ご近所さんから携帯に電話がかかってきた。
「アジ いらん(いらない)?」
どんなアジ? と聞いた。塩焼きするような大きなアジとのことだった。
すぐに料理長の家内に電話を替わった。「もらう」と、返事したみたいだった。
・・・・・・
すぐに持ってきてくれた。
娘婿が船釣りで、たくさん釣って持ってきてくれたが、とても食べきれないので、アチコチに電話して配っているとのことだった。
<もらったアジ:5匹も入っていた>
我が町は漁師町ではないので、活きのいい魚を食べる機会は少ない。
活きた魚を持ってきてくれた方は、一様に『これ、釣ったばかり。刺身にしたら美味しいで』と言ってくれる。
「あー ホンマ」と、一応の返事はするものの、刺身が苦手な自分だけに、煮たり焼いたりしないと食べられない。
活きた黒鯛など高級魚をもらうと、いつも申し訳なく思う。
今回はアジだったので、焼いて食べても失礼にはならず、心苦しい思いをしなくて済みそう。
・・・刺身は苦手・・・
先日、家内がスーパーで買ってきてくれた約200円の「小イワシ」。開いて背骨を取り、片栗粉をつけてカリッと焼いてくれた。
自分は、どんな高級なお刺身よりも、これが大好き。焼いたサンマも大好き。高級魚の鯛も、「あらの煮つけ」だと大好き。
家族や人様から、「何で こんなに美味しい『お刺身』食べへんの」と言われ続けて、70数年。
宴会では、いつも隣の人に、「刺身あげるから、漬物もらう」と交換してきた思い出ばかり。
考えてみると、生き物の「生」は全て苦手。
仲間と焼肉を食べに行った時でも、良く焼けるまで待っていれば皆に食べられてしまうので、「これとこれは、自分のや。食べたらアカン」と宣言していた。
死ぬまで嗜好は変わらない。