はじめて飯塚に行く。
旧伊藤邸が土曜日から一般公開された、という話を聞いたから。
伊藤伝衛門、といえば「筑豊の炭鉱王」、まあいろいろあって
本当にいいとこのお嬢様を後妻に迎えた、そこで起こったよしなしごとを
林真理子という作家が書いたのが「白蓮れんれん」、これ彼女の仕事では
秀逸の出来。
新飯塚駅から歩いていったのですが、世界の広がりと空気が
まんまおはなしの導入部分だ、そこにしびれたのですよ。
・・・中に入るのに1時間待ち。
靴を脱いで中にお邪魔する。
・・・贅を尽くす、とはこういうことかと。
日常に国宝クラスの絵とか、建築のつくりがごろごろしやがる。
お迎えするために増築されたところが腰抜かしそうなくらい造りが凝ってる。
天井の寄木細工とか、ふすまの造り、あと1階の「暗さ」からとんとんと
階段を上がればずどんと明るい一面のパノラマ。
ああ、こういう贅を尽くした建物作ってもらえるなんて幸せだよな。
今も格差云々で運良くうまくやった奴がえびもえみたいな売れっ子モデルを
嫁にするとき、こういう恐ろしいくらいの贅を尽くした家を造り、お手伝いさんも
100人くらいつけて、なに不自由ない暮らしをさせるんだろうなと思ったり。
しかし、男の情緒が幼いとこういった不自由ない生活も牢獄と化してしまう。
白蓮はそれに耐えられるだけの教養を持っていた。
えびもえみたいな子は果たしてそういうものを持っているのか?
そういうことを考えつつ、彼女の言葉の真意が少しわかった。
だからこそ、彼女をもっと大切にしなければ。
小倉経由で福岡に戻ろうか、と思ったが時間的に間に合わず、
バスで福岡に戻る。
えりこさんに軽く挨拶をして、書類を郵便で送る手はずを整えて、
藍色りすとの番外公演を見学。
よりいっそう「女の狂気」に磨きがかかってる。
あと、みねおさん、「幼児がえりからまともな大人まで」恐ろしく幅が広い。
こんな人とトレーニングキャンプとはいえ、一緒に演れたことが怖いのです。
あと、おーたさんとまたじっくり雑談という名のキャッチボールできず。