ひぐらし農園のその日暮らし

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山形・飯豊町長講演会

2014-02-14 06:28:00 | その日暮らし
飯豊山を挟んで隣町の山形・飯豊町町長後藤幸平さんの講演が山都町いいで荘で行われました。
主催はe-Deあいこさえ隊。ユニークな名前の会ですが、これは飯豊町と山都町の間で2013年林道が開通したことを機に、山都町内の有志で結成された新しい町おこしの団体です。ちなみにボクも入会しています。
残念なことに、この林道は6月の開通からわずか一か月後の7月の豪雨で激しく崩壊し、まだ復旧のめどは立っていません。
今回は、この障害を乗り越えて飯豊町と喜多方市山都町との交流をより強いものにしようと企画されたようです。

後藤さんは2008年に町長に初当選し現在2期目。もともと町内で米穀店を経営していたそうです。ちょうど親から経営を受け継いだ時が食管法が廃止された頃と重なり、経営環境が激変する中で、小さな米穀店を生き残らせていく独自の工夫と人脈が、現在のまちづくりの基礎になったようです。

ゆっくりとした語り口で、時折山形弁を交えながらの話はユーモアにあふれ、豊富な知識・教養も垣間見え、一切の原稿もなしに1時間強の講演は全く飽きさせない。
元企業経営者ということもあり、利益を上げることの大切さと同時に、公益の大切さも問う姿勢には説得力がありました。

・時代は成長か成熟の時代に変わった。その中でみんなどうしてよいか右往左往している。農山村にこそ未来がある。
・共生と自立のために、字単位での地区別に自由に使える予算を与え、住民自らの立案で活動を行ってもらう。「地区別計画と小集団活動」
・広大な森林資源を利用した木質ペレット製造工場とペレットストーブの開発。
・必要なのは住民が自ら始めるコミュニティビジネス。
などなど。

飯豊町は南北に長く、北は置賜盆地、南に行くほど飯豊山に近くなり、生活環境は厳しくなります。飯豊山に近い中津川地区は、JTBを介して大企業が社員研修に訪れ、新しい農都交流が生まれています。中津川のように厳しい環境で生きている地元の人は、まるで役者のようで面白い。それが多くの人が訪れる理由だそうです。「覚悟を持って生きているところの人は魅力的になる」と話をしていました。
他にも「まちづくりにはロマンが必要」「みんなでこうありたいという夢を共有することが大切」とのこと。
共感するところがたくさんあり、ボクと波長はぴったり合います! 山都でも中津川のような農都交流を実現したい。講演を聞いた多くの方はそうおもったのではないでしょうか。