※浮世博史(ウキヨヒロシ)「もう一つ上の日本史、『日本国紀』読書ノート、古代~近世篇」(2020年)「江戸時代」の章(213-327頁)
(74)幕府の貨幣改鋳の目的は単純に「出目」を稼ぐことだけだった!(273-274頁)
E 幕府の貨幣改鋳の目的は単純に「出目」(デメ)を稼ぐことだけだった。「インフレ」を目的にしていない。インフレは副次的結果(効果)にすぎない。(Ex. 1840年、幕府の歳入の内、「出目」の利益は20%に達していた。幕府にとって貨幣改鋳はオイシイ政策だった。)
(75)百田氏の誤り:①株仲間を公認し「冥加金」を取ったのは田沼でなく吉宗が最初だ!②株仲間は田沼が「結成」させたのでない!(274-277頁)
F 百田尚樹『日本国紀』は、「田沼は、商品流通を行うための株仲間(幕府から営業の独占権を与えられた商人の集まり)を結成し、そこから冥加金を取った。これは現代の事業税に近いものがある。この政策はあまり評価されていないが、私は画期的なことであったと思う。江戸幕府が開かれて150年以上、どの将軍も老中も思いつかなかったことだ。」(百田206頁)
F-2 百田氏の誤り①:「徳川吉宗は、株仲間を公認し、冥加金を納めれば販売権の独占を認めました。ですから田沼意次が最初に始めたことではありません。」(浮世275頁)
F-3 百田氏の誤り②:株仲間は田沼が「結成」したものでなく、「早い時期に存在しており」、「田沼より100年余り前の1648年から1670年の間に、幕府は株仲間を禁止する法令を何度も出している。」(浮世275頁)
(74)幕府の貨幣改鋳の目的は単純に「出目」を稼ぐことだけだった!(273-274頁)
E 幕府の貨幣改鋳の目的は単純に「出目」(デメ)を稼ぐことだけだった。「インフレ」を目的にしていない。インフレは副次的結果(効果)にすぎない。(Ex. 1840年、幕府の歳入の内、「出目」の利益は20%に達していた。幕府にとって貨幣改鋳はオイシイ政策だった。)
(75)百田氏の誤り:①株仲間を公認し「冥加金」を取ったのは田沼でなく吉宗が最初だ!②株仲間は田沼が「結成」させたのでない!(274-277頁)
F 百田尚樹『日本国紀』は、「田沼は、商品流通を行うための株仲間(幕府から営業の独占権を与えられた商人の集まり)を結成し、そこから冥加金を取った。これは現代の事業税に近いものがある。この政策はあまり評価されていないが、私は画期的なことであったと思う。江戸幕府が開かれて150年以上、どの将軍も老中も思いつかなかったことだ。」(百田206頁)
F-2 百田氏の誤り①:「徳川吉宗は、株仲間を公認し、冥加金を納めれば販売権の独占を認めました。ですから田沼意次が最初に始めたことではありません。」(浮世275頁)
F-3 百田氏の誤り②:株仲間は田沼が「結成」したものでなく、「早い時期に存在しており」、「田沼より100年余り前の1648年から1670年の間に、幕府は株仲間を禁止する法令を何度も出している。」(浮世275頁)