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紀州・有田で田舎暮らし

思いつくままに野菜や果実や漬物を作ったり、時には青春する心を求めてさ迷ったり、気ままに田舎暮らしを楽しんでいます。

紅八朔 皮・袋むき器&明日は我が身かも

2021年01月13日 | みかん選び&皮むきのコツ

全国の八朔生産量の7割弱を占める本県の主産地は紀の川市。そこでは、果実が凍らない12月に収穫し、貯蔵後、1月下旬頃から市場に出荷する。

我が家は紀の川市より南に位置し凍ることは殆どないので、樹上で成熟するのを待つ。ただ、成熟するほど果実の落下が始まる。

落下して間もない果実を拾ってきたので、「皮・袋むき器」を使って実を取り出した。

「皮・袋むき器」は、「皮むき器」と「袋切り器」がセットになっている。JA直売所で買ってきたので店名が入っている。

白が「皮むき器」で、黄が「袋切り器」。

「皮むき器」で4等分に皮に切れ目を入れる。

「皮むき器」をヘタからオヘソを通って一周して表皮に切れ目を入れ、今度はヘタとオヘソが十字になるように、もう一周切れ目を入れる。

表皮に切れ目が入ったら、皮が簡単に剥ける。

実を1つ1つバラバラにする。

今度は、実を「袋切り器」に入れて横にひくと、袋に切れ目が入る。写真では「袋切り器」を下に置いているが、自分が使う時は、左手に実を持ち、右手に持った「袋切り器」を実に滑らして切れ目を入れる。

切れ目が入った袋を、手で両側に開けてから取り除くと、実だけが残る。

八朔特有のほろ苦さが、まろやかになっていた。

家内はハチミツシロップをかけたりするが、自分は何もかけずに八朔の味覚を味わう。

 

・・・明日は我が身かも・・・

朝からドクターヘリが飛んできたと思ったら、すぐに救急車も走ってきた。

ヘリの音や救急車のピポピポを聞きながら・・・

救急車に同乗している家族の気が気でない心情を察すると・・・心が痛んだ・・・

救急隊員もドクターヘリの医師・看護師も、必死に命を助けようと頑張ってくれている・・・感謝するばかり・・・

今日は急逝した近所の幼馴染の告別式だった。

出棺前、故人に花を添え最後のお別れをしたときは、涙があふれてきた・・・

「明日は我が身」かも知れないとも感じた1日だった。

 


八朔 皮と袋の剥き方・食べ方

2020年02月19日 | みかん選び&皮むきのコツ

先日収穫し倉庫で貯蔵していた「紅八朔」も、ほどよく味が馴染んできた頃と思って切ってみた。

倉庫から、スーパーでは売っていないほどのジャンボサイズを1個だけ持ってきた。

皮むき・袋むきに使う器具は、直売所で買ってきた「ありだっ子」。

家内からは「百均でも売っているのに」と言われた。根拠はなかったが、一言、お返した。「使っている刃が違うはずや」と。定かではない。

器具を使って、ヘタからグルッと一周。対角線にもう一周。これで切れ目が入った。

皮を剥いた。

袋を1つ1つ、ばらした。次に使うのは、刃のついた方の器具。

切り方いろいろ。自分は、左手で実を少し持ち上げ、右手で刃のついた器具を滑らす。

スパッと袋が切れていた。

種をとり、袋をはがせば出来上がり。

1袋の実が大きいので、食べやすいようにと2つ3つに割る。このまま食べれば、八朔特有の「ほろ苦さ」と「酸味」を楽しむことができる。

蜂蜜をかけても美味しく食べられるが、高価な純粋蜂蜜は我が家にはない。蜂蜜もどきの「はちみつシロップ」をかけた。

この紅八朔、孫達は「苦い」と言って食べないし、家内も一口二口食べるだけで、もっぱら「マーマレード」にして食べるだけ。多くは親戚にもらわれていく。

我が家では不人気の果物だが、栽培しやすいし手間いらずだし、家庭園芸の自分にとっては、果報者。

毎日、1個は食べなくっちゃ! 

