風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

夏山! 日高幌尻岳へ。 その3

2013年07月23日 07時20分40秒 | ハイキング・登山

2日目4時起床。天気はこのとおり2日目も上々。

今日は左奥に見える戸蔦別岳まで行き、そこから下ったあと七つ沼に降りてテントを張ってから幌尻岳を
ピストンする長い行程だ。がんばろう!



朝ご飯は昨日戻しておいたアルファ米にお味噌汁をかけて猫まんまに。
みんなで苦労して担ぎあげた水は今日の行動用の水各自1Lずつを除いても5Lぐらい余ってしまった。
もったいないがここで捨てることにする。

その後てきぱきと片付けていき夜光虫さんと私の2人でテントの片付けをし、KUROさんは一人でエア
ライズ2の撤収をしていたのだが、こちらを見て自信なさそうにテントを片付けていたのを見て、なんとなく
大丈夫かなあと思ってはいたものの、そのまま片付けていたら、KUROさんがちょっとテントを離れた時に
一陣の風が吹き、テント本体が舞い上がったと思ったら、後ろのハイマツ帯をころころと転がって行ってし
まった!「あ~っ!!」

私と夜光虫さんは自分たちのテントを畳んでいる時で手も出ず、見送るのみ・・・。KUROさんは追いかけ
るもハイマツ帯に遮られて手が届かず。テントは無情にもどんどんハイマツの坂道を転がりつづけ、姿が
見えなくなった。

フライを外したあと本体を張り綱で固定しておかなかったこと、風上に入り口が開けっ放しになった状態で
荷物もすべて出していたため、タコのように飛んで行ってしまったのだ。

高い勉強代になったね、KUROさん・・・。
さて、今日はどうしようか?とすでに諦めモードの私たち。夜光虫さんは「ツェルトもあるから大丈夫。」と
2人とも非情。(笑)

それに対してMIKOさんはテントが飛んで行ったのを見て、果敢にハイマツ帯へ突っ込んでいって、その
ままMIKOさんの姿も見えなくなってしまった。それほどこのハイマツは背が高く、また斜面もけっこう急
なので、MIKOさんが事故にあってしまったんじゃないかと心配になるほど。

とんでもなく転がり落ちて行ったのでいくらMIKOさんでも無理だろうと諦めていたのに、何度か声をかけて
みたら、「テント回収したよ~!」との声が。「え~!!」

テントが飛ばされてから40分後、MIKOさんが帰ってきた。



ピンクの丸がMIKOさんの頭です。(笑) こんな中、テントのポールを外して、テント本体を腰に巻きつけて
戻って来れるとは!!すごい!! KUROさんもうMIKOさんに足向けて眠れないね。(笑)

MIKOさんは「テントだから追いかけただけ。テントが落ちてることで遭難してるんじゃないかと騒ぎになって
も困るし。帽子とかだったら追いかけないよ。これでもう二度とテント飛ばしたりしないでしょ?」なんて、まっ
たくハプニングの部類に入らない感じです。うーむ、ほんとにすごいわ。

朝からとんだハプニングだったけど、MIKOさんが戻ってくるまでボーっとしててもしょうがないから荷物をパッ
キングしておいたのですぐに出発できた。6時5分。 MIKOさん朝からアルバイトご苦労様でした。

まずは北戸蔦別岳へ。ゆるゆると斜面を登っていき6時24分山頂着。



山頂のすぐ横に2張テントを張るスペースがある。
先に見えている2コブ目が戸蔦別岳で、手前のコブは岩場の1881mピーク。北戸蔦別からは1時間10分
となっている。



1881ピークから戸蔦別岳付近は橄欖石地帯で独特の植生になるらしい。岩とハイマツの間を上り下り
していると、こんな植物が。



完全にボケちゃってますが、ムシトリスミレです。スミレの花のところで虫を捕るのかと思ったらそうじゃなくて
星形の葉っぱがヌメヌメしてて、そこで虫を捕るんですね。それも調べてみたらスミレと名前が付いてるけど
ほんとはスミレじゃないらしいし。

で、戸蔦別岳には7時55分到着。ここまで来てやっと七つ沼カールが見えた。



あそこまで下るのかあ・・・。なんだかすごい急な雪渓があるし、2つある降り口がどこなのか全然分から
ないぞ?でも豊富な残雪で水には困らなさそうだ。

戸蔦別からの幌尻岳へ向かう稜線の下りはこのとおり。



うーむ、これは帰りは大変だな。下りも足元に広がるハイマツが邪魔でなかなか進まないのだった。

下りきったところの鞍部から七つ沼カールに降りられる道があって、大抵の人はここに荷物をデポして
幌尻岳をピストンしてから降りるのだが、水の補給のこと、残雪が多くテントを張れる場所の確保の問題
などを考えて一旦降りることに。

全員ダブルストックにして、急勾配を慎重に降りる。



降り口はエゾノハクサンイチゲやシナノキンバイのお花畑。
でもガレた下りで落石をせずに降りるのは難しいほど。雪渓も残っているため草付きに慎重に足を置いて
やり過ごす。

 こんな感じの下り。実際はもっと急!

これまた登るのかあ・・・とみんな複雑な気持ちになる。(笑) 急な分20分ほどで雪渓上部に到着。



分かりにくいけど、手前の雪渓は実は斜面で先が見えないくらい下ってます。雪渓歩きの下手な本州の
人間は軽アイゼンを装着。MIKOさんはアイゼンなしで。まだ午前中なのでちょっと硬いかも。

一つ目の雪渓を無事下りきったところでアイゼンを外し、笹藪を漕いで次の雪渓に出たら、そちらは傾斜が
緩いのでそのままアイゼンなしで歩いていけた。沼のほとりに着いたのが9時15分ごろ。

テントを張るのに最適な砂地を発見しそこにテントを2つとも張る。



窪んでいるから夜は縁に座ったりできて便利。今日は平らだぞ~。

さあ、また登り返して幌尻岳に行かなければ。でももうここで昼寝したい・・・。


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