お酒には滅法弱い。でも嫌いではない。
現役で働いていた頃は、仕事仲間と週のうち半分ぐらいは、居酒屋やスナックなどに通った時期もあった。
お酒に弱いと得をすることもあった。
少し飲めば酔いの回りが早いからすぐに出来上がる。人よりも早くタガが外れ、饒舌で上機嫌に変身する。お酒に強い人は、自分が酔ってくるまでは、そんな酒飲みの相手をしなきゃならない。
「仲間内だと、早く酔った者が勝ち」だった。
気を遣わないといけない場だと苦労した。
相手に飲んでもらって、自分は飲まないで済む手立てばかりを考えた。
座敷での宴会だと、注がれたぐい呑み「おちょこ」を、誰もみていないときに『お膳の下に隠したお椀』に、そっと流したりもした。
行きつけのスナックでは、『水割り』とか『焼酎・麦・湯割り』とか、それぞれに頼む場面では、『自分はストレート・ロックで』と言うと、ウーロン茶に氷を入れたのを出してもらうようにして、恰もウィスキーを飲んでいるように装った。
今、お酒に弱いがゆえに、薬の代わりになってくれている。
就寝中、何度も目覚める日が続いたりすると、かつては処方された睡眠薬を飲んだりしていた。
今は、お風呂上がりに少々のお酒を頂くようにしている。30分もすれば「ほろ酔い気分」となり、「睡眠薬」を飲んだと同じように、ぐっすりと眠れるようになった。途中、夢かなんかで目が覚めたりは1回ぐらいあるが、時計で時間をみてまだ早いとなれば、すぐ眠りに戻れている。
今、お酒は自分にとって、「睡眠薬」代わりになっている。
<これ一杯でほろ酔いになるからこそ、睡眠薬代わりになっている>
『酒は百薬の長』とも言われているので、その効用はまだまだあるのかも知れない。
お酒が強くて、よくお酒を飲む人は、多分、いくつもの薬をも代用しているのかも知れない。
『酒飲みと、あなどるなかれ。ただし、中毒はアカン・・・家族に迷惑をかけたらアカン・・・』