他の果物では味わえない果汁が、ジュワーと口いっぱいにひろがって美味しいやん!

蜂蜜シロップとも相性合うやん!

食べない人、お気の毒に!

 


早生みかん 3Sサイズ

2018年12月23日 | みかん選び&皮むきのコツ

大根の「こうじ漬け(たくあん)」を昨日から配り始めた。今日で6軒に配ったので30kgポリ容器が殆ど空になった。

夜には、「美味しかったので、ご飯1杯、余分に食べてしまった」との嬉しい声も届いた。

ある1軒に寄った時、「この間、頼まれていた3Sサイズのみかん、持って行こうと思っていたんや。丁度良かった。積んでいってくれる」と。

コンテナ1つ、車に積んで帰ってきた。

今、我が家の倉庫には、「2Sサイズ」と「3Sサイズ」の「早生みかん」のコンテナが、それぞれ2杯の4杯が積んである。まもなく、「中生みかん」の「3Sサイズ」も別の農家が持って来てくれると家内から聞いた。食べきれなくても、「御好意は阻まず」が我が家の信条。


・・・ いつもの 「みかんウンチク」です ・・・

自分の好みは、今の時季だと、出荷し残ってる「早生みかん」の内、ピンポン玉に近いような大きさの「3Sサイズ」。L・M・Sサイズはいらない・食べたくない。晩生も袋が厚いのでいらない。

同じ種類のミカンでも、値段の高いL・M・Sサイズなどより、より小さなみかんほど味が凝縮しているし、早生みかんだと袋も柔らかい。収穫後、2週間も置けば袋がとろけて実がむき出しになってくるほど。

食べ方は、いつもの4つ割りの剥き方なので、4口で食べ終わる。1個食べるのはアッという間で、パッパッと食べれば30秒もかからない。これが、L・Mサイズのみかんだと、そうはいかない。

みかん農家は気を遣って、いつも「2Sサイズ」のみかんを持って来てくれようとする。今では、「2Sはいらん。3Sがほしい」と言うようにしている。「3S」は自分の好みだし、出荷規格外の加工用なので気を遣わず貰えるし、一石二鳥だと思っている。

<みかん:4口の食べ方は以下のブログに掲載>

https://blog.goo.ne.jp/hide2965/e/6b090cab8e8663d01eb3cfdecc679531

 


「みかんパワー」がテレビ放送された・・・

2018年12月06日 | みかん選び&皮むきのコツ

11/20に放送された「林修の今でしょ(3時間スペシャル)」で、「みかんパワー」が取り上げられた。

興味深かったので録画してあった。静岡県三ヶ日町で「1000人を対象に10年間調査した結果」をもとに、医師が解説する番組だった。要約してみた。

1.効果

①「実」には、「血管を老けさせない効果(心筋梗塞や動脈硬化リスクが減る)」と「骨を老けさせない効果カルシウムと一緒に摂れば骨粗しょう症のリスクが減る)」がある。

②「袋の白いスジ」には、「冷え性改善の効果」がある。

③「皮」には、「肥満改善の効果」がある(皮から出る匂いを嗅ぐだけでも効果がある。ネットに入れてお風呂に浮かべるのも有りとか)

2.より効果が高い「みかん」

 甘いミカンほど、「β-クリプトキサンチン」という成分が多いので効果が高い。(果実の中で、この成分がダントツに含まれているのが「みかん」)

3.1日何個食べればいいのか

 3個以上が効果が高い。(ただし、糖尿病患者は3個)

 4.いつ食べるのが効果的か

 油脂成分と一緒に摂るのが吸収率が高いので、食事のデザートとして食べるのが効果的。(食事には、魚など油脂成分を含んだものが多いとのこと)

 

録画をみて「みかんパワー」に驚いた。そんなこととは知らずに、ただ美味しいから1日に何個も食べている。白いスジも食べてる。しかも、甘いミカンばかりを食べている。朝食には必ず2個以上を添えている・・・自分の本能にビックリ! 

