というわけで、先週の見学のお話。
今度新しくできたUNIT RE16Xというカンパニーによる
「Quatttro~私の世界にはいつも彼がいます」という演目。
・・・今までの福岡のカンパニーにはない新しい作風だった。
どっか東京のカンパニーの作風にえらく近いところがあるな。
お話の中身だって、ラジオの売れっ子パーソナリティが事故で死んじゃって、
忘れかけてた約束を果たすために肉体借りてなんだかんだする、という
難しくいえば「輪廻転生」、「功徳は隠れて積むものだ」をおしゃれな設定、
おしゃれな台詞回しで何とか表現できてる。
問題は、その世界観、言葉の広がりを各プレイヤーがものにできるくらいの
力量があまりにも足りなさ過ぎだった、ということ。
キャラクターの理解、言葉に対する理解、背景を流れているものに対する理解、
みんなよくなかったので、結果「根性芝居」になって見にくかった。
次は土曜日、九大の演劇部による「スラップスティックス」という演目。
古きよき時代のトーキー映画にまつわる壮絶すぎるほどの
「プロ根性」全開のお話。
「身を捨てて浮かぶ瀬もある」をはるかに超えた「身を削って浮かぶ瀬もある」と
いうぶっ飛び具合が足りなかった。
これもまた技量がたりねぇなぁと。
あとなぁ、開演後、最初の山場でぞろぞろと徒党を組んで入ってきた
某大学の演劇部、それ意図的行為かな?
ついでに自分の列にいた関係者の親族らしき人、ピコピコデジカメ使いすぎ。
思わず「蛍さんはどこよ」と客席を探すから、しんどかった。
せっかくお金とって人様の前で何かできるわけだから、
少しでも技量を上げる手段として、個人的に北芸やらオフィスが主催する
トレーニングキャンプをうまく利用してくれたらいいな。
特に今度の11月に北芸である絹川先生のトレーニングと、来年あたりに
北芸であるかもしれない陰山先生のトレーニングはぜひ受けたほうがいい。
プレイヤーに大事な「体の遣い方、活かし方が」充分に詰まっている。
金と暇なら何とかなるから、大丈夫。