ここによると、草津戦と四国ダービー、
勝てば試合毎に出る「ギャラ」倍増だそうな。
・・・ちゃんと「プロ」らしいことしてるやん。フロントさん。
四国ダービーに連勝はこういった小さなところも
手を抜かずきちんとやれたからかな、と。
けどなぁ、草津戦、調子の悪さが返す返す惜しまれる。
まあ、人間って「モチベーション・アニマル」なわけで
そのモチベーションをあげる「ネタ」がギャラであり、
上の高いレベルでの勝負というわけで。
そういう意味でもフロントは「いいしごと」したね。と。
後はそういうことをできる「財源」である集客をがんばらないと。
今こんな具合にいったことが露骨に出てくる世界、それが競輪。
まあ稼ぐのは個人レベルだけど、そこまでにたどり着くためには
ほかの選手と手を組まないといけない。
そこの駆け引きがめちゃめちゃ面白いんだけどね。
というわけでこの放浪記でもサッカーと舞台の合間を使って
こういった駆け引きのお話をしていきたいな、と。
これを読んで「これは面白そうだな」と関心をもってくれたらうれしいなと。
競輪の世界を「興行」面で見たらこうなってる、という話をすると
これだけで一本お話ができるので、今回はパス。
明日から開かれる「親王牌」というタイトル戦初日レースのメンバーを例に
駆け引きのお話をしようか。
まずは10レース。(335m×6周=2035m)
選手 居住県 戦術 脚質
1 兵藤一也 群馬 追込 ALL
2 山田裕仁 岐阜 自在 ALL
3 海老根恵太 千葉 自力 ALL
4 渡部哲男 愛媛 自力 瞬発
5 鈴木 誠 千葉 追込 ALL
6 岡本大嗣 愛媛 自力 瞬発
7 山口幸二 岐阜 追込 ALL
8 渡辺晴智 静岡 追込 ALL
9 稲垣裕之 京都 自力 元脚
戦術、脚質のところがなんかぴんとこないと思うけどここが重要だから説明を。
戦術については初めての人は「自力」と「追込」のふたつで色分けをしたほうがいいかも。
「自力」は普通新聞では「逃げ」と書かれているくらい
集団の先頭に立って「レース」を作ることが仕事。
「追込」は「自力」のうしろについて力を温存してもらう替わりに
別の集団の出足を殺していくことが仕事。
脚質は「踏めばどれだけスピードが出て、どれだけ持続するか」ということ。
・・・・簡単に言えばね。
瞬発→踏みはじめゼロから短い時間でトップスピードを出せる。
元脚→短い時間でトップスピードを出しつつ、ある程度そのスピードを維持できる。
回転→じわじわとトップスピードを出し、それが元脚型以上にスピードを維持できる。
ALL→そこそこの時間でトップスピードを出し、そこそこの時間スピードを維持できる。
そういうところを頭において集団の並びを。
3 海老根-8 渡辺-5 鈴木
(ALL) (ALL) (ALL)
9 稲垣-2 山田-7 山口
(元脚) (ALL) (ALL)
6 岡本-4 渡部-1 兵藤
(瞬発) (瞬発) (ALL)
レースのあるところの走路の長さが短い(335m)ため、
元脚型にとっては「早めに」自分の有利なスピードに「乗せておく」必要がある。
その反面、瞬発型は「仕掛けどころ」さえ間違えない限り、自分のスピードで勝負できる。
というわけで、その瞬発型ふたりの「スピード」をもらえる1兵藤が有利といいたい。
が、瞬発型ふたりには悲しいかな、ここのレベルで戦う経験が少ない。
となると、瞬発型ふたりを前に出して「脚を使わせる」格好に持っていって、
元脚型の9稲垣まで「潰し」にいけたらおいしいよね、と3海老根サイドは思ってるはず。
逆に元脚型は瞬発型のスピードを「横取り」して早いタイミングで有利なスピードに
もっていけたらいいな、と考えているはず。
こういうことから考えて狙いとしては
1 兵藤- 3海老根-9稲垣を基本に2山田、8渡辺を絡めて。
来たらおいしいのは2山田と4渡部。さらに7山口
参考までに。