 

・・・・・テレビ放送された「AQ中央選果場(JAありだ)」・・・・・

「甘いミカンの見分け方」など随所に放送されたのが、ご近所さん方が出荷している「AQ中央選果場(JAありだ)」だった。

光センサーで1つ1つのミカンの糖度を瞬時に測定して分類する様子などが紹介された。伝え聞いた話では、放送翌日から早速問合せの電話がかかってきたという。

そんな「AQ中央選果場」のみかんが、今朝、「ありだっこ(JAが運営する直売所)」に積まれていた。

<今朝の開店前の直売所にて>

秀品のL/M/S各10kg、いずれも4,500円(税込み)の値札がついていた。

自分だったら「S」を選ぶ・・・ よりおすすめの「2S」はDBでは店にはなかなか出回らない・・・ 農家直売のバラ売りコーナーに行けばドッサリあるが・・・

太陽はまだ昇っていなかった。朝7時頃、直売所のバックヤード付近から

 


「みかん作り名人」の「ゆら早生みかん」 ビックリの「糖度18.1度!!!」

2018年10月19日 | みかん選び&皮むきのコツ

朝、庭に出るとミカンの入ったコンテナが2つ置かれていた。

よくみると、コンテナは我が家のコンテナだった。ミカンを持ってきてくれた人が、倉庫前にあった我が家のコンテナに入替してくれていた。多分、早朝だったので寝ているかもと、そっと置いて行ってくれたらしい。

<庭に置いてくれていたミカンをコンテナ運搬用二輪車に載せたところ>

心当たりに電話してみた。

「ミカン、持ってきてくれた?」 ⇒ 「オー」

「おおきに。これ、ゆら早生やろ」 ⇒ 「そうや」

「物凄く甘いし、特に3Sが大好きなんや。おおきにやで」 ⇒ 「そら、良かった」

 

「みかん作り名人」は、いつもそうして置いていってくれる。

今年から彼はJA役員の仕事に専念するようになったので、みかん作りは息子と嫁さんに任している。そんな状況から、今年からは名人の畑の「ゆら早生」ミカンを味わえないかもと思ったりしてた。忙しいはずなのに、気にかけてくれていたのか、わざわざ持ってきてくれた。その律儀さに感心した。

 

味見してみた。我が味覚では、甘さタップリで糖度12度以上は間違いなし。酸もほどほど。コクがあって味が濃い。袋が薄いので口当たりも優しい。絶品!

美味しそうなミカンを糖度計で計測してみた。

<外観をみれば甘いミカンだとわかる。「お尻が盛り上がって周辺に小さなコブがたくさん」

<糖度計で計測してみた。何と18.1度もあった。4つに割ると袋が薄くて柔らかいので、破れて実が飛び出してくる。コンテナにはもっと糖度の高いミカンもあるはず・・・>

さて、昨日貰った「日南早生」、糖度11度の「さっぱり味」だとアチコチに持って行くのも気がひけるし、家族で食べることもないだろうし、まさか、貰ったミカンを直売所で売る訳にも行かないし・・・さて、どうしたものやら・・・ 嬉しい悲鳴に喘いでいる・・・?

 


「ミカンの食べ方」が新聞に載ってた! 我がブログ写真が糸口?・・・まさか?

2017年12月29日 | みかん選び&皮むきのコツ

今朝の朝日新聞地方版に、ネットで注目されている食べ方と題し、「ミカンの食べ方」が記事になっていた。

我がブログで載せた:

「みかん」は、選り好んで食べる! <続・続編>みかんの食べ方

 http://blog.goo.ne.jp/hide2965/e/6b090cab8e8663d01eb3cfdecc679531

が、広く知れ渡ったのだろうか・・・ まさか・・・


極早生みかん 食べるのは「由良早生(品種名)」に限る!

