぞを膨らませていく
夜遅くまで仕事して、ご飯食べて、お風呂に入って、一休みしながら
食べ物が消化できるまでの時間に見るとすごくいいだろうなぁ。

お話の中身は近親相姦と、「神を護る人」の世代換えをめぐる
かなりスパイシーで、かなりソドミーなお話。
せれぶってゆうて、いろいろいい気になっている連中も一皮剥いたら
何ですか、自分と「肌が合う」人間は自分の外になく、身内だけだった、
自分と肌が合わない人間は邪魔だから消しちまえ、俺たちはアンタッチャブル、
だから何しても大丈夫だし、という普通に見ればえげつない、
けれど、せれぶにとってはごくふつうのこと。

・・・ああよかった、自分は普通の家に生まれて。

内容はものすごくよかったけれど、それを支える展開の使い方が
ものすごく過剰だった。
照明はひきつけ起こすほどデカデカだし、音響も重低音のロックを
大音響でびりびり響かせるものだからしんどくて、しんどくて。
ここをもう少し工夫してくれたらいいのですが。