第3代国王の太宗が1405年に創設。最初は離宮として使われていました。
豊臣秀吉が朝鮮に侵攻した文禄・慶長の役に正宮である景福宮と
ともに焼失しましたが、1615年に再建されました。
その後、景福宮が再建されるまでの約270年間、
昌徳宮が実質的な王宮となっていました。
昌徳宮は、山の自然をそのまま活かして建物が配置され、
李氏朝鮮時代の趣を随所にうかがうことができます。
現存する13棟の木造建築は、韓国の宮殿の中で最も保存状態がよく、
1997年に韓国の五大古宮で唯一、世界文化遺産に登録されました。
敷地面積は約13万5000㎡。
敦化門(トンファムン)
昌徳宮の正門として1412年に創建。この門はソウルに
残っている木造の二層門としては最古のものだそうです。
敦化門に向かって左側に、チケット売り場があります。
入場料は3000ウォン(約300円)
日本語によるガイドが無料で受けられます。
門を入ってすぐのところの昌徳宮の案内板付近にガイドさんと
日本人観光客が集まっていました。ガイドさんの挨拶と
王宮の歴史とレイアウトについて、簡単な説明がありました。
韓国最古の石橋、錦川橋(クムチョンギョ)
正殿に入る際には小川を渡って入るという、風水の思想に
基づき1411年に造られました。悪い気が入るのを防ぐために
伝説の獣ヘテや亀、龍などが彫られています。
進善門
進善門をくぐると、回廊で囲まれた広場に出ます。
広い道がありますが、中央の高い場所は、王様の通路。
道の左側が仁政門(インジョンムン)、奥は粛章門。
一直線に奥へと進む景福宮とはまったく異なります。
写真右の仁政門は仁政殿の正門で、奥に見えるのが仁政殿です。
仁政殿(インジョンジョン)(正殿)
仁政門の奥にあります。こちらも中央が王様専用の通路。
仁政殿は国王の即位式や祝賀儀式、外国使節との謁見など、
国の重要行事が行われた場所だそうです。
2階建てのように見えますが、中は吹き抜けになっています。
仁政殿の内部
玉座の後ろにある絵は日月五嶽図はツアー初日に行った
景福宮にもありました。太陽と月は王と王妃を、
五つの山は王が治める広い領土を意味しているそうです。
ガイドさんがおっしゃるには、仁政殿はこの位置から見るのが
一番美しいそうです。
宣政門(ソンジョンムン)と宣政殿(ソンジョンジョン)
宣政門の奥に宣政殿があります。
宣政殿は王が高位職の臣下たちと国政を議論した場所です。
屋根の青瓦は当時の王朝で王族だけが許された権力の象徴で、
ここは現在韓国に残っている唯一の青瓦の宮殿です。
宣政殿の内部
上段:大造殿への入り口宣平門と大造殿(テジョジョン)
下段:大造殿内部。
大造殿は王と王妃の神殿。
キレイな象嵌細工が施されたチェアが置いてありました。
左上:宮殿の台所である「水辣間」(スラッカン)
左下:床下暖房装置・オンドルの焚き口
右:オンドルの煙突
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最後に、昌徳宮の南東にある、楽善斎(ナクソンジェ)
と呼ばれる邸宅を見学しました。
楽善斎は24代王憲宗の時代に、側室を住まわせるために
造られた建物で、今まで見てきた華やかな宮殿と異なり、
質素で落ち着いた佇まいの邸宅でした。
ここは戦前の皇族・梨本宮家から、朝鮮王朝最後の皇太子に
嫁いだ李方子(イ・バンジャ)さんが1989年に亡くなる
まで過ごされた場所でもあります。
現在見られる建物は李方子さんが亡くなった後、
日本風の作りから原型に戻したものだそうです。
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韓国の国鳥・カササギ
縁起の良い鳥として大切にされているらしく
樹木の多い宮殿や宗廟など、いたるところにいました。
日本では佐賀平野を中心に、佐賀県・福岡県の一部の
市街地周辺の農耕地や林などで、
周年見ることができるそうです。