2017年10月05日 | みかん選び&皮むきのコツ

昨日、お隣のみかん農家が極早生ミカンを初収穫し、家庭選別し、今朝、JA共撰へ出荷した。その家庭選別で刎ねた初収穫のミカンを貰った。

共撰出荷は酸が一定度数以下の畑で、しかも色づき度合いも定められているので、1つ1つのミカンの色合いをみながら収穫する。

前からみて色づいていると思って鋏でチョッキンすると、反対側が殆ど色づいていなかったりということもある。傷ついたミカン・小さいミカン・大きいミカンなども出荷基準から外れてしまう。

今日、貰ったミカンは出荷基準から外れたミカンだが、味(糖度・酸度)で刎ねられた訳ではない。

食べてみた。我が味覚では、「極早生ミカンにしては驚くほど甘い。でも酸が十分きれていない(酸がやや残っているの意味)」だった。

糖度計で測ってみた。やっぱり「11.9度」もあった。今の時期に食べる極早生ミカンとしては極上品の甘さだった。これで酸がきれればいうことなし。10日ほど保存しておけば酸が抜けてくるのは分かっているが、これだけの糖度があれば、ついつい手が伸びてしまう。

<写真:糖度が11.9度の極早生みかん・「由良早生(品種名)」>

<写真:お尻がデコボコと盛り上がったミカンは、糖度が高い(甘い)>

やっぱり、極早生ミカンは、糖度が高く袋が柔らかくて食べやすい「由良早生ミカン(品種名)」に限る。他の品種は食べたくない。先日、家内が直売所で選んできたミカンとは雲泥の差だった。

<写真:袋も薄いので、割ると破れて実が出てくるほど>

<写真:貰った初収穫の基準外ミカン。でも味は出荷品と変わらない>


食べてる早生ミカン 甘さが違うので糖度計で測ってみた 何と・・・

2017年01月15日 | みかん選び&皮むきのコツ

倉庫には、我が家の家庭園芸で出来た「早生みかん」がコンテナに半分以上も眠っているが、毎日、食べているミカンは、みかん農家から貰った「小粒な早生みかん」でまだコンテナに1杯半が残っている。今日、2種類のミカンを食べ比べてみた。味が違いすぎるので糖度計で測ってみた。

<外観>

我が家のミカンは大半がM~Lサイズなので規格だけだと市場評価が高くなる。

ミカン農家からは大きさを指定して貰う2S・3Sサイズ。

写真左は貰った小粒なミカン、右は我が家のM級クラスの立派なミカン。

<我が味覚>

我が家のミカン、食べてみると我が味覚では「まあまあ」。12月下旬まで完熟させたから酸も抜けている。ただ、袋がとろけるように柔らかくはないので食べる気がしない、

貰った小粒ミカン、我が味覚では「どえらい甘ーい」「糖度13度間違いなし」。袋も柔らかくとろけそうで口当たりもいい。美味しくて食べやすいので、いつも1回に2~3個はパクリする。

<糖度計で測定>

我が家のミカン、放任栽培なのに糖度11.1度は悪くはないが・・・

貰った小粒ミカン。味覚もビックリするほどの15.3度。こんな美味しいミカン、飽きるほど食べられる贅沢ができるなんて紀州・有田の田舎に住んでいればこそ。


食べてる早生みかん 何と高級ブランドの「味一αみかん」だった!

2016年11月19日 | みかん選び&皮むきのコツ

今、我が家で食べているミカンは、11月上旬・収穫直後の早生みかんを「みかん作り名人(勝手につけた呼び名)」からコンテナで貰ったもの。とにかく「甘い」。このミカンを食べてしまうまでは他のみかんを食べる気がしない。

糖度計で計ってみた。何と糖度が13.1度も。甘いはず。地域の高級ブランド「味一みかん(糖度12度以上)」どころか、「味一α(糖度13度以上)」やんか! 栽培が難しく少量しか出回らないので、市場でも高値で取引され高級料亭や百貨店・高級果物店などに引き取られるらしい。

我が家の家庭園芸で作る数本のみかんは樹上で完熟させるが、それでも糖度12度あるかないか。例年、ご近所のみかん農家から貰ってる小粒な早生みかんを約2週間以上貯蔵してから食べると、「袋がとろけて口当たりがよく、しかも糖度12度を超えるみかん」が多くなる。でも、糖度13度以上は滅多にない。

貰ったみかんは11月上旬の収穫直後だったから驚き。樹上で完熟させた訳でもない。やっぱり「みかん作り名人」は違う。

<写真:皮を4つに裂くと袋がとろけてる。糖度計が13.1度でビックリ>

<写真:甘いみかん、お尻が微妙にデコボコ。こんなみかんは滅多にない>


「みかん」は、選り好んで食べる! <続・続編>みかんの食べ方

2015年02月09日 | みかん選び&皮むきのコツ

みかん(正式な品名は温州みかん)の皮のむき方・食べ方は、人それぞれのようです。みかん農家で育った自分にとっては、人々がみかんを食べている光景に出会ったりすると、まどろっこしすぎて・・・

<私の食べ方>(上品に食べたい方、楽しんでゆっくり食べたい方には不向きです!)

①   みかんの真ん中(少しへこんだ箇所)に軽く爪をたて、両手で半分に割る。ただし、ヘタの部分の皮は少し残しておく。

ヘソの面から爪を入れる 

半分に割ったところ(花びらが2つに開いたみたいになる)

②   半分を、さらに半分に割る。ただし、ヘタの部分の皮は少し残しておく。残りの半分も同様に割る。

4つに割ったところ(花びらが4つに開いたみたいになる)

③つぎに、皮のついたヘタの部分から、1片(2~3袋)ずつはがし、そのまま一口で食べる。(ヘタの部分からはがすと袋についた白い繊維筋が取れやすい)

下から、白い繊維をはがしながら1片をはがし1口で! 食べれば、次の一片に。みかん1個を4口で食べます。

(注a)自分が選り好んで食べるみかんは、2S・3Sサイズの小さなみかん。1個、食べるのもあっという間。

(注b)Lサイズなどの大きなみかんを食べる場合、1片2~3袋を一口で食べるには大きすぎるので、③の1片をさらに1袋ずつに分けて食べる。また、袋が厚くて食べない場合は、八朔を食べるときのように袋を剥いてから実だけを食べる。


「みかん」は、選り好んで食べる! <続>

2014年12月22日 | みかん選び&皮むきのコツ

11/23付けの「みかんは、選り好んで食べる!」の続編。

みかん農家からもらうみかんは、「早生ミカン(宮川早生)」で「サイズは2S・3S」に限定している。12月始めにコンテナ(約20kg入り)で4杯もらってきた「みかん」。約20日貯蔵(常温)し、食べてみた。

甘い! 酸も抜けている! 一口食べてから糖度計で測定してみた。なんと、糖度が13.3度も。甘いはず。酸度は測定器がないが、舌で酸を感じない。なぜ、こういう小粒で甘くて食べやすいみかんが市場で安値になるのか・・・  こういう安くて美味しい「みかんの選び方・買い方・食べ方」を一人でも多く知ってもらったら、みかんのファンも増えるに違いない。

<写真>

袋が薄くとろけ始め、半分に割ると袋が裂けて実がむき出しになるみかん。甘味だけでなく柔らかくまろやか。糖度計が13.3度になっている。

 


「みかん」は、選り好んで食べる!  

2014年11月23日 | みかん選び&皮むきのコツ

左の写真は、我が家の「みかん」。右隣は、隣地のみかん専業農家が作っているみかん。

 

何が違う? 1日中、よく日が当たるようにしているか、「みかん」同士がくっついていないか、葉っぱの枚数に比べて「みかん」の数が多すぎないか、病害虫や傷がついていないか、養分や水分は適度に与えているかなどが、みかん農家の栽培ポイント。我が家のみかんとは違う。我が家の家庭園芸は、よく言えば「自然まかせ」、率直に言えば「ほりっ放し」。数本ずつある桃・梨・梅・柿など落葉果樹の農薬散布時に一緒に消毒するぐらい。

みかんの味は、糖度と酸度で決まる。糖度12度以上のみかんは甘い。甘いみかんは、日照時間が長く水をギリギリまで抑えたもの。それらを人工的にコントロールしているのが「ハウスみかん」。でも、樹木を酷使することになり、ケアが大変。

自分の食べる「みかん」。それは、甘くて(糖度が高く酸度が低い)、しかも袋が柔らかい「みかん」。大きくて立派で高いものよりも、小さくて安いみかんの方が味が凝縮されている。だから、皮も袋も柔らかい「早生みかん」で小さいもの(2S・3Sサイズ)しか食べない。しかも、収穫直後ではなく、1か月ぐらい貯蔵すれば、水分が少なくなり袋がとろけ実と実がくっついてくる。通常、早生みかんは11月中に収穫を終える。我が家では、早生みかんを12月中下旬まで樹上におくので、糖度が高くなり酸度が低くなる。でも、樹が痛むので翌年は収穫が期待できない。家庭園芸だから、できること。

早生ミカンは、11月中旬から12月上旬頃、市場に出回る。以降のみかんは、中生や晩生みかんで、皮も袋も厚い。大きさでM・Lサイズ、品質(見た目のきれいさ)で秀品が高値。2Sサイズの出回りは少なく、3Sとなると加工用に回る。なぜか。小さいみかんは、商品価値がなく、生産者は6月・7月に摘果してしまう。ちなみに、3Sサイズは中玉トマトぐらいの大きさ。

共同の大規模選果場では、1つ1つ糖度・酸度を測定できる光センサーがある。前々から、規格や品質は大雑把にし、糖度11.5~12.0、酸度0.3~0.5などと分類、段ボールに表示するべきと思っている。消費者は、「糖度が高く酸度が低い甘いみかん」「糖度が高く酸度も多少あるコクのあるみかん」「糖酸度が低いさっぱりしたみかん」「糖度が低く酸度が高いすっぱめのみかん」など、糖度・酸度で選択できる。消費者が、見た目やM・Lサイズよりも糖酸度にこだわるようになれば、市場や小売業者も変わるはず。産地では対応できる選果機を使っているのに・・・ 生産者も暑い中の摘果作業が軽減されるし・・・。

直売所の店員さん、お客さんに「どのみかん甘いの?」と、よく聞かれるらしい。「食べ比べてないから、どっちとも言えない」と返答せざるを得ないとのこと。個人出荷が中心の直売所では、家庭で光センサーなんて設備はないから糖酸度表示は無理。食べてみないとわからないし、味にバラツキがあるのは当たり前。でも、生産者は知っている。『あの畑・あの木のみかんは、毎年、美味しい』と。私は、我が家のみかんやご近所さんのみかんを、ときどきデジタル糖度計ではかったりしているので、食べれば糖度がほぼわかる。今、頂いているみかん、1つサンプリングして糖度計で計ると11.6とまあまあ。11.5以上あれば上出来。でも、やや収穫が早かったのか、自分の舌では酸が抜け切れていない感覚。しばらく、保存すれば酸が下がりまろやかな味になるはずだが、家族は、皆、美味しいと食べている。ただ、同じ生産者・同じ畑・同じ樹で採れたみかんでも、糖酸度がばらつくので何とも言えない。ちなみに、収穫したてのみかん、新鮮でみずみずしいのは確かだが、味のまろやかさがないので、好まない。

みかん農家は、出荷にあたり選別機で家庭選別する。その時、市場値の安い2S以下の「みかん」が、抽出されて出てくる。いつも、親しい「みかん農家」から、この種の「みかん」を貰うことにしている。家族で食べるだけでなく、嫁に行った娘たちが持って帰ったり、親戚にもっていったりするのでなくなるのが早い。今年も、すでに20KGコンテナで何杯もらいに行ったことか。野菜畑や花畑を貸している賃料の代わりに貰っている。

これは、みかん産地だからできること。そうでない人は、お店で味がわからないものから選ぶしかない。消費地で安く美味しいみかんを食べようとすれば、「有田みかん(他の産地の味・品種・特性を知らないので)」「早生みかん」「できるだけ小さいみかん(安価)」が買えれば、すぐ食べずに12月下旬まで保存しておく。多少、腐敗果が出るかも知れないが、ビックリするほど美味しく頂ける可能性が高い。糖度12度・13度以上の甘いみかん(有田みかんでは、「味一」ブランドと呼んでいる)が市販されているが、家庭で食べるには高級すぎる。

この時期、有田にある直売所「ありだっ子」や「どんどん広場」に行けば、2Sサイズの安価なみかんが溢れているが・・・。